04月22日 木曜日
雨
『HONDAの新型車を評価する2』VT750S、VT1300CX
次はVT750S
ちまたでスポーツスターのパクリと酷評されている新型。
定価、74万9700円
と、1cc=1000円を実現したスタンダードモデル。
ボクは、そこまで酷評するほど悪くはないと思う。
バイクのような成熟された工業製品は、ある程度の定番化は必然的。
ハーレーだって、V-RODについては日本車勢のパクリと言われても仕方あるまい。
ただ、個人的にこの『VT750S』というバイク自体は???
とにかくエンジン周りの作りが酷い。
ダミーフィンが痛すぎる。
配線やゴム部品が散乱状態。
ラジエターが気持ち悪いほど目障り。
車体右側のエアクリーナーボックス、吸気口はタンク裏なんだが、
その吸気口からのゴム製マニホールドが丸見えで醜い。
なにこの手抜き感。
前回書いたCB1100のエンジンの造形が素晴らしいのに、それとの落差が酷すぎる。
お手頃価格を維持するためと言えども、これは酷い。
現行のFI化されたハーレー、機会あったら見てごらん。
何気に補機類や配線、配管の処理が上手いから。
ちなみにハーレー最安値のXL883Lの本国価格は6999ドル
日本円換算で、65万円程度(1ドル=93円)
決して高級車ではない。
むしろ低価格路線ぶっちぎりの大衆車。
これを考慮すると作りはすごく丁寧だと思うね。
ただ、同じXL883Lの日本での価格、88万3000円が高すぎる。
たぶんアメリカ価格は税抜きだから、日本価格も税抜きで84万円
30%増はやり過ぎだろ>H.D.Japan
パーツはもっと価格差あるから。1.5倍は当たり前。中には2倍もある。
むー、話が反れた。
VT750S、水冷エンジンを隠して空冷っぽく騙そうとするのが愚か。
水冷なら水冷と、堂々とエンジンを見せれば良いと思う。
ブロスみたいに、ホーネット900みたいに、現行CB1300みたいに。
ダミーフィンなんて取っ払って、エンジン自体の造形で勝負すべき。
水冷エンジンの素の姿の機能美って、下手な空冷エンジンより美しくない?
それから、ラジエターも変に隠したりせず、堂々と勝負すべき。
ドカティのモンスターS4Rみたいに。
こんなラウンド型のラジエターって、ネイキッドの盆栽カスタムでも使うじゃん。
機能美として、十二分に認められていると思う。
で、VT750Sの最高出力は42馬力なんだが、
これをノーマルで65〜75馬力ぐらい出たら、ちょー面白いと思う。
同じ系列のエンジンのドゥービルが、680ccで65馬力出しているんだから、
十分可能だと思う。
ここまで書いたら、なんとなく、往年のマグナV45(RC07)を思い出した。
あれはV4エンジンだけど。
なぜ、あんな名車をHONDAは作れるのに、こんな適当な駄作が恥ずかしくないのか?
そう、VFR800のエンジンを積むべきだったね。
「VT750S」じゃなく、『VF800S』にすべきであった。
当然ながら、ダミーフィン厳禁&配線、補機類は美しくまとめるのが大前提で。
そんなの出たらボクが乗り換えるわ。スポから。
VT750S、跨がった感じ、車体自体はコンパクトでスポよりしっくりきたよ。
試乗はできなかったので、詳細は不明。
次、VT1300CX
『Fury』とかいう名前で最初出たヤツですよ。
これが、意外に良い感じ。
当然ながら、水冷&FIだが、配線類の処理が上手い。ほとんど目につかない。
ラジエターも上手い具合にフレームの間に挟んでいて、悪くない。
全体のつくりもけっこう丁寧。
高級感っていうのか、わからんが、
お値段がお高い(135万円)だけのことはある。
市販車を目の前で見ると、想像していたゲテモノ感はあまりない。
むしろ、バランスが取れてて美しいと思ってしまった。
乗車姿勢も、予想よりずっと違和感ない。自然。
ここらへんは、さすがHONDAってところなんだろう。
ただ、この手のバイクは空冷が良かった・・・
いくら上手く配管、ラジエター類を処理しても、
ダミーフィンの作り物感がイタイ。
さらに欲を言えば、ラバーマウントでエンジンが揺れるほうが良いなぁ・・・
XL1200Lが128万、ダイナ(FXD)が169万円ということを考えると、
なかなか難しい気がする。
いや、ゴメン。無理を言った。
HONDAは大排気量空冷Vツインを持っていなかったね。
でも、ダミーフィンの呪縛からは解放されるべきだと思う。
せっかく車体の作りは上質で、配管類の処理も上手く行っているんだから。
こんなVT1300CXでした。
結論、ハーレーが売れる理由がわかった。(なんじゃらほい)
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