あれからしばらくして、マサキは地上に出た。
目的は地上に出たシュウを追うため。
ラングランは壊滅的なダメージを負い、正直はなれるのは嫌だったけど・・・

でも、止めなければならない。魔装機神操者として。
そして・・・・
 

幾度か敵として再会するも、すぐに姿をくらます・・・
常に後手後手にまわってしまったことに、悔しさは拭えない。

しかしシュウは思わぬ形で再びマサキの前に現れた。
そう・・・「味方」として・・・

彼は一時的な休戦を自分に持ちかけてきた。
地球を狙う共通の敵と戦うために、だ。
 

「私がそんなに信用できませんか?」
「・・・お前が『地球のため』とかいっても説得力なんて全然ねぇからな・・・なにかしら裏があると思うのが当たり前だろーが」
話があるとシュウの部屋に呼び出され、いきなりそう問われれば迷うことなくマサキは即答。
流石にシュウも苦笑するしかない。
嫌われて当然のことをしたからしょうがない・・とは思いつつも、少し寂しく感じてしまう。
「フッ・・まぁその通りですが・・・」
「やけにあっさり認めるじゃねぇか」
「他の方ならともかく、貴方相手に誤魔化したところで意味はありませんからね」
「チッ・・・」
マサキからすれば、ちょっとした嫌味のつもりで言ったのだが、あっさりとかわされてしまう。
不機嫌になってしまったマサキを見て、シュウはこっそり笑みを浮かべる。
(本当に・・・見ていて飽きませんね・・)

ころころと変わる表情はとても微笑ましくて・・・
彼はマサキをそっと抱きしめた。

かつての自分も持っていたはずなのに、どこに置き忘れてしまったのだろうか・・・
 

「な・・何すんだよ!」
途端に暴れだすマサキにシュウは少々意地悪そうな笑みを浮かべる。
「おや。久しぶりだというのに・・そっけないですねぇ・・・」
「んなの関係あるかー!!とっとと離せー!」
まるで駄々をこねる子供のようにばたばたと暴れるマサキが可愛くて・・・抱きしめた腕の力を強める。
そしてその細い首筋に顔をうずめる。

その感触に、マサキは身体を硬くする。
シュウの腕から逃れようとするが、片手だというのにしっかりその身体を抱きとめていて、離さない。
「・・やっ・・・やめっ・・・・!」
もう片方の手が布越しに身体をなぞる。
びくりと反応した隙に、そのままベットにそっと落し、服の中に手を這わせる。
するとマサキは過剰なまでの怯えを顕わにした。
 

身体が、震える。
『あの時』を思い出して。
壊されかけた時を・・・
 

「うあぁ・・ぁっ・・・!」
狂ったように暴れる異常な状態に、流石にシュウも手を止める。
まるでねこのように爪でひっかかれて、無数の傷ができるが気にしない。
小さい子をあやすように、抱き上げ、背中を軽く叩いて・・・

しばらく怯えたように身体を震わせていたマサキがようやく落ち着きだした頃、その身体をそっと下ろした。

「もう・・大丈夫ですか?」
「・・・うん・・・」
小さく頷いてそのまま顔を伏せてしまう。

「私はあの時・・貴方を傷つけてしまいましたからね・・・」
「・・・あれは・・・お前の意思じゃ無いんだろ?」

まっすぐ見返してくる瞳。
自分には・・それはとても眩しくて・・・

「・・・よく・・わからないんですよ」
「?」
「どこまでが自分の意志なのか、それとも・・・・」

足元に視線を落し、1つ息をつく。

「ヴォルクルスの意思なのか・・・」
「あのなー・・・」
「?」
少し呆れたような声が返ってきて、思わず顔をあげる。
まさしく呆れた・・という言葉を貼り付けたかのようなマサキの顔がそこにある。

「んな風に弱気になってるからそーなるんだろーがッ」
「そうですか?」
「そーだろ!」
ばんばんと背中を叩きながら、一喝してくれる少年に、痛いですよと笑いながらその髪をなでた。

子供扱いされたとでも思ったのだろうか。
ぷーと顔を膨らませていたが、どの目はどこか笑っている。

鳴いた鴉がもう笑ったとはこうゆうことを言うのだろうか。
さっきまで怯えた顔をしていたのに。

本当に、ころころと表情が変わる。
そう長い付き合いでもないけれど、自分は彼のいろんな顔を見てきた。
それでも。
多分自分はまだ彼の全部の顔を見ていないのだ。
もっといろんな顔を見たい。

こんな彼といれば、自分も取り戻せるのではないだろうか。
どこかに置き忘れてきてしまった、何かを。

(こうゆうのを・・・『希望』というのでしょうかね・・・ガラでもありませんが・・・)

禁忌の箱を開けてしまった自分は、もう戻れぬほど闇に埋もれてしまったのだけれど。
それでもその中に希望を見つけたから・・・パンドラの箱も悪くは無いかもしれないと、思う。
 

こんなことを言えば、また怒られてしまいそうだけど・・・
 
 


わしやったことあるのって魔装機神とSRWα外伝のみなので・・・
しかも途中までしかやったことない奴ですんで、この辺はあんま詳しくないっす(汗)
 

2での出来事がトラウマになってます(爆)
しばらくは拒絶反応がでちゃうんです。
終盤くらいになれば、喧嘩しながら息のぴったりあった、つかず離れずなしうまさになるんでしょうな(笑)
・・・てか・・傍から見れば、十分仲良しか?コレ・・・(滅)

ってか、シュウ様こんなに弱い・・つか弱気な人じゃない・・・よね・・やっぱ(汗)
短い・・・うえに何書いてるんだろうか、わし・・・(滝汗)
・・・心情って難しい・・・
段々ワケ判らなくなってきた・・・(泣)



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