トレースマップはカシミール3Dで作成
*この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用しています。(承認番号 平25情使、第146号) 
*今回のルートは赤色のトレース

芥見権現山 <東南部周回> (317m 岐阜市) 2022.3.13 晴れ 2人

駐車場(9:33)→東登山口(9:39)→ピーク・ベンチ@(10:02)→大洞団地分岐(10:09)→ピーク・ベンチA→(10:13)→四ツ辻・谷コース分岐→(10:22)→岩場コース分岐(10:22)→老洞峠分岐(10:35)→芥見権現山山頂(10:37-10:45)→老洞峠(11:16)→林道分岐(11:27)→(落とし物回収)→林道分岐(11:56)→V峰山頂(12:16-13:29)→林道(13:32)→林道終点(13:36)→U峰山頂(13:51-13:56)→T峰山頂(14:13)→舗装道路(14:32)→駐車場(14:35)

★3月13日に岐阜市の芥見権現山と東南部にある前衛峰3峰を巡る周回コースを歩いてきました。
★芥見権現山の東端にある登山口から谷を経て尾根を歩きアップダウンしながら芥見権現山の山頂へ。
★山頂から少し引き返して老洞峠に向かう一直線の急斜面をロープにつかまって下りました。
★峠から東に舗装道路を下り、橋を渡ったところから左の林道へ入ってすぐに右にあるピンクテープを追って薄い道を登りました。
★道が消えたところからルートファインディングしながらV峰山頂(どんぐり山)へ。
★V峰で霞む景色を望みながら昼食。
★昼食の後、北に下って荒れた林道を東進。林道終点から岩場急斜面に取り付きU峰山頂へ。
★U峰から北に下って東に向かい、急斜面を登ってT峰山頂を踏みました。
★落石防止のワイヤーネットの中を各務原アルプスを見ながら東に下り、駐車地点に戻りました。
★ハプニングが連続し、コース変更しながらの楽しい山歩きとなりました。

 芥見権現山の東にある桐谷坂を北進するたびに、芥見権現山の登山道がある尾根の南側にある3つのピークが見える。どのピークも山頂付近が岩場になっており、登頂すると展望がよさそうだ。

 昨年の秋、芥見権現山に登るため桐谷坂の近くにある登山口に向かう途中、林道の山側にピンクテープがあることに気が付いた。薄い踏み跡も見られ、テープを追って踏み込んでみると3つのピークを結ぶ山道があり、3ピークを登頂することができた。

 今回は、芥見権現山山頂を踏んだ後にこの3つのピークを経由する周回コースを歩く。このレポートでは、3つのピークを東から芥見権現山前衛峰のT峰、U峰、V峰と名付けた。

 関江南線を北上し、桐谷坂手前にある須衛町1の信号交差点を左に入り、道なりに最奥まで車を進めると車止めで行き止まりとなり、その手前に駐車スペースがある。駐車場からは北側に3つの峰と芥見権現山が見える。

 車止めから舗装され、ガードレールがある道を東に歩く。この道は関江南線の旧道と思われる。桐谷峠近くにある登山口から山道に入り、谷に沿って登る。登り切ったところで左に薄い踏み跡があり、この踏み跡をたどれば、左はT峰へ、右はU峰へ続く道となる。

 まずは芥見権現山を目指す。灌木の中の明るい道を登る。樹間からは各務原市の権現山が見える。「禁・伐採 育ててます」と書かれたプレートを見て最初のピークへ。このピークには2つのベンチがあり、北側の展望がいい。

 ピークから下ると右に大洞団地への道が分岐している。正面に芥見権現山を見ながらさらに下って登り返すと2つ目のピークに着く。ここにもベンチがあり北側の展望地となっている。

 再び下って登り返し大きく下る。下り切ったところに四ツ辻があり、右は谷コースを経て大洞団地へ、左はV峰へ通じる林道に出る。ここは直進。トラバース道を歩くと三叉路があり、右は岩場コースとなる。ここは左へ。

 急斜面をジグザグと登る。登り切ってなだらかになったところで大きなケルンが現れ、左に道が分岐している。左に下れば老洞峠に至る。下山はこのコースを下ることにして、すぐ先の芥見権現山頂を踏んだ。2名の登山者が休息中。霞んではいるが南側180度の展望は素晴らしい。

 山頂に10分ほど滞在して登ってきた道を引き返し、ケルンから老洞峠に向かって下る。芥見権現山には何度も登っているが、この、道を下るのは初めて。正面に権現山を見ながら下ると岩の展望地があり須衛の住宅街や各務原アルプスの山々が見られる。

 展望地を後にザレた急斜面をロープにつかまって下る。このロープが長い。一直線の急斜面で岩場もあり、また石ころが多く落石の危険もあることから慎重にゆっくり下る。これでもかというほど、この急斜面が続く。展望もいいが景色を見る余裕もなくひたすらロープにつかまって下る。こんな状態のコースとは知らなかった。

