DVD音声アンプ

 最近は購買意欲をそそられる製品があまりありません。我が家の計測器や家電品もどんどん旧式化しています。目覚まし時計は1930年代のマツダ電気時計、アンプは1960年代のパイオニアSX−42、ビデオデッキは三菱製の15年選手といった具合です。前からレーザーディスクは欲しかったのですが、あのLPみたいなでっかいディスクを見ていると収納に困ることは目に見えてますので我慢していました。
 しかし、やっとこの頃手頃なサイズのDVDが定着してきましたので、プレーヤーを購入することにしました。(映画U−571のディスクが発売されるのがきっかけです。)大型のデッキタイプのものは置き場所に困りますから、耐久性には疑問がありますがポータブルの物から選ぶことにしました。ソニー、パナソニック、パイオニアの3機種が候補に残りましたが、ソニーとパナソニックは本体のスイッチがちゃちなのでパイオニアPDV−20にしました。(その分リモコンがちゃちかったですが!)

 プレーヤーとディスクを買ってきてテレビにつないでスイッチON。???音が出てきません。TVのボリュームをぐいっと上げるとやっと音が出てきました。なんでこんなに音が小さいの?ディスクが悪いのかと思って他のディスクを入れて動かしましたがまったく同じです。初期故障か?
 落ち着いて取り扱い説明書を見直し仕様を見ると、音声出力は150mVrmsと記載されています。小さい!通常音声ライン出力は1〜2Vp-pぐらい有るのが普通です。現用のCDプレーヤソニーCDP−A39の音声出力は2V。15年前のビデオの音声出力の仕様はよく分かりませんが、同じアンプに入力してこれほどボリューム調整位置が違うのは始めてです。


 CDもディスクによって録音レベルが異なりますし、TV放送でも民放とNHKで音声レベルが異なるなど、音声の出力レベルはバラバラですが、せめて音響機器の音声出力レベルぐらいマスターの信号を決めておいて規格を合わせてもらえないものでしょうか?ビデオ信号にはまがいなりにも1Vp-p75Ωと云った規格があるのですから。
 いずれにしても約20dBのレベル差がある信号を同じ入力に入れて切り換えるのはあまりにも使い難いので、DVDプレーヤー用に音声アンプを付けることにしました。約10倍に増幅すれば良いのでOPアンプで作ります。部品箱の中に新日本無線のローノイズ、高速OPアンプNJM5532がありましたので、これを用いることにしました。


 単なる非反転のACアンプです。大きなOSコンが沢山付いてますが、手持ちに220μF10Vが大量にあったので使っただけで、入出力の結合コンデンサは10μF程度で十分です。大き過ぎることによる悪影響も考えられますが今のところ大丈夫のようです。
 これを付けることによりボリューム位置をいちいち大きく変える必要がなくなりました。それに加えて音も良くなったような気がします。この後にAVセレクターなどがついていますので、駆動能力が向上した為かもしれません。但し、電源は006Pの電池なので消耗に気を付けなくてはいけなくなりました。(消費電流は10mA。アルカリ乾電池でどのくらい持ちますか?)
 それにしても、DVDは音は良いし、映像も綺麗だし(めだかノイズが無いのは良いですね!)、レーザーディスク買わずに待ったかいがありました。これで我が家のメディアも少し近代化しました。