ホタル・飼育・手賀沼・釣り
サンショウウオの低温飼育1
 サンショウウオの冬眠(休眠)用に屋外飼育場所を作ったが、今年(平成16年)は暖冬のため完全に冬眠(休眠)状態に入るのは難しいようである。12月になってからも暖かい日が多く、天気が良い日はサンショウウオが活動できる温度になってしまう。土の中は比較的安定しているが、それでも10℃近くになる。これでは冬眠も中途半端になってしまい、必要以上にエネルギーを消費してしまう可能性が高い。
 そこで冷蔵庫を使ってみようと考えた。冷蔵庫はリサイクルショップで一番安いものを購入してきた。
外形:幅443mm×奥行450mm    ×高さ501mm
有効内容量:46リットル
質量:15kg
冷却方式:冷気自然対流方式
定格電圧:100V
定格周波数:50/60Hz
定格消費電力:71/71W
消費電力:16kWh/月(50Hz)

(98.1−6月期製)
1 温度確認・調整
@ 電源を入れ、冷蔵室内に何も入っていない状態で温度を確認してみた。
 温度調整の目盛りは0〜10まであり、まずはじめに「5」に設定したところ、内部温度は0〜1℃くらいまで下がった。これではサンショウウオにとっては寒すぎるものと思われる。
 「1」まで弱くしても3〜4℃である。
A 冷蔵庫内の上段に飼育用の容器を入れて@と同じように温度を測定してみた。やはり温度調整を一番弱い「1」にしても約3.5℃である。下段はそれよりも高くなるが、このタイプの小型冷蔵庫は裏の冷却機械類が下段内部の約半分を占めているため、飼育容器を置くスペースがない。

B 飼育容器内に直接冷気があたらないように、発泡スチロール板をかぶせてみた。
 容器内の温度は、約6℃まで上がった。この方法で5℃前後を保てそうである。
2 冬眠用飼育槽づくり・冷蔵庫内飼育開始
@ 飼育容器内に園芸用発泡煉石(ハイドロコーン中粒)と水苔を使ってサンショウウオの棲み家を作る。

A 急な温度変化をさけるため、以前から暖房器具のない部屋で飼っていた(11月から約1ヶ月間)サンショウウオを飼育槽内に入れる。また、サンショウウオには冬眠に備えて餌を昨年より多く与えてある。 B サンショウウオを入れた飼育槽を冷蔵庫に入れる。飼育槽を入れると、何も入れない状態より冷蔵室内の温度が高くなった。温度調整を徐々に強くして、冬眠できる温度まで下げていきたい。

 来春、産卵させるために自然界と同様に寒さを体験させることを目的として冷蔵庫での飼育を始めたが、サンショウウオを冬眠させるのは初めてであるため、どのような結果になるのか心配である。
 冬眠(休眠)中は呼吸量も少なくなると思われるが、密閉された空間なので酸欠にならぬよう十分気をつけたい。また、冷蔵庫内は乾燥しやすいので、水分量を毎日確認しながらサンショウウオの冬眠状態を見守りたいと思う。