マツダ ファミリアには他にセダンがラインナップしている。S−ワゴンはそのワゴンバリエーシ
ョン。”S”すなわち、ショートワゴン。スポーティな走りと取り回しのしやすさが特徴。1.5
L(ZL−DE)と2.0L(FS−ZE)があり、1.5Lには可変バルブタイミング仕様(Z
L−VE)もある。走る・曲がる・止まるを非常に楽しくしてくれる車だ。筆者は,1.5Lの可
変バルブタイミング仕様に試乗したことがあるが、軽快で、ハンドリングの応答もよく、小回りが
利き、非常に乗りやすかった印象がある。がんがん攻めて走るマニアックさはないが、万人が気軽
にスポーツドライブを楽しむには最適の車だ。ここで紹介するのは、その上級グレードの2.0Lの
スポルト20。
コンパクトなボディを生かしたこの車はパーソナルワゴンとしての魅力充実。その内なる魅力をの
ぞいてみよう。
現在のマツダの共通イメージである5角形のフロントグリル、1.5Lにはない、スポルト20専 用の丸形の大型フォグランプ。サイドエアダムとルーフスポイラー、16インチアルミホイール& タイヤで武装。活動的な印象を与えてくれる。他には後席のドアには”Sport20”の専用デ カールとバックドアには専用エンブレムがつけられている。又、リアガラスも逆五角形にかたどっ てあり、さりげなくおしゃれになっている。ここあたりも気づいてくれるとあなたの観察力は結構 鋭いかも・・・。
写真は ファミリア S−ワゴン スポルト20 FF アクティブマチック仕様車
ボディカラーはピュアホワイト
スポルト20には専用のシート,ベロア&ファブリックシートを採用。3色配置でおしゃれな印象。
グレー基調の室内は落ち着きある助手席側のダッシュボード部や内側のドアグリップなどにエンボ
ス加工を配し、スポーティな演出も忘れていない。
計器は、ホワイトメーターのアナログ表示式。文字はオレンジですっきりと視認性は良好。
センターコンソール部位には両外側にはカーボン調パネルをエアコンなどコントロールスイッチ部
位にはメタルパネルを配置している。
ハンドルはナルディ製の本革巻き3本スポーク仕様で、グリップ部位がメタリック色&エンボス加
工でスポーティな演出。ATシフトノブにも本革巻きを採用している。ATはマニュアルシフト感
覚が楽しめるアクティブマチック採用で、Dレンジ横のへシフトを入れれば、+でシフトアップ,
−でシフトダウンが楽しめる。
オーディオの基本はベースユニットとなるAM&FMチューナーと6スピーカーが標準。必要に応 じてベースユニットの中央部にCDプレーヤー(6チェンジャー仕様もあり)、カセット、MDプ レーヤーなどをカスタマイズ設定できる仕組みになっている(オプション設定)。
操作系では、アンサーバック機能付きキーレスエントリーシステムが標準でハザードランプで知ら せてくれる仕組み。荷物持ってるときや雨の時にはありがたいね。
安全装備系では、衝突衝撃吸収構造ボディ(MAGMA)に加え、デュアルエアバッグ、ABS (アンチロックブレーキシステム)、ブレーキアシスト、EBD(電子制御制動力配分システム)、 TCS(トラクションコントロールシステム:オプション)、DSC(ダイナミックスタビリティコ ントロールシステム:オプション)、頭部保護機能付きサイドエアバックシステム(オプション)、 プリテンショナー&ロードリミッター付きELR3点式シートベルト(前席)、などをはじめ充実。 搭乗者のサポートもしっかり。但し、日常何が起こるかはわからない状況下では、ドライバーとして の注意力は絶対に欠かせてはならないのは基本。
室内は、他に助手席側のスペースアップシート(シートの背もたれが前方向に倒れてテーブルのよう になる。これが、長尺ものには便利なんです。),リアシートも前後160mmのスライドとリクライ ニング機構、5:5の分割可倒式でシートアレンジも自在。2WD(FF)車にはさらにフルフラッ トにできる特徴もあって、コンパクトボディながらも使い勝手は上々。ラゲージスペースもフルサイ ズワゴンに比べると小さくて当然だが、サブトランクやラゲージフックなどで使い勝手はカバー。大 人数よりはパーソナルワゴン向けだけど雰囲気といい完成度は高い。
ここでは、スポルト20に限定すると、FF(2WD:197.8万円)と4WD(AT:217.8 万円)の2グレード。FFには、アクティブマチック(AT)仕様のみだが、4WDは、5MTと通常 の電子制御4速AT(ECAT)の選択が可能となる。
では、興味がわいた、どのグレードから見たらいい?という人のために一つお節介。
スポルト20のアクティブでパーソナル性を生かすなら、FFのアクティブマチック搭載車が楽しい。
2.0L搭載ということもあって、若干割高感もあるが、なにせ取り回しが楽しい。しかも、1.5L
クラスのボディに2.0Lを搭載するのだからその余裕のアドバンテージは大きい。機会があるなら、
是非、試乗してみてほしい。車選びの基本で、このスポルト20に限らず絶対に乗る。運転の相性を
見る。どんないい車と言われても人と同じであわないものもあるので、ここは重要チェック項目。
スタイル、全体のバランスなどでアクが少なく,飽きがきにくく長く付き合える車だ。きっと、あなた
とのいい出会いを期待していることでしょう!