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楽筝

久しぶりに雅楽の話で〜す。今年の3月から楽筝を習い始めました、とっても憧れていたので嬉しい!以前、うちの雅楽会に教えに来て頂いていた、元神宮楽長の先生に習ってます。高齢になられたので、今は雅楽会のお稽古にはいらしてません。なので月に一回伊勢のご自宅に伺い、楽琴のお稽古を付けていただいてます。正直、伊勢に月に一回行く交通費はバカになりませんが、元神宮楽師の先生に教えてもらえる内容は、とても価値のある事。先生のお元気なうちは、お稽古に通わせていただくつもりです。(ただ、金銭的にはツライ、、、年一回の神宮の雅楽講習会に行く、お金の余裕が無くなりました。。。本当はどちらも行けたら良いのですが。)

お稽古中に先生から出てくる雑談は聞いてて、びっくりする事ばかりですし。。。芝先生のお父様に先生は笛を習っているのですよ、先生のお年を考えればそれも普通なんでしょうけど。後、今上天皇のご成婚の儀の時に、舞を今上天皇と美智子様のお二人の目の前で舞ってるんです。何の舞か忘れたけど、左舞で平舞の一郎か二郎だったと思います。前に何かのTVでちらっと映ってたのを見た事があります、勿論映像は白黒でした。先生は、舞いながら美智子妃の美貌に釘付けだったそうです。。

楽箏の話に戻りますが、楽箏の絃は13本張ってあり、演奏者の反対側から演奏者方にそれぞれ一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、斗(と)、為(い)、巾(きん)と呼びます。仁(じん)、知(ち)、礼(れい)、義(ぎ)、信(しん)、文(ぶん)、武(ぶ)、翡(ひ)、蘭(らん)、商(しょう)、斗(と)、為(い)、巾(きん)という呼び方で元々は呼ばれていたらしいのですが、その後、斗(と)、為(い)、巾(きん)の呼び方だけ残り、あとは一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、となったと先生に教えてもらいました。この、十以下の斗(と)、為(い)、巾(きん)の呼び方と、どうしても手前から一と数えてしまうので、少し戸惑いがありました。

紫檀の琴柱0義爪0琴柱の並び0弾き方

弾く時は、普通のお琴とは違い、絃の端っこの龍角と呼ばれる辺りで、押し付けるように指を手前に引っ張って弾きます。結構力が要ります。先生が弾くと力強いはっきりとした透き通った音が出るのですが、慣れない私達が弾くと貧弱でモヤモヤの音です。楽琴は琵琶と共に正確なリズムを持たせる、打楽器の様な役割をしています。先生のようにはっきりとしたリズムで力図よい音を出せなければ、弾かない方がいいと言われました。。。あちゃ、演奏の邪魔?!と言う事ですねぇ……。

練習で使わせていただいてる琴は、本物の楽筝で本体は桐です。琴柱は、紫檀とプラスチックを使ってます。紫檀の琴柱は先生が現役の頃、一個3万で作ってもらったオーダーメイです。今やったらどのぐらいするんだろう?想像付きません。絃ですが、以前は楽筝用の絹の絃を張ってたらしいのですが、良く切れるので今はナイロン弦を先生自ら張りなおしたそうです。義爪は楽筝を弾くのに、右手の親指・人差し指・中指に付けます。私が使ってるのは、先生が作ってくれた爪です。本体部分は本物の鹿の皮で、耳かきの先のように出てるのは140年程経った煤竹。全部本物、すご〜。それで、市販で売ってる爪より安く譲ってもらい、勿論メンテもしてもらえます。譜面は、よく見る楽中練から出ている楽筝の譜は使わず、全て先生の手書きの譜でお稽古してます。どんくさくて、初めの内は時々先生の崩し文字がすぐに読めなかったり……、理解できなかったり。でも、慣れたら全く問題はありません。

中々上手い事音を出せなかったり、手を上げる時に絃に引っかかって、変な音が鳴ってしまっり、難しい。だけど、新しい事をするのって楽し〜よ。今は絃を探すのと、譜本を追いかけるのに精一杯ですだけど。あと、何年かやらないと合奏なんて無理ですが、この時間が、無駄にならないようにしたいと思います。家では、練習用お琴がないので、エアー琴?で練習してます。楽筝じゃなくていいから、俗筝の代用お琴が欲・し・い〜。

お木曳きの風景 楽筝は音を出すだけではなく、先生曰く『雅楽の琴は俗そうに比べると、手付けは簡単。ただし、弾いてる姿が美しくなければいけない。音も重要だけど、姿が大事。』という事です(先生は竜笛を吹いてる時の姿もうるさいです。体でリズムを取って揺れたりするのは、俗に見えるので決してしてはいけないと、注意された)。

楽筝を弾く上では、決まり事が色々あって、それに慣れるのに時間かかります。例えば、弾いてない時は鶏足(けいそく)という形を指で作って待つ。「早掻(はやがき)」「閑掻(しずがき)」という基本の形の後に、絃を親指で弾き上げる「小爪(こづめ)」というのがあり、閑掻(ないしは早掻)+小爪、のセットで弾くというのがパターンで決まってます。「小爪」は上に弾き上げますが、あまり高く上げてはいけません。

上に弾き上げた後に、次のパターンに行くのですが、その前に鶏足の形をとります。私はまだ鶏足は、今でもちゃんと出来ないです……。そして、抑える絃を探している内に、入るタイミングを逃してしまいます。技術もまだまだですし、弾いてる美しさを気にするなんて、そんな余裕はないです。絃を探すのと音を出す事で手一杯。暗記が基本なんでしょうが、無理!笑)時間をかけてやっていくしかないですわ。

でも、いつの日か「越殿楽」の残楽や、そして浦安の舞のお琴を、出来るようになりた〜い。浦安の舞に、お琴入れたら綺麗だし頑張ります。楽筝は、おばぁちゃんになっても出来そうやし、指先動かすからボケ防止にも良さそう。これは、いいかも〜!?って、オイオイ。

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おまけ

伊勢のスーパー“コア”で見つけた、萌え萌えポスター。

そして、伊勢でよく見かける雑誌“伊勢人”。
いつも特集してる人が、マニアックすぎてわかんねぇ〜。
竹内浩三って誰ですか…?

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