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龍笛その2 

 

私は、所属する雅楽会ホームページのweb担当をしているのですが、ここ何年かで雅楽に興味を持つ方が、ホント多くなったなぁ、と実感します。うちの弱小雅楽会にも入会・見学したいという、問い合わせを沢山頂きます。やはり、東儀秀樹さんの影響でしょうかね……。私が雅楽に興味を持って習いたい!と思った8年前は、こんなネットも雅楽も普及していない時代でしたので、とても感慨深いです。

当時、雅楽を習いたいとは思っていても、さてどうしたものか。。。全く情報がない事に気付き、途方に暮れたものです。漠然と雅楽=神社・お寺ぐらいしか浮かばない、貧相な発想の私。当時私はたまたま、舞踊の講師を大学でされてた方(ご自分の舞踊の勉強で舞楽や狂言をされてました)と知り合い、雅楽を教えているという今の雅楽会を紹介してもらい、入会しました。ひょんな事から、雅楽会に入会出来お稽古できる事になり、とっても嬉しかった事を思い出します。神戸出身なのに、なんで京都の会に入会したのかと、今でもよく言われるのですが、その時は神戸に雅楽会があるなんて知りませんでしたし。あんな身近に大手のI雅楽会があるとは……、初詣に毎年行ってた神社に雅楽会あっただなんて、知らなかったんですもん・涙)。

でも、今となれば、私にとっていい所に入会できたと思います。入会したけど、自分の肌に合わなくて退会される方もいるので。私は自分に合った雅楽会に、初めから入会できて幸運でした。当時は、雅楽より舞楽に興味があり、雅楽で使う楽器の名前すら知らず、雅楽の曲もまともに聞いた事がなかったなぁ。今思うと、見学に行った時は、かなりとんちんかんな質問などをしていたかも。。しかし、あの時龍笛を選んでて正解やったなと、つくづく思います。性格的にメンテナンスを必要とする笙や、繊細な篳篥は向いてないと自分でわかるから。ちょっと笙の音色には惹かれたけど、無頓着な人間には絶対無理〜〜〜!(>_<)

若い頃は“なんちゃって巫女さん”でした0今は左舞を頑張ってます

しかし、今に至るまでは龍笛の音が鳴らずに、何回もくじけそうになり、お稽古に行く日が苦痛だったりしました。当時、お稽古先のO神社の参道を、音が出なくて悔しくて泣きながら帰った事もあります、、、(T_T)。笛って鳴らそうと思って吹くと、どんどん鳴らなくなりません?先生に力を入れたらあかん、力を抜け、と言われ、なんのこっちゃわからず頭ひねったり、、、だって、力抜いたら音出されへんやんっ!と。振り返ると、先生が言ってくれてた意味がわかるんやけどな。。あの頃って、その意味すらわかってなかったです、ハイ。

音が続かないから、早く吹いてたら先生にゆっくり吹けと注意され、心の中でブー垂れてみたり(−.−;)。だってだって、酸欠でゆっくり4拍なんて息が続かないんだもん。だから、今お稽古で酸欠で苦しみながら、頑張って吹いてる仲間を見ると、本当に痛いほど気持ちわかります。誰だって心地よく楽ちんに、曲吹きたいもん。たま〜に、初めから龍笛の音が出て、音出すのに、特に苦労もしなかった、なんていう羨ましい人もいますけどねぇ、、、そんな話を聞くとホントに、キュ〜と首しめたくなるね、この苦労しらずがぁって・笑)

私もまだまだ勉強中の身で、こんな事言える立場ではないのですが、龍笛は音出すのが大変な分、音が出た喜びも大きいと思います。苦労すればする程、感激と言うご褒美が自分に帰ってくる楽器だと思いますよ\(^o^)/。『吹いた(練習した)時間は裏切らない』という、言葉を何かで目にして今も覚えてます。どなたが言ったか知りませんが、とっても勇気づけられる言葉です。 みなさん、酸欠に負けずに頑張って下さい!(←って誰にいってんだか……私も頑張ります、、、)………以上!独り言・その2でしたぁ。

 

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