トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 

和良岳 (716m 郡上市) 2016.12.18 晴れ 2人

公共駐車場(9:12)→古地方登山口(9:20)→稜線合流(9:47)→和良岳山頂(10:15-10:30)→最高点(10:41-11:51)→大岩(12:00)→鉄塔・峠地蔵(12:12)→車道・真那洞上バス停(12:30)→下洞陣屋跡(12:44)→公共駐車場(13:00)

★12月18日に郡上市の和良岳に登ってきました。
★国道256号線沿いの公共駐車場をスタート。
★古地方登山口のお地蔵様に手を合わせて、人工林の山道へ。
★急斜面を登って南尾根に取り付き、稜線を北へ登りました。
★途中、和良の集落を見下ろす展望地を通過し、小さいアップダウンを経て和良岳山頂に到着。
★山頂の東側のわずかな切り開きから見える真っ白な御嶽山に感動。
★山頂から北に歩いて、最高点であるピークで温かい昼食を楽しみました。
★昼食後、さらに北に歩いて鉄塔のある峠から西に向かい真那洞に下りました。
★誰にも会わない静かな山歩きを楽しみ、今年の登り納めとしました。


 今年の登り納めは郡上市の和良岳を選んだ。まだ登っていない取り残しの1山である。取り残していた理由は、1時間程度の短時間で登れ、展望はほとんど無く、またヤマビルが生息しているなどの理由である。ネットに掲載されているいくつかのレポートを見ると周回できることが分かった。この時期ヤマビルの心配もないことから、登ることに。

 東海北陸道を美並ICで下りて、国道156号線を北上し、ホテル郡上八幡を通過して1kmほど走ったところで右折して堀越峠を越え和良町に入る。新しい和良振興事務所の駐車場にあるトイレに寄る。トイレの南には和良川が流れており、ここから尖った和良岳が望めるが、山頂は見えないようだ。

 振興事務所から500mほど東に進んだところに旧村役場があり、その前に10台ほど駐車できる公共駐車場に車を停めた。ここにも公衆トイレがあるが、閉鎖されており、冬季は使用できないようだ。
 
 ザックを背負って出発。まずは国道に沿って東に歩く。正面にはこれから登る和良岳が美しい山容を見せる。街並みを抜けて田園となったところの交差点を左折する。この交差点の角に下洞集落のマップ看板がある。略図ではあるが和良岳の登山口や周回できるルートが記されており、下山は横谷林道へ出るルートと神明神社付近に下るルートがある。今回は下界を歩く時間が短い神明神社付近に下りるコースを歩くこととした。

 登山口はこの看板のすぐ北にある三叉路を右折した先にある。この三叉路には「和良岳→」の標示があり、右折して山沿いを時計と反対回りに歩くと右手に農機具倉庫ある。倉庫の石垣に「和良岳(60分)古地方登山口→ 歓迎 ようこそ」の白い標示板が立っている。おもてなしの気持ちがあふれた標示板がうれしい。

 コンクリート壁を回り込むように登るとすぐに山道が竹藪の中に続いている。近くに墓石のような石があったので手を合わせて山に入る。

 急斜面の杉林の中を、案内表示に従って右にトラバース。さらに傾斜が増し、上に向かっての登りになる。散ったばかりの落ち葉で滑りそうな急斜面をゆっくり登る。アキレス腱が伸びきってしまうような斜面には、石が露出したところもある。

 汗をかきながら登っていくと道は緩やかになり、左山でのトラバースとなる。右の浅い谷は天然林。倒れた巨木を迂回するように浅い谷を渡って和良岳の南尾根に取り付き、再び急斜面を登る。次第に空が近づき、右山で歩くと尾根に合流。ここにも表示があり、下山時に尾根を直進しないように配慮されている。

 ここから天然林の稜線歩きとなる。背中に冬の太陽の温みを感じながら、明るい尾根を歩く。稜線に出て10分ほど歩くと左側が開けている展望地を通過。展望地からは西にある山や和良の中心地が見える。今回のコース中、最も展望のいい場所である。

 展望地から更に稜線を10分歩いたところで小さなピークを越えて少し下り、登り返す。左には人工林が上がってきており、天然林との境を歩く。登り返して再び小ピークを越え、左回りに歩いて人工林の中に入ると木の標示板が賑やかに立つ和良岳山頂に到着。ちょうど1時間で山頂に到着。

