2010年
ちょっと遅いけど、明けましておめでとうございます



とうとうHAL9000が再起動する2010年です。子供の頃にはすごい未来と思っていましたが、来てみればなんてことはありません。
といっても世の中は大きく変わっていますが、あまり明るい状況でないのが悲しいところです。
これといった新製品や新技術は見当たりませんし、なんとなく過去の遺産で食いつないでいる感じです。
3Dテレビっていわれても、見るに耐えるコンテンツを供給し続けられるのか?
映画とゲームぐらいしか必要なさそうな?

成長を続けるには資源とエネルギー消費を拡大し続けなければならない、20世紀型の製造業がどこまで存続できるのでしょうか?
今年もしんどいな。
(2010年1月9日)


オシロスコープキット作りました



 外でちょこっと波形を確認したいので、ポータブルのオシロスコープを作りました。ポータブルのオシロは他に持っているんですが、今回は1CHしか要らないのにハンディってサイズではないので、もっと小さいのが欲しくなりました。この程度ならテスターで表示できる機種もあったような気もしますが、高価で売れないのか最近はあまり見ません。完成品ないかな?と探したら携帯電話ぐらいのサイズで面白そうなのがあるんですけど、国内ではまだ正規に販売していないので、中国?から直接輸入するしかなさそう。(ヤフオクで売ってる人がいます。)

 ということなので、秋月で売られているキットを購入して作ることにしました。このキットも中国製。よく出来ていますが外部電源でしか動かないので、電池を組み込んでポータブルに改造しました。最初から改造する予定だったので、部品がプリント基板に実装されていないバラのキットを選びました。(CPUとクリスタル周辺のみ実装済み) 作ってみて感じたのは、チップ部品になると部品がバラのキットはもはや成立しないのではないか?ってこと。キットにするためリールの部品を少しずつ切り取り、パッキングする方が大変です。マウンターで実装してしまえばたぶん数十秒?。キットを作る方が人件費が掛かって高くなりそう。

 出来は良いのですけど、使われている部品は、改造に使ったJUNKのDC-DCコンバータを除けば全て中国製です。(ニッケル水素電池も!)
 起動させると中国語が表示されて、なんか情けない。大日本帝国の落日を見ているような気がして来ます。
 英語ならそんなに気にならないのは、欧米に対するコンプレックスか?偏狭なナショナリズムなのか?
(1月30日)



UNITREX M-2 (196X Japan)



 もうガラクタは買うまいと思いながら、ヤフオクとかで変な物を見つけると欲しくなります。
 これも何だか分からないけど機械式の計算機みたい、電気で動く?、4000円か、と誰も入札しないので落札してしまいました。機械式の計算機はタイガー計算機が有名で、子供の頃に近所の店頭で見たことがありますが、電気で動く機械式計算機?は見たことがありません。残念ながらコンセントにつないだらすぐ動いたってことは無くて、モータは回るが数字は動かないし、印字もしないって状態で修理が必要です。計算機といっても最近の電卓とは異なり、加算器?らしいですが、使い方もよく分かりません。×キーは掛け算が出来るんでしょうか?足し算はどうするの?
 作ったのは日本のメーカで栄光ビジネスマシンって会社らしいです。たぶん1960年代の製品でしょう。
そのうち修理しよっと。


Why?



暖かくなる前に問題を解決しなくちゃっと、ちょこちょこいじっています。
サーボが振り切ったときにロックするのは、リミットスイッチを追加して解決。バッテリーでの動作をチェックしました。
以前から気になっていたんですが、消費電流の割りにバッテリーがすぐ無くなります。



 
使っているのは秋月電子から購入した、GP社のニッケル水素電池GP250AAHC。容量は2400mAhあるので消費電流1.5Aなら1時間は持つ筈。ところが動かしてみると30分程度しか持たない?Why?
 購入してから半年以上放っておいたのでぼけてるのかな?と思い、4回ほど充放電を繰り返したが変化なし。充電も急速充電と0.1Cの定電流充電と変えてみたが同じ。急速充電は0.5C程度なので2時間程度は掛かるはずが、1時間で終了。電圧変化や発熱も充電完了条件を満たしているので、充電器の問題でもなし。
 となると電池が出来損ないなのか?定格容量の半分程度しかない。20本購入したが全て同じ。
 GP社のニッケル水素電池は他にも購入したけど、こんなにひどいのは無かったと思うのだが、容量までチェックしたことは無いので自信は無い。秋月電子にクレームを付けるべきだろうが、交換してもらっても同じ物が来たら二度手間だし、どうしよう。
リチウムポリマーに換えるか?
(2月13日)


