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<詳しくチェック>形容詞節中の省略
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The 225-issue Nikkei average shed 138.16 points, or 0.98 percent, to end at 13,972.63, the lowest level since Nov. 2, 2005, when it closed at 13,894.78.

この英文の「副-to原形句」の部分を見てみると、

to end at 13,972.63, the lowest level since Nov. 2, 2005, when it closed at 13,894.78.

atという前置詞の後に13,972.63という名詞と、the lowest levelという名詞が並んでいますね。これって変ですよね。前置詞の後には名詞が続きますが、1つしか続かないはずです。at 13,972.63で「13972.63で」ですからね。

ということは、その後にあるthe lowest level「最低レベル」という名詞は、このままではどこにもつながっていないことになってしまいます。

こういう場合は、省略があるわけですね。つながっていない部分があっては、文になりませんからね。つまり、

at 13,972.63, (which is) the lowest level

という省略があるわけです。これならば、「形容-代用詞節」という修飾語になるので、前の名詞につながっていくことができますね。

このように、「形容-代用詞節」において、その中の「名詞Abe動詞」は省略されることがあります。その場合、今見たように、名詞だけが残ってしまうことが多いので、つながりがわからなくなってしまいかねません。ここでしっかりと仕組みを理解して、慣れておくようにしましょう。

<例文1>
Readers seem eager to produce their own meanings out of their encounters with poems, meanings which may not have been intended by the poet.


seem<動詞2>〜に思える
eager<形容詞>熱心な
produce<動詞3>生み出す
meaning<名詞>意味
encounter<名詞>出会い
poem<名詞>詩
intend<動詞3>意図する
poet<名詞>詩人

イメージ2+「副-to原形句」です。

「副-to原形句」の内部構造は、

イメージ3+「副-前置詞句」の部分は問題ないですね。「彼らの詩との出会いから、彼ら独自の意味を生み出す」という意味になります。

さて、問題はその後の部分です。この部分は、名詞に「形容-代用詞節」がついた形になっているので、「その詩人によっては意図されなかったかもしれない意味」という意味の名詞ですね。ただ、ここにポンと名詞をおいても、どこにもつながっていきませんね。ということは、何らかのつながりを表す言葉が省略されているということです。

(which are) meanings which may not have been intended by the poet

ということです。そして、この「形容-代用詞節」は、直前の名詞ではなく、their own meaningsを修飾しています。「彼ら独自の意味(←それは、その詩人によっては意図されなかったかもしれない意味である)」という形でつながっているわけですね。


Readers seem eager to produce their own meanings out of their encounters with poems, meanings which may not have been intended by the poet.

「読者は、詩との出会いから、その詩人が意図しなかったかもしれない彼ら独自の意味を引き出すことに熱心なように思える。」

<例文2>
Facial muscles showing anger and surprise are easily controlled and commonly falsified, something we often do during a polite conversation.


facial<形容詞>顔の
muscle<名詞>筋肉
anger<名詞>怒り
surprise<名詞>驚き
easily<副詞>簡単に
commonly<副詞>一般に
falsify<動詞3>偽装する
polite<形容詞>丁寧な
conversation<名詞>会話

イメージ1です。動詞の部分は受け身の形で、間に副詞が挟まれています。

さて、問題は、その後の部分です。この部分は、名詞の後に「形容-代用詞節」の修飾がついているので「我々がよく、丁寧な会話の際にしている何か」という名詞です。ただ、やはりここに名詞をおかれても、つながりがわかりません。この部分は、

(which is) something we often do during a polite conversation

という省略があるわけですね。「そのことは、丁寧な会話の際に我々がよくしていることである」という意味になります。この場合、代用名詞のwhichは、前のイメージ1の英文全体を受けて「そのこと」という意味になっています。


Facial muscles showing anger and surprise are easily controlled and commonly falsified, something we often do during a polite conversation.

「怒りや驚きを表現する顔の筋肉は、簡単にコントロールされ、一般に偽装されるが、そのことは、丁寧な会話の際に我々がよくしていることである。」

<例文3>
Users face having to change phone numbers whenever they switch carriers, a move often made to get a cheaper subscription price or more functions.


face<動詞3>直面する
switch<動詞3>変える
carrier<名詞>携帯電話事業者
move<名詞>動き
cheap<形容詞>安い
subscription price<名詞>契約代金
function<名詞>機能

イメージ3+「副-疑問詞節」です。この部分は「利用者は、携帯電話事業者を変える時はいつも、電話番号を変えなければならない事態に直面する」となります。

さて、問題はその後の部分ですね。この部分は、名詞に「形容-分詞句」の修飾がついた形になっています。その「形容-分詞句」の内部構造を確認してみると、

イメージ1+「副-to原形句」の形をしています。したがって、「より安い契約代金やより多い機能を得るためによく行われる→行動」となります。

そして、名詞だけでは前の部分につながっていかないので、ここには、

(which is) a move often made to get a cheaper subscription price or more functions

という省略があることがわかります。この代用名詞のwhichは、前のthey switch carriersという部分を受けています。「それは、より安い契約代金やより多い機能を得るためによく行われる行動である」ということですね。


Users face having to change phone numbers whenever they switch carriers, a move often made to get a cheaper subscription price or more functions.

「利用者は、携帯電話事業者を変える(それは、より安い契約代金やより多い機能を得るためによく行われる行動である)時にいつも電話番号を変えなければならないことに直面する。」