基礎用語

キャリア:搬送波と訳されます。つまり、信号を乗せるための元の波。

例えば、FM信号なら音楽信号によって周波数が変調されていますが、無信号時にも搬送波が出ています。その周波数と振幅は、無信号時に一定となります。


マルチキャリア:多数の搬送波を用いる事。TVはマルチキャリアです。(音声キャリア周波数は画像と別です。)

OFDM:直交化周波数分割多重と訳されます。

このDABの例のように、ディジタル符号によって変調(π/4shiftDQPSK)が掛けられているものを特にCOFDM(Coded Orthogonal Frequency Division Multiplexing:符号化直交周波数分割多重)と言います。
シンボル周期:この期間(周期)に一つの符号が割り当てられる周期です。
π/4-DQPSK変調では位相方向に一シンボル前との差分値として4値、つまり2bit分が割り当てられます。
一シンボル前との差分(引き算)値をとる事を一次後退差分をとる、と言います。
フレーム周期:この種の放送では、物理フレームと論理フレームの二つがあります。
物理フレーム周期と言うのは、文字どおり、送られてくる信号の一周期です。
論理フレーム周期は、これをデコードした際の仮想的なフレームで、DABでは24msecと規定されています。
Trasmitter:簡単に言えば、送信電波塔のことだと思って間違いありません。

RDS:Radio Data Systemです。

が、これは日本の‘見えるラジオ’等とは異なり、情報が多岐にわたります。例えば、欧州では同じ番組を異なる周波数で送信しているのが普通なので(コンテンツプロバイダーと放送局が異なるため)、その周波数を送っています。だから車での移動受信中に受信状態が劣化すれば、受信機側で周波数を代えて、連続受信できるようにします。
周波数選択性フェージング:反射波や、SFN(Single Frequency Network)等で、一つ周波数に対して時間遅れのある 同じ信号が重なると、周波数軸上で、くし形特性(一定周波数周期のピーク・ディップ)が出来ます。このことです。

Rayleigh Fading:反射波だけが受信できる状態で、その反射波が受信機の移動に伴って変化する状態です。

街中で高いビル等に囲まれた場合に起きる現象です。レイリーがそのモデルを作ったのでこの名があります。
ドップラーシフト:電波は受信機の速度によって周波数が変化します。特殊相対性理論で計算できます。

ロスレス符号化:MPEG等の圧縮符号では、一般的には圧縮する前の符号は解らなくなります(ロッシー符号)が、元の符号が解る圧縮を特にロスレス符号化圧縮と言います。

デ・インターリーブ:簡単に言えば符号の並べ替えです。訂正符号(DABでは畳み込み符号)の効率を良くする為です。

遅延検波:DABの場合で言えば、先に説明したπ/4-DQPSK変調の復調、つまり位相での一次後退差分値です。

メトリック演算:Metricとは計量のことです。DABでは位相方向にだけ信号があるので、位相の計量を行い、振幅変化を抑えるわけです。

リード・ソロモン符号:CDやDAT等で使われている、符号誤りを訂正するために使う符号です。圧縮のための符号などとはニュアンスが異なり、ディジタル的な符号の変調みたいな感じでとらえた方が解りやすいでしょう。
 
 

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