大会第12目3回戦第2試合。対倉敷商業戦。 |
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この中に常葉菊川の名前もある。なお、甲子園球場はまだ工事中で、球場を覆っている名物の「つた」は写真になっていました。 さあ試合開始。 常葉は後攻めでナインが守りにつく。応援団も1塁側のアルプス席に陣取る。エースの戸狩くんのひじの調子が悪いため、先発は2年生の萩原くん。 これが甲子園初マウンド。昨秋の大会では戸狩くんに負けず良い投球をしていたが、さすがにこの大観衆の中で大丈夫か?見ている方もハラハラドキドキ。何とか無難に初回を終えて欲しいと願いを込め応援。 |
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萩原くん、かなり緊張していようです。先頭バッターにいきなり2塁打。その後も長打にスクイズ2回。倉敷商業の速攻に、落ち着く間もなかった。春の選抜の悪夢(対:千葉経大付属戦)を思い出してしまいました。あの時も初回に3点を失ったっけ。 この5点のビハインドはあまりにも重い・・・・。 |
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しかし、4回を終わって6対0。重苦しい雰囲気が1塁アルプス席に漂う。 |
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上嶋くんのセンター前ヒットを皮切りに、本塁打含むヒット7本の猛攻。特に印象深かったのは、初戦であの「激走」をしてくれた2年生の松本くんのタイムリー。 やはりこういうラッキーボーイが出るチームは強い。そして、何といってもミラクル伊藤くんの3ランHR。昨年の夏、日南学園戦で本人が放った代打同点3ランHRと同じ左中間に、同じような高い弾道を描いた滞空時間の長いホームランでした。(幸運にも前回の時も同じアルプス席でその瞬間に立ち会えました!) 打った瞬間は高く上がり過ぎたかなあと思いましたが、アルプス席の大きな声援がボールをあそこまで運んだと思う。 |
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「松風そよぐ菊陵の〜」エース戸狩くんの出番は無かった(伝令で一度マウンドに行った)が、笑顔で列に加わる。 |
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これでダメ押しと思ったのも束の間・・・、9回表にエラーと相手4番の2塁打で2点差まで追い上げられる。 倉敷応援団の「桃太郎さん」が俄然大音量で勢いを増す。流れは完全に相手方に行ったように見えた。しかし、セカンド町田くんが難しいライト前のフライを好捕。この日はかなり強い浜風で、高く上がったフライが落ちてくる時にはスタンドが一瞬どよめいたが、倒れこむような形で何とかキャッチ。 この大会では町田くんのプレーに救われたことが何度もあったように思う。さらに、ショート酒井くんもイレギュラーバウンドしたゴロをうまくサバキ、ゲームセット。どっちが勝ってもおかしくない、壮絶な打ち合いにケリをつけた。 |
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こんなことがあるのだろうか・・・・。アルプス席も逆転を信じていたが、こんなに鮮やかに決めてくれるとは誰も想像していなかったと思う。 しかし、これは決して偶然ではないと思う。バントではなく「打って点を取る」というポリシーがこの様な逆転劇を生んだのではないか。 1点づつ取っていこうというスタイルだと、これだけ点差が付いてしまうと、いつもと違う攻撃が必要になる。 しかし、常葉の場合、何点差が付いていようが、いつもと同じ攻撃スタイルを貫ける。ビックイニングを作って勝つというスタイルは、決して偶然ではなく、いつも実践している練習の成果なんだろうとつくづく感じた。 |
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