トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

山本山 (324m 滋賀県)2017.8.27 晴れ 2人

西野水道公園駐車場(10:00)→<自転車>→朝日山神社・登山口(10:25-10:37)→常楽寺(10:41)→山本山山頂(11:10-12:27)→熊野集落・片山集落分岐点(14:57)→西野水道上部(13:13)→西野水道分岐点(13:20-13:25)→舗装遊歩道(13:31)→西野水道公園駐車場(13:37)

★8月16日に滋賀県の山本山に登ってきました。
★下山口となる西野水道公園に車を停め、自転車で登山口の朝日山神社へ移動。
★登山口から階段を登って、慰霊碑などを見ながら林道のような広い道を歩きました。
★真夏の日差しの下、大汗をかきながら登り、途中のベンチで休息。
★急な坂を登って、山本山山頂に到着。
★切り開きから琵琶湖を望むことができました。
★山頂の城跡で、琵琶湖を見下ろしながら、涼しい風の中、昼食を楽しみました。
★昼食の後、たくさんの古墳を見ながら、賤ケ岳方向に稜線を歩き、西野水道公園に下りました。
★短時間の低山歩きでしたが、琵琶湖からの風を受けながらさわやかな山歩きに満足。
★西野水道の歴史も知ることができました。


 真夏の暑い時期に滋賀県の低山に登るのがここ数年の定番になっている。今回は、超低山の山本山を選んだ。上から読んでも下から読んでも山本山。今年、春に登った小谷山山頂から目の前に見えた丸い山容の低山である。

 山本山から北に歩くと賤ヶ岳に至る。「近江湖の辺の道」として稜線上にハイキングコースが整備されているが、山本山からはかなりの距離がある。今回は、山本山の南の登山口となる朝日山神社から登り、西野水道まで歩く計画とした。西野水道と朝日山神社の間は自転車を利用する。まずは、下山口となる西野水道公園に向かう。

 この春に登った小谷山への道を走る。山本山は小谷山から西に数キロのところ位置していることから、国道365号線を北上して小谷山が右手に迫ったところで左折。ここはちょうど虎御前山の北に位置する交差点で、以前虎御前山から下山してきた場所であり懐かしい。

 北陸本線河毛駅のトイレに寄って、山本山手前から北上し西野水道公園の広い駐車場に車を停めた。この時、西野水道がどういうものか、全く知らなかったが、下山して初めてこの歴史的遺産を学ぶことになる。

 折りたたみ自転車2台で登山口となる朝日山神社に向かう。山本山の麓に沿って遊歩道があり、簡単に神社に到着できると思ったが、想定外に苦戦。遊歩道はあまり歩かれていないようで枯れ枝や落ち葉が散乱している。さらに鳥獣害防止策が至る所に設置されており、この柵を開け閉めして通過しなければならない。これにかなりの時間を要した。

 片山トンネル入り口の車道を渡ったところで、遊歩道の通行をあきらめ水田の中の農道を走ることにした。しかし、これも直線の道ではなく、未舗装の堤防や集落の中を通過し、ようやく朝日山神社に着いた。

 神社には広い駐車場があり、駐車場の片隅に自転車を置いて、まずは神社に安全祈願。神社には小さな古いトイレがある。登山口は神社駐車場隣の朝日小学校の裏にあり、案内看板が設置してある。案内板には山本山山頂まで40分、賤ヶ岳まで3時間の標示。手すりのある階段を登って山道に入る。

 すぐに慰霊碑を通過して階段を登って行くと常楽寺がある。建物の周囲にはいくつかの上半身だけの石仏が置いてあり、その奥の鐘突き堂には3つの鐘が吊り下がっていた。鳥獣害防止柵の扉を開けて慰霊碑を通過。林道のような広い道を、左に皮剥ぎ防止のテープが巻かれたヒノキ林に沿って歩く。

 頭上に木がないところは真夏の直射日光を受けて暑いが、ツクツクボウシの鳴き声が秋を告げる。頂上まで500mの標示を通過し、すぐにベンチのある展望地に到着。山頂まで15分の標示がある。木々の隙間から琵琶湖が望めた。

