動作と状態 | |
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We are determined to continuously take appropriate actions, individually and collectively, to ensure stability and growth in our economies and globally. 上の英文は、determineという動詞の使い方に特徴があります。determineという動詞は、動詞3で「決定する」という意味で使うこともあるので、次のように使われることもあります。 We determined to continuously take appropriate actions. さて、この2つの使い方をどうやって使い分ければよいのでしょうか。今回は、このあたりを学習しましょう。 まず、下の英文の使い方から見てみましょう。 これはイメージ3ですね。ということは「動作」を表しています。つまり、「決定した」という動作を表すわけですね。「我々は、適切な行動をとり続けることを決定した。」となります。 それに対して、上の英文は、 イメージ2なので、「存在状態」を表します。つまり、「決定した」という動作ではなく、「決心している」という状態を表しているということです。動作でなく状態ですから、主に「心理状態」を表すことがわかります。 英語は、「心理状態」を表すときは、「be動詞+過去分詞」という形を使うことがよくあります。感情を表す場合の、be surprised, be delightedなどを考えるとわかりやすいですね。これらの表現は、元々は、受け身の形ですが、実際には、イメージ2を利用して「存在状態」を表すものとして使われています。上のdetermineの場合も、 「それは、我々に適切な行動をとり続けるよう決心させた(それによって、我々は適切な行動をとり続けようと決心した)。」というイメージ5の受け身と考えられなくもないですが、実際には、「存在状態」を表すイメージ2と考えた方がしっくりきます。 それでは、determineのように動作と状態でイメージの型を使い方を分ける動詞の例文を見てみましょう。 <例文1> Islamic extremists are opposed to female singers who they consider to be scantily clad. *Islamic<形容詞>イスラムの イメージ2+「副-前置詞句」です。 「副-前置詞句」の中には「形容-代用詞節」の修飾があります。その内部構造は、 イメージ5です。 さて、この英文のイメージ2は、「反対している」という「存在状態」を表しています。opposeという動詞は「反対する」という動作を表しますので、 They opposed the plan. というイメージ3なら、「彼らはその計画に反対した。」という動作を表します。そのopposeを、「be動詞+過去分詞」という形に変えると、「反対している」という状態を表すわけですね。 Islamic extremists are opposed to female singers who they consider to be scantily clad. 「イスラム過激派は、彼らがほとんど裸であると考える女性歌手たちに反対している。」 <例文2> Any developed nation aiming for permanent UNSC membership should be prepared to contribute foreign aid equal to 0.7 percent of its gross national product. *developed nation<名詞>先進国 ![]() イメージ2+「副-to原形句」です。 この形は、「その動作に対する存在状態」を表す形ですね。prepareという動詞は、「準備する」という意味の動詞3としても使うので、 He prepared a meal for me. 「彼は、私に食事を準備してくれた。」というイメージ3でも使います。この場合は、「準備する」という動作を表しています。 これに対して、be preparedという形で使うと「存在状態」を表すので、「心の準備ができている(覚悟ができている)」という意味になります。やはり、「心理状態」を表す表現になることに注意してください。 Any developed nation aiming for permanent UNSC membership should be prepared to contribute foreign aid equal to 0.7 percent of its gross national product. 「国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指す先進国はどこでも、その国民総生産の0.7パーセントに等しい額の外国援助を提供する覚悟ができているべきである。」 |