 山頂は人工林の中で、展望は無い。三角点と和良岳山頂と書かれた標示板、そして和良小学校5年生が寄せ書きしたプレートが10枚ほど立ててある。毎年5年生全員で和良岳登山を行っているようだ。プレートには20名ほどの児童の名前と「助け合う仲間」「団結」などの言葉が書いてある。「楽しいあそびはだれでもがんばる でも苦しいことをがんばりきれる人が本当に強い人」というプレートが目に止まった。先生により書かれたものだろうか、印象に残る言葉だ。山登りを人生に例えて「苦しいこと」と表現した言葉は子どもたちが将来、生きていく教訓として心に残ることだろう。山を人生に例えた名言だと思った。

 山頂の少し東にはわずかに切り開かれたところがあり、眼下は見えないが、正面の山の向こうに純白の御嶽山が顔を出している。噴煙も確認でき、意外に近い距離にある。

 まだ10時半なので昼食は北にある最高点でとることにして、標識の「横谷林道登山口→」に従って山頂を北に下る。人工林のピークを越えて登り返すと最高点に到着。展望は全くない。横谷林道から登ってくると山頂と間違えることもあるので、最高点には「和良岳→」の標示がある。和良岳山頂から10分で着いた。

 昼食時間には早いが、この先は下るだけなので、ここで昼食にする。切り倒された間伐材をベンチに、日だまりで雑炊を作った。この展望もない人工林のピークで昼食をとった人は何人いるだろうか? そんなことを思いながら誰も登ってこない最高点で温かい昼食を楽しんだ。

 下山は横谷林道方向に下る。最高点から北には2つに尾根が分離しているが、左の尾根に入る。最高点には間違えないように左への矢印がある。急斜面を下る。赤テープが続いている。数分下ったところで再び尾根が2つに分離していて直進しそうになるが、ここにも標示があり、間違えることはない。

 急斜面となり、大岩の横を通過。踏み跡がはっきりしない急斜面でテープを追う。すぐに再び大岩の横を通過。急斜面は一直線に続き、落ち葉を蹴散らして下っていくと、ようやくなだらかな尾根道となった。それもつかの間、再び急斜面となる。この辺りも踏み跡が不明瞭だがどのようにでも下っていける。

 木々の間から前方に白い鉄塔が見え始めた。緩やかになって左に明瞭な道が分岐していたが、直進すると明るくなり鉄塔の下に出た。さらに直進するとすぐにお地蔵様がある四辻へ。直進すれば横谷林道、右は下土京、左は真那洞。鉄塔巡視路の分岐でもある。ここは古くからある峠のようだ。

 峠から左に下る。鉄塔の下の明るい道を左山で下り人工林に入る。すぐに鉄塔巡視路の標示があるところで分岐があり、直進したいところだが木で止めてあり、テープは右の道についている。道はしっかりしており朴葉を踏みながら下ると小さな谷に出る。

 谷に沿って下ると人工林を抜けて民家が見えてきた。鳥獣防止柵に突き当たって右に行き、木橋を渡る。川に沿って民家の間を下ると橋を渡って車道に出た。神明神社はもう少し北に行ったところにあるようだ。真那洞上のコミュニティーバス停があった。

 正面から冬の低い太陽に照らされて車道を下っていくと右側に下洞陣屋跡と書かれた石組みがあった。案内板を読むと、220年続いた旗本陣屋跡であり、天領陣屋跡は多く残っているが旗本陣屋跡はほとんど消滅している中で、極めて貴重な文化遺産であるとのこと。石組みから建物のあった当時の様子が想像できる。また、意外なところにこうした歴史遺産があることに驚いた。

 左に、今日歩いた稜線を見ながら駐車場まで戻った。町中のジビエ施設の前に捕獲された2頭のニホンジカが転がっていたのが印象的だった。

 和良岳は1時間ほどで登れ、半日あれば周回も可能である。展望地はほとんどなく、人工林も多い。しかし、地元のおもてなしの気持ちが感じられる山であり、小学生が登る故郷の山でもある。登る人も少なく、静かな山歩きができること間違いなし。郡上の東殿山や金山の三棟山などの低山と組み合わせて登るのもいい。夏にはヤマビルがいるので寒い時期に登るのがベスト。

 帰路、公共駐車場から1kmほど国道256号線を八幡方向へ行った和良小学校の西側にある戸隠神社に寄った。大鳥居や一本杉、夫婦杉などがある大きな神社。中でも、近年パワースポットとしてPRされている九頭宮の岩座が神社の裏山にあり、重ね岩などを見学。

 この神社を中心に活発な地域活動が行われており、宮地地区は全国豊かなむらづくり表彰において全国第3位に入賞しているとのこと。来年も安全に山歩きができることを祈願して和良町を後にした。
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