開館に寄せて

　わたし自身にまったくそちらの才がないせいかもしれませんが、「絵を描く」という行為には、なにがなし魔術的・呪術的なものを感じます。「絵描き」という人種は、みな魔導師、魔術師の類で、一筆一筆ごとに、描く対象になんらかの「術」をかけているのではないか……なんてヒソカに思っていたりもして(^^;;)。
　だって、「本来存在しないもの」を、他人の目に見えるような「かたち」にしてしまったり、逆に、目の前にいる人間を、１枚の紙やキャンバスの中に封じ込めてしまったり……それって、まさしく「魔法」「魔術」だという気がしませんか？

　というわけで、このコーナーでは「恋しい女性をキャンバスやスケッチブックに閉じこめて、自分一人だけのものにしようとした、情熱的（又はちょっとアブナイ）画家のアトリエ発掘」ってなイメージでお届けしたく思います。

館長：kayako拝

2001.10.15