展示室21   長 唄 「供  奴」






の写真、本当は余り掲載したくなかったんです。「むきみ」の化粧
がイマイチ気に入らないし、「下がり」もちょっと長過ぎて締まりが
ないし・・・。でも、この作品自体は大好きなので、敢えて紹介する
事にしました。伊達男のお殿様ではなく、そのお供の「奴」が主人公
だという所が、いかにも洒落ていて面白い作品です。ご主人のお供を
して、意気揚揚と廓に乗り込んだ奴が、ご主人とハグれてしまった所
から踊りが始まります。隈をとっている位ですから、当然「荒事」の
範疇に入る役ですが、「奴」独特の軽妙さや丸みが、この踊りの特長
であり、人気の秘密と言えるでしょう。ご主人の伊達男振りをさんざ
ん自慢した揚句、今度は自分が得意の足拍子を披露する始末で、明る
く楽しくリズミカルな所が、実に魅力的です。この写真は、古典舞踊
研究会「かえで会」で踊った時のもので、お浚い会ではカットされる
事が多い「おはもじながら・・・」の部分も、全部踊らせて貰えて、
大変勉強になりました。それにしても、どうして白地の衣裳を着てい
るんでしょう?!本来は黒地なんですけどネ・・・。外の演目の衣裳
と、「つく」といけないと言う事だったのかもしれません。   







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