国産自動車中自他共に認めるオーナードライバーズカーの最高峰の1台。
その名は、インフィニティ Q45からも世界に認められる。エンジンは従来の排気量4.1Lか
ら4.5Lへアップし、実質上のインフィニティ Q45と並ぶ設定とした(細かくは排気量は同
じものの国内仕様の直噴エンジンはインフィニティでは採用されず、馬力も280ps(自主)規
制がないため、300psオーバーとなっている。また、外観では5マイルバンパーを採用。)。
新型となる現行モデルは、2001年1月に登場し、新たな高級車の高級車足るべきものを我々に
ハンドルを握り操縦する喜びから示してくれた。進化を続ける最高峰、その中を観察してみよう。
目を引くのがなんといっても、大きく広がったフロントグリルと7連装のキセノンヘッドランプ。 ダイナミックという言葉がぴったり当てはまるようなそのフェイスは、かといって、下品さはなく はっきりとした”個性”を訴えかけてくる。 フロントのヘッドランプ横からのびたアクセントラインはリア・テールランプまで届き、ロングノ ーズのボンネットからリアへのびるサイド・シルエットと併せて、一頃のスペシャルティ・カーを 思わせるデザインだ。その全体的な動的イメージは高級車をよりアクティブな領域への提案と言っ てもいいかもしれない。日産のこの挑戦意欲は見放せない!
全車基本は高級モケットのカフェラテ色。ブラック本革,カフェラテ本革は全車にメーカーオプシ ョンとなり、エクリュ本革は上級グレード(VIP,XV,FOUR系)のみのオプション設定に なっている。よって、ブラックの内装に憧れる人、こだわる人にはオプションの選択が必要という わけ。
計器は、ファインビジョンメーターのアナログ表示式。すっきりとした配置で視認性良好。 そして、今回目玉となるのは、がらりと変わったセンターコンソール。ダッシュボードセンター付 近に液晶モニターと左右にエアコン吹き出し口を配置し、スイッチ類もモニター下部へ集約。又、 集中コントロールスイッチの採用により、操作の手の動きを縮小。操作性向上をねらっている。
液晶モニターは、3.0Lと4.5LのXL,4WD系が5.8インチ、XV以上に8インチ(ク
ラス最大!!:5.8インチ装着車にもオプションにて設定)を採用する。TVは300G以外は
標準装備で、ナビゲーションは450XV以上でDVDナビ(DVDビデオ再生可)がつく。又、
オプションでコンパスリンク、ヘルプネット(緊急通報システム)、ETCユニット(自動料金収
受システム)が選択可能で,次世代サービスへの拡張もできる。
操作系では、電子キーを挙げる。鍵山のないこのキーは、ドアの開閉はもちろんのこと、エンジン
のスタート時にもキーの抜き差しは不要。鍵穴へのいたずら防止にもなる強い味方(450XV以
上に標準装備)。半ドア対策になるオートクロージャーはリアドアはVIP系にトランクリッドは
450XV以上に標準装備となっている。
安全装備系では、ゾーンボディに加え、デュアルエアバッグ、デュアルサイドエアバック、ABS (アンチロックブレーキシステム)、ブレーキアシスト、EBD(電子制動力配分制御)、TCS (トラクションコントロールシステム:4WD車除く)、VDC(ヴィークルダイナミクスコント ロール)、カーテンエアバックシステム、ロードリミッター付きプリテンショナーシートベルト (前席)、アクティブヘッドレストなど充実。ドライバーのサポートもしっかり。但し、日常は何 が起こるかはわからない状況下では、ドライバーとしての注意力は絶対に欠かせてはならない。
室内は、凹凸感の少ない非常にすっきりしたシンプルな作り。木目パネル(450XV,VIP系 は本木目、以外は木目調を採用)の占有面積も少なく洗練されている(最近では木目調はクラスを 問わず多く採用されているが、多ければよいというものではない。要は全体としてのバランスが大 事。)。エクリュとカフェラテの内装色は非常に柔らかく、暖かい印象で、安心感を与えてくれる。 しかし、このシンプルさが日本人の高級感のイメージとしては好き嫌いが分かれるところ。完成度 は高いので現車の見学は是非おすすめしたい。
大きくは2WD4グレード、4WD2グレードの計6グレードの設定。
2WDには、3.0LV6ターボ(VQ30DET型)のエントリーグレード(車両本体価格 49
2万円)から用意されている。
最上級は、2WD/450VIP(車両本体価格 695万円)だが、こちらはオーナー向けという
よりはおもてなし用といったところだろう。よって、オーナー最上級は、450XV(車両本体価格
615万円)になる。
では、興味がわいた、どのグレードから見たらいい?という人のために一つお節介。
シーマのアクティブで且つ独自の高級感を堪能するのには、450XV(車両本体価格 615万円
)を推したい。上級装備を備え、且つ225/55R17を持つ足。まさに、高級車であるが操る楽
しみを堪能するに打ってつけのグレードであると見ます。300Gでは、車格感から少し物足りなさ
もあるのでせっかくのシーマを手に入れるなら4.5Lを中心に選んでみるのがいいのではないかと
考えています。あとは、予算と装備、そして、あなた自身がシーマに何を望んでおられるか、生活の
1シーンにどう活用されるか、で選んでみて下さい。きっと、あなたの”シーマ”に出会えることで
しょう。そして、現車を見て、触れる機会を作ることを忘れずに・・・。