概要

カローラバリエーションで第四弾。セダン、フィールダー(ステーションワゴン)、ランクス(5 ドアハッチバック)が既に登場しているが、コンパクトステーションワゴン型ミニバン(?)的な バリエーションだ。3列シートを可能とし、コンパクトながらより広い用途に対応した新世代ワゴ ンだ。1.5Lと1.8Lをラインナップしている。
現行は前作”走るらっきょ”のイメージのCMもあったシリーズ第二弾。では、その中身をのぞい て見ましょう。


外観

全体的に丸みを帯びたフロントからルーフエンドに続くワンモーションフォルムが愛らしい。フロ ントに大きく広がるグリルは現行カローラのシリーズ同様、大型を採用し、ヘッドランプも縦基調 の大型だ。サイドも大きく窓の面積を取り、開放的で、Aピラー元の三角窓からBピラーにワンク ッションおき、Dピラーで収まる一体デザインも現行のデザインの特徴といえる。合理性の中に機 能性とデザインを融合させ、且つ、従来のイメージをうまく発展、進化させている。

COROLLA SPACiO FRONT

カローラ スパシオ・フロント部

COROLLA SPACiO REAR

カローラ スパシオ・リア部

COROLLA SPACiO SIDE

カローラ スパシオ・サイド部

カラーヴァリエーションは7色で、ホワイトのソリッド色以外はメタリック、マイカ系。メタリッ ク系はここ最近登場している新型車の傾向に多い。

写真は、カローラ スパシオ 1.8X G EDITION オプション装着車

ボディーカラーは、ブルーマイカメタリック


装備

計器は、グレードによって3パターンある。標準となるアナログメーター(タコメーター無)、 G EDITIONのシルエットメーター(標準時ホワイトバック)、S AEROTOURER (エアロツアラー)のアンバー色のオプティトロンメーター。いずれも、センター位置ではなく、 従来のポジションに収まっている。

X,V METER

標準仕様メーター

G EDITION METER

G EDITION用メーター

内装ついては、エアロツアラーのダークグレイと他のグレードにはアイボリー色で2種類用意され ている。インパネは、大型コンソールを持ち、ダッシュボードの上にマルチボックス(丸型)、蓋 付ボックス、助手席グローブボックス上に収納スペース、センターコンソール脇に収納ポケットを 持つなど凝った造りになっている。シフトはインパネシフトを採用し、コラムシフトが苦手な人に もうれしい設定。

IN.PANE.

インパネ周り(写真は、G EDITION)

何せ、この他にフロアボックスや、助手席下のシートアンダートレイなどの収納、助手席シートバ ックテーブル、買い物フックなどうれしいユーティリティ性も上々。日常からアウトドアまで幅広 く付き合える。

シート生地及び、内装にはグレードによって3種類設定されている。エアロツアラーはダークグレ イ主体の内装色となり、ジャガードを採用。G EDITIONはアイボリー色のベロアニットを 採用。他のX、Vにはアイボリー色のジャガードニットの採用となっている。

SHEET FIRST

フロントシート部

SHEET SECOND

セカンドシート部

SHEET THIRD

サードシート部(前席からの撮影)

※写真は1.5X G EDITION

サードシートは、さすがにお世辞にも広いとはいえないが、このコンパクトサイズへの設定はうま く考えられている。通常は、エマージェンシーとして割り切った使い方をしたい。このあたりは、 CMでも謳われている通り、「ゆったり2列、時々3列。」といったところ。2列目シートは、最 大150mmのスライドを持っているし、オプションで内蔵ジュニアシートも選べるので、子供がいる家 族には非常にありがたい機能だ。

さて、ラゲージルームだが、サードシートを使用するとさすがに狭い。小物が少し置ける程度。通常 は、サードシートを格納した状況での使用になることのほうが多いと思われるので、この状態だと広 大とはいえないにしても、しっかりとしたスペースが得られる。また、床がサードシート背面になる のでフラットになるのもうれしい。また、地面から床面までの高さを600mmにすることで荷物の出 し入れの負担を考慮に入れ、お買い物には重宝することだろう。

LUGGAGE ROOM1

ラゲージルーム(サードシート使用時)

LUGGAGE ROOM2

ラゲージルーム(格納時)

安全装備系では、GOAに加え、デュアルエアバッグ、ABS(アンチロックブレーキシステム)、 ブレーキアシスト、EBD(電子制動力配分制御)、ロードリミッター付きプリテンショナーシート ベルト(前席)、WIL(Whiplash Injuly Lessening:頸部傷害低減)コンセプトシート、頭部衝 撃緩和構造など充実。ドライバー、搭乗者のサポートもしっかりしている。

日常使用に重点を置いたこの車の完成度はそのシーンで使用考えているユーザーにはその使い勝手を 確認するためを含めて、現車の見学は是非おすすめしたい。


車種構成

搭載エンジンが1.5Lと1.8Lと4グレードの設定。で、この組み合わせで、6種類から選ぶことに なる。
ベーシックのVは1.5Lのみの設定で149.7万円〜。普及グレードになろうXは1.5Lが153 .7万円〜、1.8Lが160.7万円〜。このXに装備を充実させた(エアコンがオート化、プライバ シーガラス、電動格納ドアミラー、CD・カセットオーディオ等・・・)G EDITIONは1.5 Lが162.7万円〜、1.8Lが169.7万円〜。最後に、ドレスアップ、パーソナル仕様のエアロ ツアラー(AEROTOURER)は、1.8Lのみで188.7万円〜になっている。ミッションは全 車AT。


おせっかい

では、興味がわいた人への一つお節介。
ポイントはあくまで、日常用途主体の選択。ここで、重要なのが、ファーストカーかセカンドカーかとい う車のポジショニングにかかわってくる。
ファーストカーとして、日常の足から高速走行も含めたレジャー用途まで広く使うのであれば、1.8L のXかもしくはその上のG EDITIONか。1.8Lの車格的にも余裕ある動力性能でストレスも少 ない。G EDITIONは挙げたが、余裕があればといったところ。装備は充実しているので不満は 少ないはず。
セカンドカー又は、町乗り主体のユーザーには、1.5LのXがベスト。ベーシックとなるVとの価格差 が4万円だが、スパシオの良さともなるシートのユーティリティ性とワイアレスリモコンの点から、考え ての選択。あとはUVガラスの有無等のさもある。
贅沢仕様を考える車ではなく、実用主体でその使い勝手を重視する車なので、損得を考えてしっかりと購 入計画を立てよう。


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