兵庫県加西の社寺 羅漢寺・住吉大社・酒見寺

羅漢寺は、大分前に職場にあった石造美術の本で見て、気になっていたお寺です。【通称、北条五百羅漢と呼ばれている天台宗の寺院。五百羅漢なので本来500体あったらしいが、風化などで今は約450体現存している。制作者、制作年代不明。慶長年間ではないかといわれている。材質は石英粗面岩。技巧的には高度でないが、一体一体の表情に個性があり、その素朴さを好む人も多い。一説には帰化人をモデルにしたともいわれる石仏。古くから全国的に知られ「親が見たけりゃ北条の西の五百羅漢の堂に御座れ」と謳われ、大きさや表情の異なる多数の石仏の中には、必ずや親や知人、または自分自身に似た顔があると言われている。市指定文化財、兵庫県観光百選指定。 パンフレット参照】

ここ入り口。わかりにくいです0瞑想する羅漢さん0穏やか羅漢さん0微笑む羅漢さん0ミカちゃん

入り口を通るとすぐ、五百羅漢さんたちに会えます。途中に社務所があり、そこで入館料を払うのでしょうが、行った時間が遅かったで中に人がいない……。仕方が無いので、そのまま中に入って散策していると、お寺の関係者の方(多分お寺の奥様かな?)が来られたので拝観料200円を渡し、代わりにパンフレットをもらいました。少しお寺の説明をしてもらってると、猫ちゃんが足元に来ました。そして、いつの間にか五百羅漢の説明が、猫談義になってしまった。この猫ちゃんミカエルと言って、奥さんに「ミカちゃん」と呼ばれていました。ミカエルって天使?!お寺だけど天使のように可愛かったよ。私が今まで見た、五百羅漢はリアルすぎて不気味な感じがしたけど、ここの五百羅漢は素朴で心和みました。一石五輪塔に顔が付いたような石仏で長細いです。うちら三人でお寺内をカメラでパシャパシャとりまくってたので、大学の写真部の学生に間違われたみたいです。。。ここは、プロ・アマ問わず写真を撮りに来る人が多いようですが、写真の専門家じゃなくてもカメラを向けたくなる石仏群です。

遠くをみる羅漢さん0こちらをじっと見る羅漢さん0ハミングしてる?羅漢さん0手を合わせ拝む羅漢さん0むすっとする羅漢さんと、いじける羅漢さん

沢山の羅漢さん0沢山の羅漢さん0沢山の羅漢さん

Y君から拝借した写真、Y君さんきゅ☆

五百羅漢から東へ3分歩くと、住吉大社と神社に隣接する酒見寺に着きます。こちらの住吉大社は住吉大社播磨国三の宮として、広く朝野の崇敬を受けた旧県社らしい。昔は酒見明神と言われ、お隣の酒見寺と関係が深いようです。境内にはおちゃめな狛犬さんもいます。ほっぺに渦巻き書きたくなるお顔です。なかなか結構立派なお宮でした。住吉さんって海と関わりがあるお宮だけど、ここら辺に海あるんかなぁ?(播磨の一の宮ってどこだろ?と調べたら、西播磨宍粟市の伊和神社でした。私には、全然なじみの無いお宮さんでした。)

住吉大社の拝殿0狛犬さん・吽0狛犬さん・阿0太鼓橋と拝殿

酒見寺は高野山真言宗のお寺で、行基が天平17年(745)に作ったと言われています。行基が当地の酒見明神(現・住吉神社)に参詣し、お告げを受けたことを聖武天皇に奏上し、聖武天皇の勅願寺として創建されました。現寺号にしたことを起源とし、歴代朝廷の帰依が深く、平安時代から毎年勅使の参詣があったといわれます。天正年間(1573〜92)兵火より焼失。寛永年間(1624〜43)降恵が再興したと伝わっている。本尊は十一面観世音菩薩です。江戸幕府3代将軍徳川家光が朱印寺と定め、代々将軍から朱印状を下附されて隆盛するなど、これまで天皇や幕府、藩により厚く保護されてきたようです。

楼門0本堂0鐘楼の一部0鐘楼

多宝塔0多宝塔の一部0多宝塔の下層部

壮重な楼門をくぐると参道にずらりと並ぶ、青銅の21対の燈籠も中々いい感じです。燈籠や瓦には、徳川家の葵の御紋が入ってました。
寛文2年(1662)建立の多宝塔は、国指定重要文化財です。鐘楼・梵鐘は兵庫県文化財です。
どちらも極彩色に色採られています。
しかし、こうゆうモノを綺麗な極採色にすると急に嘘っぽく見えるのは私だけやろか?神社の鳥居とかねぇ。。
元々造られた当時はこんな色だったんだろうけど……。