vol.2 ミャンマー国際空港でドキッ?
温暖化の影響か、10月中旬だというのに夏のように暑い関西を離れ、友人と共にNH951便でミャンマーへ。台湾付近に台風が接近していたため、1時間遅れで夜のヤンゴン国際空港に到着しました。
ミャンマーに初めて降り立った私。澄んだ空気の中で大きく深呼吸……。すると、暫くの間機上の人と化した私を組織する、縮んでいた細胞達が、今までの束縛から解放されていくのを感じました。しかしそんな詩的な余韻もつかの間、ミャンマーの現実はけっこうハードだったりするのです。
たった数十歩ほどの距離にもかかわらず、私達はすし詰め状態のオンボロエアポートバスに乗せられてしまいました。そして、走り出すや否や、バスの中には乗客によるブーイングの嵐がまきおこります。なにしろ、エアコンが効かないどころかドアも閉まらず、急ブレーキで人や荷物が落ちるんですから。もうドキドキもんです。
くれぐれもドアの近くには乗らないようにしましょう!それにしても、バスの車内にはあちこちに見慣れた文字が・・・あぁ、日本のバスでしたか!たしかにヤンゴンでは日本車がたくさん走っていました。『こいつは明らかに、日本にいたらスクラップ行きだろうなぁ』というような、日本ではすでに化石化した型の車がウヨウヨしてました。でも、仮にもエアポートバスですよ。もっといい、安全なバスを使ってくれーxxx。
しかし、日本ではくず鉄の塊になってるものがここでは車の形で残ってる、なんてちょっと考えさせられますよねぇ。
ちなみに隣のバスの車体にはハングル語が。こちらもかなりの年代モノでした。車マニアの方はミャンマー、いかがですか?私と違った意味でドキッ!っとするかもしれませんネ。空港も、国際空港と名前がついているものの、エアポートバス同様に懐かしい感じが…。高い天井にどっしりした柱があり、質素でこぢんまりした空間には、オレンジ・緑・白の3色の照明があたっていました。
どことなく人間くさい雰囲気の漂う場所で入国手続きを済ませた私達。仕事もせずに話に花を咲かせる役人、弁当を食べてる掃除のおばちゃんなどを横目に、シンプルな空間を機械的に歩き、出口を目指しました。出口では、華奢なミャンマーの兄ちゃん達が、バゲッジ運びでお金を貰おうと待ち構えています。私達はバゲッジを死守しながら押し寄せる彼らを必死で掻き分け、押しのけ・・・。やっとの思いでガイドをお願いしていたヂョー・ゾー・アウンさん(以下ヂョーさん)という人に会えたのでした。やれやれxxx。
さっそく運転手と合流してトヨタ社のカクカクしたバンに乗り込み、ヤンゴン市街のホテルに向かったのですが・・・
(vol.3へつづく)
イラスト:メケイラスト:メケ