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鵜殿ヨシ原焼

大阪府T市にある、旦那さんの実家に遊びに行きました。ちょうど鵜殿ヨシ原焼のお知らせが、自治会から回覧板で回ってきたのを見ました。ぬぉ、もうそんな季節なのね〜!?地元の主婦にはヨシ焼の日は、炎が大きく上がって強い風で炭が舞い上がるので、洗濯物などが干せないのと、ヨシ焼きの後は掃除が大変らしく、、、あまり歓迎されるイベントではなさそうです……。鵜殿ヨシが昔から、雅楽の旋律である篳篥の音を、支えてるのですけどねぇ(^_^;)。関係ない話ですが、うちの雅楽会で去年ぐらいから篳篥さん対象に、廬舌作り教室が、夜にこっそり行われてます・笑)。竜笛吹きの私には、未知の世界ですがマニアックな世界で楽しそう?!笙吹きさん達が、談笑しながら火鉢で笙を温めてる時と似ている。。なんか、あ〜ゆう光景って楽しそうだよね。。。ちょっと、羨ましい!

話はヨシ原焼に戻りますが、『ヨシ焼きって一度見に行きたいのよね……』と、うちの旦那さんに言ってみると、彼も地元なのに一回も見た事がないらしく『俺も見に行った事がないし行ってみるか』という事になり、今回早速行く事に。当日、自宅から大体現地へは一時間ちょっと(朝早いので彼の実家に泊まろうかと思いましたが止めて自宅から行く事にしました)。自宅から鵜殿に行くルートは阪急上牧から徒歩ルートか、JRのT市駅からT市市営バスに乗り道鵜町停留所で降りて、現地の二つルートがあります。今回はバスを使うルートで行きました。このバスの路線は、旦那さんが高校生の時に郵便局で、正月年賀状配達をしていた時に割り振られていた場所らしく、すんごく懐かしがってましたよ。

現地に着くと、堤防沿いにはカメラマンや見物の人達がすでにスタンバイ、皆さんはやいですね。時間になると火がすぐに点火されました。当日は晴れていましたが寒かったです、ここ数日春のような、ぽかぽか陽気が続いていたので、余計寒く感じました。晴れてましたが、火が大きくなるにつれて風で煙が青空を覆ってしまって、まるで曇り空のようになりました。しかし、風もおだやかで見物するには良い気候でした。普段は、この時期もっと寒いはずなんだろうけど……。心なしか、火が大きくなるにつれて火の温度を感じました、結構離れてたのに。地元の人曰く、昔ほど迫力がなくなったとの事ですが、初めて見た私達は雄大な景色にへぇ〜、とかおぉ〜、とか言いながら結構楽しんじゃいました。間近で炎を見ると、人間って高揚してテンション高なるんですかね〜。火の勢いは、ヨシを立たせたまま燃やしている、上牧の方があるらしいです。私達は、ヨシを倒して(押し倒して焼くのは灰が遠くへ飛ぶのを防ぐ)火をつける、道鵜町の方を中心に見てました。雄大で面白かったですよ。途中、迫力ある炎がパチパチ上がっていました。朝の9時から始まって、あちらこちらで火が付けられて、大体10時過ぎにはヨシ原は一面焼かれて黒くなり、煙が当たり一面広がってました。

火を付ける前のヨシ原0迫力ある火!0鵜殿町から見た上牧方面0さぶ〜、後姿はダ〜リン
黒煙がモクモク
0煙が凄い!0燃えてる!

帰りは、阪急T市駅までバスに乗り、せっかくなので駅周辺を散歩がてら、ぷらぷらしました。いつもT市に来ても、実家と駅の往複なのでいい機会。駅から野見神社・永井神社−しろあと歴史館−城跡公園−歴史民俗資料館−八幡大神宮−高槻城大手跡(旧城下の町並み・古そうなお寺を見て、最後は旦那さんお勧めの「鳳ラーメン」でラーメンを食べて帰りました。博多ラーメン風のとんこつであっさり細麺で、美味しかったです。散歩中、旦那さんの青春時代を過ごした楽しい思い出を沢山聞けて楽しかったけど、最後ちょっと聞くの疲れたかも。。。最近、風邪による咽喉痛と鼻水がひどい症状で、仕事を休むほど体調を崩してました。葛根湯やらマズイ漢方薬を飲み続けた結果、まだ体調すぐれないけど今年、ヨシ焼きを見れてよかった。今回を逃すと私、ヨシ焼の事なんか忘れそうなんだもんな..........やれやれ。

このヨシ焼きは、昔ほどヨシがなくなったのか近隣の住民からの苦情からなのか、焼くのもちびっとになったらしい。うちの旦那さんが『昔ほど灰が来んようになったって母親がいってたな』って言ってたから、焼いてるヨシの量が少なくなってるのは確かです。そういや奈良の山焼きの際に焼く、若草山のススキも減ってるってラジオで聞いたような気がするな。やっぱり自然環境が、おかしくなってるせいなのかな……。ヨシ焼が終わると、この辺りにも春がやってきます。【07.02.25ヨシ原焼当日の夜記】

雅楽会で廬舌作りの時に使う火鉢 鵜殿ヨシ原焼・・・『鵜殿ヨシ原』とは大阪府の北摂にある全国屈指の
ヨシ群落の事で、鵜殿とは淀川で1番広い河川敷です。
雅楽で使われる篳篥の「廬舌」は鵜殿のヨシが最適といわれ、古くから
使われ紀貫之の「土佐日記」にも登場し、平安時代から
良質のヨシ群生地として知られています。

1月下旬にヨシを刈り取り手で編み上げていくヨシズ編みは、伝統産業
の1つです。また雑草退治などを目的として、2月に行われるヨシ原焼き
は伝統行事になっていて毎年多くの見物人を集めます。

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