 10分ほど下ってロープが無くなったがまだ急斜面が続く。岩や木につかまりながら下ってようやく登山道に合流。合流した登山道は芥見権現山山頂の西に出るコースで、この道は何度も歩いている。ザレた道を数分下ったところで老洞峠に到着。峠から南に登れば北山を経て権現山に至る。

 峠から東に向かい舗装道路を下ると東屋と貯水タンクのあるどんぐり山を通過。広い舗装道路はこの先で右に分岐しているがここは直進。折り返して正面にV峰を見ながら歩く。散歩中の高齢の夫妻と挨拶をしてすれ違う。

 V峰が近づいてきたところで橋を渡るとすぐ先に左に分岐する未舗装の林道がある。車止めの鎖をまたいで未舗装林道に入るとすぐに右側にピンク色のテープがあり、薄い踏み跡がある。前回はこのピンクテープからV峰に登ったが、途中から道が消えたので今回は林道を歩いて北側からV峰に登ることにしたのだが・・・。

 林道をかなり進んだところでRAKU-Nの首に巻いていたタオルがないことに気が付いた。カメラの写真を逆方向に追っていくと舗装林道の途中で落としたことが分かった。15分ほど戻れば拾えそうなので歩いてきた道を引き返す。折り返す手前で道に落ちているタオル発見。ちょうど引き返して見えた夫妻がタオルを拾って木にかけていただいたところだった。お礼を言って再び林道分岐まで戻る。

 林道を歩いてV峰登山口に行くのが面倒になったので急遽計画変更して、以前と同様に未舗装林道入り口からピンクテープのある踏み跡を登ることに。灌木の枝が邪魔になるが問題なく歩ける。落ち葉を踏んで一直線にテープを追う。

 灌木がまばらになった辺りでテープが無くなるが、左に向きを変えて斜面を登り詰めればV峰山頂に着く。疎林でどのようにでも歩けるが落ち葉で滑りやすい。ルートファインディングしながら登っていくと前方に大岩が立ちはだかる。大岩の左側を岩に沿って登りV峰山頂に立った。

 ケルンが積んでありプラスチックのプレートに「どんぐり山」と書いてある。木が切ってあり、ここに登ってくる人があるようだ。山頂からは南側が開け、展望が素晴らしく、右には権現山が大きい。東にはこれから登るU峰の岩稜が登頂意欲をかきたてる。

 ケルンの横で雑炊の昼食。いつものようにコーヒーで閉めた。下山はケルンの横から北側に下る。コシダやウラジロが群生する道を下っていくとすぐに林道に出た。林道を歩いて北側から登れば簡単にV峰に到達できる。ここから落ち葉の積もった林道を歩く。林道は廃道に近く木が生えているが、踏み跡はしっかりついている。植生調査プロジェクトの標示もある。

 林道はすぐに終点となり、そこから人工林の中に踏み跡がある。踏み込むと左側に赤いテープがあり踏み跡が分岐しているので左折。なお、この道を直進すると舗装道路に出る。

 急斜面に取り付き、足場の悪い尾根を登る。岩場もある。大きな岩に突き当たり、左側を巻いて岩登りとなる。登り切ると槍のような岩が現れ展望地に出る。更に登るとU峰山頂に着く。岩の山頂でここにも槍のような岩がある。山頂からの展望も素晴らしく、ここからはT峰の岩稜を望むことができる。これからあの岩場を登ることになる。

 山頂で写真を撮って北側へ下山。すぐ下にも東側の展望地がある。ウラジロの群落を抜けると倒木の多い平坦な場所に出た。赤テープを探しながら踏み跡をたどる。道は左山のトラバースとなり、薄い踏み跡をたどるとT峰のふもとに着く。左に進めばすぐに往路に合流する。

 T峰への登りも岩場の急斜面。慎重に登り切ってT峰山頂に立った。最高点は灌木が茂って展望地とは言えない。東に向かって下るとワイヤーが張り巡らされた尾根になる。このワイヤーはメッシュ状に貼られており、落石防止のためだと思われる。

 少し下ると展望の良い場所に出る。この付近もワイヤーが張ってある。東側には稲田山、その左には向山など各務原アルプスが続く。素晴らしい光景を見ながら岩の多い尾根をワイヤーに足を引っかけないように下っていく。四角い大岩が尾根上にあり、この岩の右側を通過。

 尾根は灌木のある急な斜面となり下りやすいところを選びながらゆっくりと進む。灌木が密になった辺りで踏み跡は右方向に向きを変える。テープがあるが分かりにくいかもしれない。踏み跡とわかる道を右山でトラバース気味に下って駐車場近くの林道に出た。駐車場に戻ると今日登った4つの山を望むことができた。

 今回のコースは急斜面や岩場、ザレ道が多く、危険な場所もある。特にU峰とT峰の西斜面は急であり、ここを下るより登りにしたほうがいい。また、V峰は今回南から攻めたが未舗装林道を歩いて北側から登ったほうがいい。芥見権現山の老洞峠直行コースも落石に要注意。3つの峰は展望が素晴らしくお気に入りの山である。

★芥見権現山からの展望

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