2007年クリスマスのフィアナさん

徒爾唯々(ともちか ゆいい)様からいただいた自作フィアナさん、クリスマスバージョンです。
あまりの気高さに、↓の詩が思い浮かびました。

引用した後に続く「せめて死の時には、(以下略)」もよいのですが、うしなった恋人に対してドリーマーモードに入っちゃってるそっちよりは、己のヘタレぷりを強烈に意識してるこちらの方が、今のワタシの気分ということで(笑)。

 

 

私の聖母(サンタ・マリヤ)!
  とにかく私は血を吐いた! ……
おまへが情けをうけてくれないので、
  とにかく私はまゐつてしまつた……

それといふのも私が素直でなかつたからでもあるが、
  それといふのも私に意気地がなかつたからでもあるが、
私がおまへを愛することがごく自然だつたので、
  おまへもわたしを愛してゐたのだが……

おゝ! 私の聖母(サンタ・マリヤ)!
  いまさらどうしやうもないことではあるが、
せめてこれだけ知るがいい――

ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、
  そんなにたびたびあることでなく、
そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはゐないのだ。

中原中也 「盲目の秋」(『山羊の歌』収録)より抜粋
「青空文庫」さん収録のテキストを使用しました。

 


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