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vol.5 パゴー観光 ・ その2


 

チャイプーンの四面像

チャイプーンの四面像

いよいよ本題のパゴー観光について触れていきます。少し長いですが、お付き合いください。

 

 パゴーで最も有名な物は、シュエタ―リャウン・パゴダにある巨大な涅槃釈迦仏です。「パゴダ」とは、ミャンマー語で「お寺」を意味します。お寺の様に聖なる場所はどこも土足厳禁なので、皆裸足になります。パゴダの入口で靴を預け、薄暗い回廊を、足の裏のひんやりした感覚を楽しみながら上っていくと、例の涅槃釈迦仏が見えてきました。

 巨大な涅槃釈迦仏の姿が突然目に飛び込んでくる瞬間は、とてもスリリングで、そして有難く感じるものです。足の裏や枕、ベッドには豪華なモザイク模様が施されていて、とても綺麗でした。脇にはナッ神というミャンマーの土着の神様がいて、お釈迦様に手を合わせています。涅槃仏の横に設置されている説教部屋では、近くの小学生が先生と一緒にお弁当を食べていました。ミャンマーではこの様な風景がよく見られるそうです。

 境内では小学生だけではなく、大人も、昼寝をしたり本を読んだり、また、小さな子供が遊んだり喧嘩したり・・・。
お寺というより、庶民の憩いの場という感じですね。
この涅槃釈迦仏は、長年密林に覆われていたのを偶然インド人に発見されたそうです。
そんな話をヂョ―さんから聞きながらお釈迦様の顔を見上げていると、益々有難さを感じる私でした。

 シュエタ―リャウンの大きな涅槃釈迦仏の次は、高い塔で知られるシュエモオード・パゴダ

 このパゴダは千年以上前に建てられたそうです。年々パゴダの塔が天に近くなっていくという、成長型パゴダ(?)らしい・・・。現在114メートルあり、青空に向かって伸びる黄金の塔は、宮崎アニメの「天空の城ラピュタ」に出てくる一場面を連想させます。このパゴダの塔は、3回の地震で塔が崩落する被害を受け、崩落した塔も当時のそのままに保存されています。黄金の塔が東南アジア独特の青空に映えて、とても眩しかったです。

 その後パゴーから少し離れ、チヤイプーンというところに行きました。
そこには「チヤイプーンの四面像」と呼ばれる仏像があります。四体の座仏が背を合わせ、各々東西南北に視線を向けています。周りに建物が何も無い静かな場所に、ひっそりとたたずむこの仏像には、こんな物語が隠されていました。

 四面の座仏を奉納したのは、モン族の信心深い4人姉妹でした。一生を仏に捧げる事を誓い、その証に1人一つの仏像をこの地に一緒に建てたのでした。
しかし、その内の1人が約束を破り、結婚してしまったのです。すると、約束を破った姉妹の建てた仏像だけ壊れてしまった、というもの。実際少し前まで、西側の仏像だけ壊れていたそうです。

 「仏の天罰」と人々が噂したそうですが、実際には「地震で壊れたんですよ」と、ヂョ―さんに教えてもらいました。この仏様は、それぞれに違う模様の、綺麗なマニキュアをしていました。

 観光が終わり、四面像の裏の小さな丘で休んでいると、野良牛もやって来てなんだかのんびりとしたいい雰囲気になりました。ところが、何を思ったのか野良牛が私の方に来て、突然足を踏みつけたのですxxx。
そのうち退くだろうと思ったのですが、野良牛は置物のように固まってしまい、動こうとしてくれません。
私の足はジワジワと痛み出し、慌ててヂョ―さんが退かそうとしてくれましたが、相手は強靭な意志を持って足を踏んでいるらしく、ウンとも寸ともいってくれません。そのうち地元の子供達が騒ぎに気づき、野良牛を追い払ってくれました。

私は冷汗をかきながら、子供達に助けてもらった御礼を言ったのでした。やれやれ・・・。
ミャンマーにまで来て、牛に足を踏まれた私って一体なんだったんでしょう?
そんなこんなでアッという間に、パゴーを離れる時間になってしまったのでした。。

 

vol.6へつづく)

めけの足を踏んだ牛

こいつに足をふまれたのだ!

 

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