設計に対する考え
■プラン クライアントの暮らしに寄り添う設計
住宅の主役はクライアントでありその生活です。新しい住まいの中で
どの様な生活を送るのか、十分な時間をかけて一緒に考えていきます。
具体的なプランを見て頂く中で、考えたこと、感じたことをこちらに返して頂きます。
そのキャッチボールを繰り返していくことにより、徐々に案がまとまっていきます。
プランが住宅の基本中の基本です。
■外観 さり気なさの中に個性を持たせる
住宅は個人の物ですが、その存在は地域の環境を構成するひとつの要素となります。
その為に、奇抜なデザインは避け、シンプルで温かみのあるデザインを心掛けています。
道行く人が「何となくいいよねえ」と感じられる外観が出来れば、ベストではないでしょうか。
■構造 地震に強い家は人の命を守る
建物にはそこに住む人を安全に守るという使命があります。それは主に地震や台風などの
自然災害からの防御が考えられますが、最近は特に地震に対しての対策が重要になって
きています。地震の時、瞬時に建物が潰れるかどうかが生死の分かれ道です。そのことを
念頭に置きつつ、バランスを考慮しながら、基準よりも2割〜5割増し程度の安全性を確保
することを目指しています。
■通風・採光 気持ちの良い家を求めて
住まいの心地よさはどこから生まれるのでしょうか。動き易い動線計画、使いやすい収納計画
も勿論必要事項と思います。更に重要なのは通風と採光計画ではないでしょうか。特に通風は
どんなに技術が発達しても自然の風に勝る環境は造り出せないといわれるほど大事な要素と
考えています。風の通り抜ける道を平面と断面を通して検討し、建具を工夫することにより
季節の良い時は家中に風が吹き抜ける様な家こそ「気持のよい家」といえるのではないでしょうか。
■性能 エコな住まいを目指して
福島原発の事故以来、住まいの「エコ度」に対する関心が高まっています。
高気密・高断熱、太陽光発電、雨水利用等、性能を高める手段は限りなく存在します。
しかし、予算には限りがあります。その中でエコに対してどの程度かけるのかは住む人の暮らし方、
考えによりかなり差が出るのではないでしょうか。今までの事例を参考にして頂き、時間をかけて
打ち合わせを進める中で、最小限の性能(エコポイント住宅程度)を前提として、コストと性能の
擦り合わせを心掛け、その建て主なりのエコ住宅を目指したいと思います。
■詳細設計 住み心地を良くするための工夫です
基本設計が終わりますと実施設計に入り詳細を詰めていきますが、特に時間をかけるのが
収納の設計です。今までの経験を踏まえ、建て主のアイデアも採用しながらその家独自の
収納・家具が完成していくのは設計の楽しみの一つです。
■コスト 予算調整が設計の大きな山場です
設計の初めから竣工までの間にはいくつかの山あり谷ありですが、見積りが出てからの予算調整が
最大の山場ではないかと常々思います。建て主の夢が具体的な金額になって出てきますので、そこからの
判断が最終判断となります。コストをかける所はかけ、差支えない所は削っていきます。但し、なるべく
機能は残す様にしています。調整を終え、無事工事にかかり、そして竣工を迎えますが、いつも実感
することは、どこをどう調整したか殆ど気にならないということです。
■現場監理 全ての決め事は現場が基本です
現場監理の役目の一つは図面通りに施工されているかの確認です。そしてもう一つ大事なのは
現場打ち合わせです。着工までは図面や模型を見ながらの判断しかできませんが、現場が始まり
目の前に建物が建ち始めますと、実際の空間を目にしながら判断が出来ます。その結果、場合に
よっては変更が出ることもありますが、それは最終結論として大切な部分です。可能な限り現場で
実現するように努力をします。
■そして最後に 住宅は一生のお付き合い
住宅が完成して無事引っ越しが終わっても、これで設計監理が終了したわけではありません。
定期点検も含め、実際に生活をしていく中で色々な相談に応じていきます。住まいを媒体として
一生のお付き合いが出来るのも設計者冥利に尽きると思います。
設計料について
■住宅の場合 新築は総工事費の10%、増改築、リフォームは12%です。
■住宅以外 建物の内容・規模に応じて設定をしています。
|