トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 
*赤色が今回のトレース

汾陽寺山 (520m 関市) 2023.1.9 晴れ 2人

中川原公園(9:08)→林道分岐・橋(9:19)→林道終点(9:33)→紅葉ヶ滝(10:14-10:20)→鉄塔巡視路合流(10:55)→165鉄塔(11:31)→汾陽寺山山頂(11:41-11:51)→165鉄塔(12:00-13:24)→千本桜分岐点(13:37)→鉄塔(14:04)→(道誤り)→春日神社(15:39)→中川原公園(15:47)

★1月9日に関市の汾陽寺山に登ってきました。
★今回はまだ歩いていない紅葉ヶ滝コース・北尾根コースを歩きました。
★中川原公園をスタートして紅葉ヶ滝に続く林道へ。
★林道終点から谷川に沿った細い山道を歩いて紅葉ヶ滝へ。
★美しい滝を見てから滝上流の鉄橋を渡ると鉄塔巡視路が不明瞭に。
★地図とGPSでルートファインディングしながら登って巡視路に合流。
★トラバース道の巡視路を慎重に歩いて稜線上の鉄塔に出ました。
★汾陽寺山山頂を踏んでから鉄塔に戻って霞のかかった山々を見ながらランチ。
★ランチの後、鉄塔から通常コースを下り、千本桜へ下る分岐を右に見て北尾根を直進しました。
★小さなピークをいくつか越えて再び大展望の鉄塔へ。
★鉄塔から北に向かって小ピークを越えた所で道を誤り東の尾根をかなり下ってしまいました。
★道間違いに気づき稜線まで引き返して、なだらかな尾根を歩き春日神社に下山。
★今回のコースを歩く人は少なく、ルートファインディングを楽しみながらのワイルドな記憶に残る山歩きとなりました。

 汾陽寺山は何度も登っているが、紅葉ヶ滝と北尾根のルートは歩いていない。ネット情報ではこのルートのレポートがあることから、今回は紅葉ヶ滝経由のルートで山頂を踏み、帰路は北尾根で下山する周回ルートを歩くことにした。ネットから入手した地図があることから問題なく歩けると思ったのだが、・・・。

 寺尾千本桜の並木道を北上し、寺尾の集落を過ぎたところの喫茶店「花の木」から左折して中川原公園の駐車場に車を停めた。この駐車場を利用する登山者は柳島山か寺尾岩めぐりに向かう人が多い。数台の駐車が可能で、公園にはトイレがある。

 紅葉ヶ滝へは駐車場から南に歩き、橋を渡って寺尾小学校の北側を西に向かう。小学校を過ぎたところに春日神社に続く道があり、春日神社に下山してここに出てくることになる。また、この路肩に「入山禁止 山菜採取厳禁」の大きな看板がある。入山には許可が必要と書いてあり、事前に問い合わせたところ登山者はOKとのことだった。

 路肩に残る雪を見ながら舗装道路を歩くと道が二股に分かれており、紅葉ヶ滝へは左の舗装道路で橋を渡る。直進の未舗装林道に入ると亀坂峠経由で柳島山に登ることができる。橋を渡ると未舗装の林道となり、左側に「史跡・寺尾猪垣」と案内板がある。

 川に沿って杉林の林道を歩く。15分程歩いたところで林道終点となり、「紅葉ヶ滝 これより800m 徒歩約15分」の標示がある。ここから山道の悪路となることから、15分では絶対に滝まで行けない。結果として我々は40分かかった。

 橋を渡って対岸を右下に川を見ながらトラバースするように歩く。大きな堰堤を通過し、ところどころに雪が残る道を進む。斜面が崩れて道に土砂が堆積しているところもあり谷に落ちないように慎重に歩いた。濡れた道は滑りやすく、また倒木もあるのでスローペース。

 支流の谷を渡り、ロープ場で急斜面を下り、谷川に沿って進む。ロープの設置してあるところで谷を渡って右岸を歩く。支流に架かる朽ちた丸木橋を通過していくと前方に紅葉ヶ滝が現れた。急斜面を下りて滝の前まで行く。大きくはないが美しい滝で、案内看板に書いてあるように晩秋の紅葉に彩られた時期に訪れたい。

 滝を後に遊歩道に戻って、滝を回り込むように歩き、滝の上流に架かる鉄橋を渡る。橋の手前に鉄塔巡視路の黄色い標示があり、汾陽寺山方向に165番鉄塔の標示がある。鉄塔巡視路であることは間違いない。橋を渡って滝の方向に引き返すように歩いた辺りで道が怪しくなった。

