句の時制 | |
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Li Yu, 30, a Chinese national, and his acquaintance, Su Chunguang, 37, a Chinese resident of Japan, are believed to have made about ¥1.4 million through illegal trading of the subsidiary's shares. 上の英文では、「形容-to原形句」がto have madeという形になっています。通常は、「to原形」というのは、その名の通りto makeという形ですね。それが、いわゆる完了形の形になっています。ここでは、その形についてマスターしておきましょう。 イメージの型の組み合わせ方には、「動詞より後の部分を利用するもの」が6つありますね。並べてみると、 「名-ing句」「名-to原形句」 「形容-分詞句」「形容-to原形句 「副-分詞句」「副-to原形句」 これらは、頭に来る動詞の形を、toを付けたり、ingをつけたりして変えることによって、その機能を表しています。ただ、そのように動詞の形を変えてしまっているので、その動詞を過去形などの形に変えることが出来ません。では、これらの動作の時制はどのように判断するのでしょうか? それは、英文のV(動詞)の部分の時制によって判断します。たとえば、 このようなイメージ2の英文では、V(動詞)の時制は現在なので、「Liは、現在、思われている。」という意味になりますね。そして、to makeの動作の時制は、その「現在」を基準にして、「to原形」という形が「これからの動作」を表すので、「Liは、(これから)約140万円を稼ぐと、(現在)思われている。」と読み取ります。 ただ、場合によっては、V(動詞)の時制よりも昔の動作を「to原形句」の部分で表現したいときもあります。そんなときは、「to原形句」を完了形の形にして、V(動詞)の時制よりも昔の動作であることを表します。 この形で、「Liは、(過去に)約140万円を稼いだと、(現在)思われている。」となります。 この変化のさせ方は、「イメージの型の動詞より後の部分を利用するもの」すべてに共通しています。これから例文を見ながら確認していきましょう。 <例文1> Preliminary test results indicate that a 71-month-old dairy cow from a Mie Prefecture farm is suspected of having had mad cow disease. *preliminary<形容詞>予備の イメージ3です。 名詞Bは「名-サイン節」です。その内部構造は、 イメージ1+「副-前置詞句」です。 この「副-前置詞句」の中の名詞に注目してください。 having had mad cow disease 「名-ing句」なのですが、通常のhaving mad cow disease「狂牛病を持っていること」とは形が違いますね。頭の動詞が完了形の形になっています。つまり、英文のV(動詞)が表している時制よりも昔のことを表しているということです。「狂牛病を(過去に)持っていたことについて、(現在)疑われている」という意味になります。 Preliminary test results indicate that a 71-month-old dairy cow from a Mie Prefecture farm is suspected of having had mad cow disease. 「予備検査の結果は、三重県の農場の71ヶ月の乳牛が狂牛病を持っていたと疑われることを示している。」 <例文2> Having ruled Peru from 1990 to 2000, Fujimori fled to Japan in November 2000, when a corruption scandal toppled his government. *rule<動詞3>統治する 「副-分詞句」+イメージ1+2つの「副-前置詞句」です。 この「副-分詞句」に注目してください。Having ruledというように完了形の形になっていますね。通常の「副-分詞句」なら、Rulingとなっているはずです。そして、V(動詞)の部分の動作と同時進行の動作を表すので、「統治する」と「逃げる」が同じ時制になります。 しかし、Having ruledとなっているので、この動作は「逃げる」よりも昔のことを表していることになります。つまり「統治した、その後、逃げた」ということですね。 Having ruled Peru from 1990 to 2000, Fujimori fled to Japan in November 2000, when a corruption scandal toppled his government. 「1990年から2000年までペルーを統治した後、Fujimoriは、汚職スキャンダルにより彼の政府が倒された2000年11月に、日本へ逃亡した。」 |