kyoto10 National_Museum

I京都国立博物館

 重要文化財 3/MAY/2002

所在地: 京都市東山区大和大路通七条上ル

建築年: 明治28年 (1895年)

設計者: 片山 東熊 ・足立 鳩吉

施工  : 

   
 京都の東山のふもと、京阪電車の七条駅から歩いてすぐの、三十三間堂の横に、このフランス式ルネサンス様式である17世紀のバロック様式の国立博物館が堂々と建っている。
 明治維新後の廃仏毀釈で多くの寺宝が海外に流出した対応策に、政府は欧州の王室博物館に習って旧帝室博物館の設置を制度化した。その一つがここ京都国立博物館である。建物は左右対称で広大な敷地にあり、重厚な雰囲気である。

設計者は長州出身の片山東熊。明治建築界の帝王「辰野金吾」同様、工部大学校第1回卒業の同期生で、宮内省内匠寮の内匠頭として宮殿を建て続けた人物である。奈良の国立博物館も担当し、その成果の上に立って、大正天皇のための赤坂離宮の建設も担当した。

 当日は、ここで栄西禅師開創800年記念の「京都最古の禅寺 建仁寺展」が行われており、私も初めて訪れました。建仁寺展では、俵屋宗達作「国宝:風神雷神図屏風」や海北友松作「雲龍図」など本物を見ることができ、感動しました。

  博物館は、バロックの特長である曲線を大胆に使った力強い建物という印象である。広々した敷地内には、観光客、見学客の方が多く、ゆったりと散策できる場所である。建物のスケッチなどに気候の良い季節に訪れてみたいものである。
 

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