 踏み跡を探してみるが明瞭な踏み跡が見つからない。持参した地図で確認すると、滝の東にある尾根を登っていることから、GPSを見ながら踏み跡のない斜面を尾根方向に登った。疎林であり歩きやすいところをたどると、ピンクテープが2つ灌木に結んである。テープ周辺を探してみるが踏み跡らしきものは無い。

 さらに急斜面を登ると灌木が伐採された人工林となり、伐採された木を避けながら登ると明瞭な道に合流した。鉄塔巡視路のようだ。道を見失った辺りをもう少し探せば巡視路は見つかったかもしれない。巡視路は明るい尾根を上がっており、大岩やウラジロの群落を通過。

 鉄塔標示が現れたところで尾根道は左に折れる。道は無いが尾根を直登すれば汾陽寺山山頂に着けそうだ。左に折れると右山のトラバース道となる。倒木や斜面が崩壊して歩きにくいところもある。滑り落ちないように慎重に歩くと再び鉄塔標示が現れ、ここからプラスチック階段を登り、ジグザグと歩いて鉄塔の横に出た。

 汾陽寺山山頂まではひと登り。人工林の急斜面を登ってなだらかになると山頂到着。山名標示板がないと通過点のようで山頂らしくない。山頂は展望がないので鉄塔まで引き返して昼食にする。鉄塔からは南北の山々が望め、展望を楽しみながらパスタの昼食。昼食中に2人の登山者が登ってみえた。

 昼食の後、北尾根に向かって千本桜からのコースに入る。この道は通常ルートでよく踏まれた道であり、落ち葉の急斜面を下っていくと、鉄塔から10分ほどで鉄塔標示のある千本桜への分岐点に着く。通常は尾根を離れて千本桜に向かうが、ここからは北尾根のバリエーションルートに入る。

 千本桜への道を誤らないように尾根上に枯れ木が置かれている。枯れ木を乗り越えて尾根を直進。踏み跡は薄くなるが道は明瞭。ピンクテープが付けられたアカマツの多い尾根を歩く。小さなピークをいくつか越え、千本桜分岐点から30分ほどで鉄塔に到着。

 鉄塔下から展望地となっており、東に権現山や天王山が望めた。鉄塔から少し下って登り返し、石柱のあるピークを通過。ピークから標高差30mほど下ったところで道を誤ることになる。ここは尾根が2又に分かれており左の広い尾根を北へ下るのが正しいルートであるが、ここを知らないうちに右側の尾根に入り込んだ。

 それなりに踏み跡があるように見え、急斜面を下る。急斜面を下る辺りで電話があり話しながら下ったので、GPSの確認を怠った。ぐんぐん下ると道が怪しくなりヤブ状態になってきた。ここでGPSを確認して、道誤りに気付く。真っすぐに北に下っていると思い込んでいたが、東に標高差130mほど下ってしまった。直進すれば標高差50mほどで車道に出られそうだが、引き返す。

 再び急斜面を登って尾根に出た。1時間のロスタイム。GPSを見ながら尾根を下る。倒木などがあり、次第に踏み跡は怪しくなってきた。かなり下ったところで常緑の灌木が増え、軽いヤブ状態になったところで前方にコンクリートの建物が現れた。

 水道施設と思われる建物を左に見ながら灌木帯を抜けると右へ急斜面の道がありピンクテープがある。ササの急斜面を下ると神社の屋根が見えるようになり、春日神社本殿の横に下り立った。神社に無事下山したことを報告して柏手を打つ。

 階段を下って鳥居を潜り寺尾小学校の運動場に出た。校舎に「思い出をいっぱいありがとう 寺尾小学校閉校 令和5年3月31日」の垂れ幕がかけてある。150年の歴史に幕を閉じる学校に人影はなく、花壇のパンジーが美しい花を咲かせていた。学校を後に集落道を歩いて公園の駐車場に戻った。

 今回はハプニングが連続する山歩きとなった。紅葉ヶ滝のコースはあまり人が入らないようでかなり荒れた場所や道が不明瞭なところがあり、下調べを十分にして入山するのがいい。特に紅葉ヶ滝からの鉄塔巡視路は分かりにくく、もう一度道を確認しに訪れたいと思った。また、北尾根の下りは分岐した尾根に迷い込まないようにGPSを常に確認したほうがいい。
★汾陽寺山からの展望

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