助動詞相当句 | |
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In a ruling sure to affect thousands of others born out of wedlock to non-Japanese mothers, the Supreme Court on Wednesday granted 10 children of Filipino women the right to Japanese nationality. 上の英文の中には、次のような「形容-分詞句」が含まれています。 (being) sure to affect thousands of others この分詞句は、 The ruling is sure to affect thousands of others. この英文を元に作られています。では、この英文の構造はどうなっているのでしょうか。これを、 と考えることは、間違っています。おそらく、英語を「イメージの型」を使ってイメージで捉えることができる方は、この考え方が間違っていることは直感的にわかると思います。 では、わかりやすい英文を使って、この形を説明していきましょう。 He is sure of his success. この英文の構造は、 イメージ2になります。つまり、「名詞Aの存在状態」を表しているので「彼は、確信している状態」ということですね。では、次の英文はどうでしょう。 He is sure to succeed. この英文は、「彼が成功することは確実である。」という意味です。この英文を、 と考えてしまうと、「彼は、確信している状態」という意味になってしまいます。これでは、正しい意味をイメージすることができませんね。では、この英文は、どのように考えればよいのでしょうか。 この英文は、「彼が成功する」ということに対して、「確実である」という主張をしています。つまり、「確実である」と考えているのは、「彼」ではなく、発言者であるわけですね。このように、ある事項に対して、発言者の主張を表す表現の代表は、助動詞を使った表現です。たとえば、 He must succeed. He may succeed. 「彼は、成功するに違いない。」「彼は、成功するかもしれない。」これらの英文は、「彼が成功する」ということに対して、発言者が「確実である」「そうなるだろう」という主張をしていますね。これらの英文と、 He is sure to succeed. 「彼が成功することは確実である。」という英文は、その表しているイメージが非常に似ていますね。したがって、この英文のbe sure toという部分は、助動詞と同じように、発言者の主張を表していると考えることが適切です。したがって、 このように、be sure toを助動詞と捉えるとイメージしやすいと思います。このbe sure toのような表現を、私は助動詞相当句と呼んでいます。 では、いくつか他の助動詞相当句の例文を見て、そのイメージの仕方を学びましょう。 <例文1> If the river flow is obstructed by such a big dam, it is certain to have a serious impact on the lives and the environment of the people in the Yoshino River valley. *river flow<名詞>川の流れ この英文も、 と考えてしまうと、正確な意味はイメージできません。この英文のbe certain toは助動詞相当句であり、発言者の主張を表しています。したがって、 このように「副-サイン節」+イメージ3と考えます。be certain toという助動詞相当句は、「〜することは確実である」という主張を表します。 If the river flow is obstructed by such a big dam, it is certain to have a serious impact on the lives and the environment of the people in the Yoshino River valley. 「もし川の流れがそのような大きなダムでさえぎられれば、それが吉野川盆地の人々の生活や環境に深刻な影響を持つことは確実である。」 <例文2> Member states of the Organization for Economic Cooperation and Development are likely to impose a value-added tax on software distributors when they import music and images through the Internet. *state<名詞>国 この英文も、イメージ2+「副-原形句」と捉えてしまうと、意味がうまくイメージできません。be likely toという部分は、この英文が表していることに対して「起こりそうである」という発言者の主張を表しているので、助動詞相当句と考えます。したがって、 イメージ3+「副-サイン節」となります。 Member states of the Organization for Economic Cooperation and Development are likely to impose a value-added tax on software distributors when they import music and images through the Internet. 「経済協力開発機構の加盟国は、ソフトウェア販売業者に対する付加価値税を課すことになりそうである{彼らがインターネットを通じて音楽や画像を輸入する際に}。」 <例文3> It seems to be a clash between the Iraqi government, which wants to realize elections in January, and terrorists wanting to impede them at any cost. *clash<名詞>対立 この英文も、注意が必要です。seem toという部分は、名詞Aの動作ではなく、発言者が「〜のように思える」という主張をしている部分です。したがって、助動詞相当句と考えます。 It seems to be a clash between the Iraqi government, which wants to realize elections in January, and terrorists wanting to impede them at any cost. 「それは、1月に選挙を実現したいイラク政府と、なんとしてもそれを遅らせたいテロリストとの間の対立であるように思える。」 |