トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) *赤色が今回のトレース

鉄嶺山反射板 (約770m 揖斐川町) 2023.2.12 曇り 2人

五社神社(8:58)→鉄塔巡視路入口(9:20)→10番鉄塔(9:29)→11番鉄塔(9:45)→12番鉄塔(9:53) →13番鉄塔(10:14) →14番鉄塔(10:26)→15番鉄塔南の稜線(10:42)→反射板(11:22-13:17)→15番鉄塔(13:42)→14番鉄塔(13:53)→13番鉄塔(14:00)→12番鉄塔(14:11)→11番鉄塔(14:23)→10番鉄塔(14:31)→鉄塔巡視路入口(14:37)→五社神社(14:55)

★2月12日に揖斐川町の鉄嶺山の南稜線上にある反射板まで登ってきました。
★坂内坂本集落をスタートし、寒谷の林道を歩き、鉄塔巡視路で山道へ。
★尾根に出て10番鉄塔から雪のある鉄塔巡視路を登り11番、12番鉄塔へ。
★12番鉄塔から尾根に取り付き、雪の上のトレースをたどりました。
★13・14番鉄塔を通過し、深まる雪の斜面を登り詰めて15番鉄塔の立つ稜線上へ。
★ここから南に向かって雪尾根を歩きました。
★美しい天然林をツボ足で歩き、反射板に到着。
★反射板からは眼下に藤橋の集落や横山ダム、そして目の前には巨大な小津権現山や天狗山の大パノラマを楽しみました。
★雪の上でゆっくりと昼食。帰路はワカンで登ってきた道を引き返しました。
★久しぶりに美しい雪山歩きを楽しんできました。


 3年前の雪のない3月に揖斐川町の鉄嶺山に鉄塔巡視路を登ったが、積雪期に登ってみたいと思い、同じコースで計画を立てた。鉄嶺山山頂からは展望が無いので、南稜線上にある反射板まで行くことにした。
 
 鉄塔巡視路の入り口は揖斐川町坂内の坂本集落から南にある寒谷の林道にある。3年前は無雪期だったことから、林道の鉄塔巡視路入り口まで車を乗り入れたが、今回は林道に雪があることから、坂本集落にある五社神社の広い駐車スペースに車を停めさせてもらった。

 神社に安全祈願して出発。坂本集落を抜けて林道に入る。神社から20分ほど歩くと左側に鉄塔巡視路の標示がある。ここが登山口となる。黄色い標示板には「No10→」とあり、最初の鉄塔が10番鉄塔となる。
 
 杉林の中、比較的雪は少なく、昔の田畑の石垣を見ながら折り返すように歩くと前方に10番鉄塔が現れ、尾根に出た。10番鉄塔から左に向きを変えて東南東に向かって一直線に尾根を歩く。両脇が人工林となっており、尾根の雪は少なく、ツボ足でも問題なく歩ける。前方には次の11番鉄塔が見える。
 
 11番鉄塔を通過すると、少し雪が増えてきた。トレースがあり、1日か2日前にここを歩いた登山者があったことに驚いた。おそらく鉄嶺山に向かったのだろうと思った。11番鉄塔から8分ほどで12番鉄塔に到着。

 鉄塔巡視路はここから尾根を左に外して右山のトラバース道となるが、雪のトラバースは困難なので、ここから稜線まで尾根上を歩くことにした。尾根に取り付くと、伐採された木が積み重なっており、その上に雪があることから、歩きにくい。伐採木の隙間に足を取られながら登り切って雪の少ない尾根に出た。

 かなりの急斜面を、トレースを追ってゆっくり登っていく。前方には反射板に続く稜線が望める。傾斜が緩やかになり、気持ちのいい天然林を歩く。まだワカンをつけるほどの積雪は無い。

 急斜面を登って13番鉄塔の右へ。ここからの少しだけ左山で歩き再び尾根へ。前方には次の14番鉄塔が立つ。急斜面を右から回り込むようにして登るとかなり雪が深くなってきた。
 
 灌木帯に入り、歩きやすいところを拾いながら14番鉄塔を左に見てさらに登ると、稜線に出た。15番鉄塔の南側である。反射板へはこの稜線を南へ向かう。驚いたことにトレースも南に向かっている。鉄嶺山山頂ではなく反射板に向かったトレースか? 同じような目的で登ってくる人がいることにうれしくなった。
 
 道はなだらかとなり、東側が人工林の尾根を歩く。痩せ尾根を歩くところもあるが、反射板に近づくにつれて広い稜線となる。3年前には広い稜線で西にルートを外したことが思い出されたので、稜線の最高部を外さないように歩く。
 
 雪が深く、雪に隠れた倒木の隙間に足を取られることもしばしば。ワカンを付ければ問題ないが、反射板まで後少しなのでツボ足で頑張る。立ち木を避けながら歩きやすい場所を拾って歩く。灌木が密集し歩けないようなところは無い。
 
 緩やかに登っていくと前方左に反射板が現れた。3年ぶりの反射板の下からは素晴らしい展望が得られる。北側の眼下に藤橋の集落、その向こうには横山ダムが白く輝き、その左には山頂を雲で隠した天狗山と鉄嶺山、右には小津権現山。

 トレースはさらに南に続いているようだ。今回はここで昼食。反射板の下を昼食場所にしようと思ったが、風が吹き抜けることから灌木の中でシートを広げた。誰も登ってこない静かな雪の上でゆっくりと至福の時を楽しむ。
 
 熱いコーヒーで閉めて、ワカンを装着して下山開始。ワカンの威力はばつぐんでどのようにでも歩ける。トレースのない場所を一直線に下る。途中、雪庇のある尾根の上も歩いた。気持ちのいい雪の二次林を歩き、15番鉄塔手前に到着。
 
 せっかくなので15番鉄塔に寄って展望を楽しむ。坂内の集落の向こうには湧谷山が曇り空に溶け込むように佇んでいる。展望を楽しんだら、登ってきた尾根に向かってトラバースし、往路を下った。
 
 溶け始めた雪をワカンで踏みなから軽快に下る。登りの靴の足跡の上にシカの足跡が付いていることから、シカが動き回っていることがわかる。眼下に坂内の集落、正面に湧谷山を見ながら鉄塔を経由して下り、雪が消え始めた11番鉄塔でワカンを外した。10番鉄塔を通過して林道に下り、坂本集落まで戻った。五社神社に無事下山したことを報告して帰途についた。
 
 積雪期に反射板までの登山者があったことに驚いた。尾根歩きが中心となるので道を誤るようなことはないが、反射板手前は尾根が広くなっているので最高部を歩くといい。尾根は二次林で歩きやすく、気持ちのいい雪上トレッキングができる。
★鉄嶺山からの展望

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