ホタル・飼育・手賀沼・釣り
サンショウウオの屋外飼育開始

 トウキョウサンショウウオを産卵させるために屋外飼育小屋を作ったが、昨年末は暖冬のため、約1ヶ月間冷蔵庫で飼育した。寒さを体験させたあとはこの飼育小屋に移して育てたい。



参照:「サンショウウオの屋外飼育小屋づくり1」
    「サンショウウオの屋外飼育小屋づくり2」
    「サンショウウオの低温飼育1」
    「サンショウウオの低温飼育2」
平成17年 1月13日・15日 温度測定
 完成した飼育小屋内の温度を測定した。晴れの日、雨の日の2回の測定を行ったが、サンショウウオが隠れていると思われる場所の温度(土中温度)は両日とも比較的安定していることがわかった。
平成17年1月13日 天気:晴れ  湿度:31〜54%
時刻 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00
気温(℃) 1.2 2.6 5.5 8.6 9.5 8.4 5.1 4.0
土中温度(℃) 2.8 2.8 3.0 3.2 3.5 4.1 4.0 4.0
平成17年1月15日 天気:雨  湿度:72〜80%
時刻 6:00 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00
気温(℃) 3.0 3.0 4.4 4.9 5.0 4.5 4.2 3.7
土中温度(℃) 4.2 4.2 4.2 4.5 4.6 4.8 4.8 4.8

 平成17年 1月29日 飼育小屋内改装
 昨年作った飼育小屋内はやや石が多くサンショウウオの隠れ家としてふさわしくないと思われたため、一部の石を取り除いてそのかわりに水苔を敷き詰めた。水苔は冷蔵庫での飼育でも使用しているため、冷蔵庫から出した後のサンショウウオもこの方が抵抗なく隠れることができる。
 水苔を入れて改装した部分 水たまりから陸地をみたようす

平成17年 1月29日 ワラジムシ捕獲
 屋外飼育はできるだけ自然の状態を育つため、またアカムシはこの飼育小屋では与えにくいためワラジムシを餌とすることにした。
 ワラジムシは落ち葉の堆積した場所で捕まえ、飼育小屋に放した。数は確認していないが100匹以上入ったと思う。
ワラジムシ:ワラジムシは甲殻類に属し、ダンゴムシに似ている。ダンゴムシは危険を察すると体を丸めるがワラジムシは体を丸めることができず、殻もダンゴムシより柔らかい。落ち葉などを食べているため、枯れ葉などが積まれているところで簡単に見つけることができる。
平成17年 1月30日 屋外飼育開始
 急激な温度変化はサンショウウオにとって負担がかかると思い、寒気が南下して気温の低い日が続きそうなときを選んで冷蔵庫から屋外に飼育場所を移した。
冷蔵庫から出した飼育槽 屋外飼育小屋に入ったサンショウウオたち
 この日の小屋内の気温は6℃、水苔内は5℃(午前11:30)であった。冷蔵庫内と大きな違いはない。早くこの場所の環境になれることを願いながら、今後も観察を続けたい。
 成熟した個体、雌、雄の数ははっきり確認できないが全部で9匹のサンショウウオを屋外飼育場所に入れた。産卵できる可能性はどの程度あるのかわからないが、昨年までの飼育条件と明らかに違う環境での飼育により、今までにない変化が見られるものと期待している。