 一息ついでスタート。左に念性岩への分岐を見ながら、急になった道を団扇であおぎながら登る。後方には伊吹山が美しい三角形を作っている。広い道は雨で浸食されて溝ができているところもある。急斜面が終わり、山本山城遺跡の標示を見ながら右山で緩やかに登って行くと、草に覆われた明るい広場に出た。山本城二の丸跡の標示があり、山頂のようだ。

 柵に囲まれた広場の西側に案内板があり、わずかな切り開きから尾上集落と琵琶湖が望めた。設置してある展望写真は琵琶湖の全貌が写っているが、平成14年の写真であり、15年前に比べて木々が大きくなっており、今ではわずかな展望しか得られないのが残念である。

 展望地の北側には広い城跡が広がっており、ベンチもある。わずかに琵琶湖の見える木陰で昼食にする。琵琶湖から吹き上がってくる涼しい風の中、冷やし中華そばを食べた。登ってくる途中に下山してくる単独男性に出会ったが、登ってくる登山者は誰もいなかった。

 昼食後、北に向かって稜線を歩く。山上大権現、馬の蹴跡を見ながら下る。右側の展望地があり、黄色い近江の田園が美しい。稜線の道はしっかりしており、急なところは丸木階段で歩きやすい。アカマツが多く、松くい虫による倒木も多数見られた。

 稜線は向きを変えながら続き、前方に琵琶湖が見えたり田園が見えたりと、景色が変わるのが面白い。遊歩道脇に案内板が現れ、古墳の解説が書いてある。この稜線には約3kmにわたり古墳が築造されており、その数は132基。古保利古墳群と呼ばれ、3世紀から7世紀にかけて様々な形の古墳が造られたとのこと。大きさや形など専門的な解説が書いてあるが、樹木が茂ってよくわからないものも多い。

 やがて稜線の左側を歩くようになり、稜線上には古墳が連なる。皮剥ぎ防止のテープが巻かれた人工林を下ると十字路に出た。左は片山集落、右は自転車で通過してきた熊野集落、賤ケ岳まで5.2km地点である。「この道は明治27年ころから昭和37年まで片山の児童が現在の古保利小学校へ通学した道です」と書かれた案内板があった。山を越える通学路であったことにびっくり。現在、この真下を片山トンネルが通っている。

 これから向かう西野水道分岐点まで1.3kmの標示を確認して、遊歩道らしい木製の柵に沿って稜線の左側を歩く。天然林・人工林を通過。古墳が続く。片山トンネル上部から15分ほど歩くと西野水道上部を通過。ここが西野水道への分岐点だと思ったが、地図を見ると分岐点はさらに先にあるようだ。

 アカマツ林を抜けて下ると分岐点が現れた。いくつかの標示があり、ここが西野水道の分岐点となる。案内に従って東に下る。人工林の中を右山で下っていくと「いっぷく場」の案内板と小さな石垣があった。昔、琵琶湖の湊まで米一俵を背負って山越えするときに、この石に荷をおいて一息ついた場所である。よく踏まれた山道は「木戸の道」と言われ、昔から利用された歴史の道である。

 さらに下ると、山沿いの舗装道路に出た。南に向かって歩き、鳥獣外防止柵を開けて西野水道公園に戻った。山側に水路のようなトンネルがあり、「史跡西野水道」と書いてある。管理事務所があり、ここで音声案内を聞いた。

 西野水道は滋賀県指定文化財で、西野集落の山の麓に、琵琶湖へ向かって貫かれている排水用の岩穴で、今から170年前、たびたび洪水に見舞われていた西野地区を洪水から守るために、充満寺の恵荘上人の発起で造られたトンネル。6年の歳月をかけてノミだけで掘り抜かれた手堀りの岩穴とのこと。

 管理事務所には、防護用ヘルメット、長靴、懐中電灯が置いてあり、無料で借りてトンネルを歩くことができる。琵琶湖までは220mですぐに琵琶湖に出ることができるが、真っ暗で狭いトンネルに入るにはちょっと勇気がいる。トンネルは、次回、ここから賤ヶ岳に歩くときに見学することとし、駐車場に戻った。

 山本山は超低山で南側から短時間で登れるが、賤ヶ岳まで足を延ばせば本格的な山歩きができる。賤ヶ岳までの往復はたいへんであり、車2台や自転車を用意するのがベスト。次回は西野水道から賤ケ岳、さらに余呉湖周回を計画したい。
★山本山からの展望

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