Li-Fe Battery



 GPのニッケル水素が使い物にならないと書いたら、ある方から情報を戴きました。

「ニッケル水素電池って名称は正確ではない。本当のニッケル水素電池は別物。」

「ハア、ごもっとも。でも一般人はこの名称で呼んでますよね。」

「GPのニッケル水素電池は評判が良くない。」

「えー、そうなんですか。」

「ニッケル水素電池はもう殆ど日本では作っていない。三洋のエネループも製造は中国。」

「えー!」

ということで電池の品質はかなり怪しい状況のようです。他にも調べてみたら、高容量の単三型ニッケル水素電池は、自己放電が大きくて、放っておくと簡単に自然死する物もあるようです。今回は半年放っておいたのが原因?
 でもしょっちゅう充電しておかないと死ぬ電池なんて困りますね。お店で売れ残ったものかどうかなんて、見ただけじゃ分かりませんし。
 買い換えるにしてもニッケル水素は敬遠するとして、以前から気になっていたLi-Fe電池を検討することにしました。リチウムイオン系の電池はラジコンの動力として10年?ぐらい前から使っていますが、なんとなく他の用途には敬遠してました。理由は、

1.取り扱いが面倒。過充電、過放電に弱い。

 過充電は充電器に注意すれば良いですが、過放電はスイッチ切り忘れとかでやりそうです。オートカットオフ付けとけばよさそうですが、いきなり電源切れると困る場合があるのであまり好きではありません。イオン化していたリチウムが結晶化して、セパレータを突き破り短絡。こわー!

2.放電時の電圧変動が大きい。

 最近ではそんなに問題にはならないのでしょうが、やっぱり電圧は安定しておいて欲しいです。真空管式プロポの回路は電圧変動に弱いので特に気になる。

3.電圧が中途半端。

 これが一番の理由かも?1Cell 3.7Vですから3Cell直列で11.1V、4Cellで14.8Vと、12Vに対して3Cellだと電圧が足らないし、4Cellだと高すぎる。
これまで良く使ってきた3,6,9,12Vの電源電圧に対して使い難い。

 Li-Fe電池の1Cell電圧は3.3Vなので、これまで良く使ってきた電圧に対して1割増し程度です。コネクタ等配線の電圧ロスを考えるとうれしいマージンになります。また放電時の電圧がニッカド電池なみに安定しています。その他、急速充電が可能。(4Cの充電を許可しています。充電時間15分!) リチウムポリマーに比べて、電気的に丈夫らしい??。(金属ケースなんで無論機械的にも。)




 
Li-Fe電池の問題は入手が難しいこと。作っているのはA123systemsって会社ですが、もちろん製造は中国?。最近は他にもメーカがあるようですが、かなり怪しい。なぜかヤフオクで売っている人がいたので購入しました。あまり良く調べずに購入したので来て見てびっくり。単三サイズより一回り大きいぐらいと思っていたのが、予想以上に大きい。現物見ずにネットで購入するとこれだから困りますね。
 とは言えパッキングしたのが上の写真。左の2CellづつパッキングしたのがLi-Feで1Cell 3.3V2300mAh。8Cellで26.4V。右が5Cellづつパッキングした駄目駄目のGPニッケル水素電池。1Cell1.2V2400mAh。20Cellで24V。総エネルギー量はLi-Feの方が5%多い。重量はLi-Feの方が20g軽い。体積はニッケル水素の1.7倍。



 実測した約1.5A(0.65C)での放電特性です。電圧は受信機のコネクタでの電圧ですので、電池の電圧とは若干異なります。25Vまで下がった所でで測定をやめましたが、5分から75分までの間で電圧変動は約1V、ニッカド電池と遜色ない特性となっています。GPのニッケル水素電池も定格通りの性能があれば、このぐらい持つ筈なのにね。
(2月21日




 同じ条件で測定した、駄目駄目ニッケル水素電池の放電特性。全般に電圧低い。35分でダウン。(2月22日追加)



今度こそ完成?



BバッテリーをLi-Feに交換して調整し直しました。バッテリーサイズが予定より大きくなりましたので、残念ながら船体の中に入りきらず不細工な搭載となってしまいました。動作の方は電圧に余裕ができたので、見違えるほど安定しました。やっぱり電源は全ての元ですので、ちゃんと確認しなければいけませんね。最近は電源は安定しているのが当たり前になって、扱いがぞんざいになってます。
(3月6日)



Micro Avionics 2CH (USA 1968)



 コレクターってつもりは無いんですが、サーボとかアクチュエータと名が付くものは欲しくなります。これもMICROAVIONICSの複合サーボだ!欲しいと飛び付きましたが、普通のサーボが3個入っているだけでした。サーボホーンが3個あるので3CHと思いましたが2CH。ボート用でラダーサーボが2個パラにつながっています。受信機とバッテリーも内蔵しているので、これを船に乗せるだけで完成。でも送信機より大きいけど、どんな船に乗せたんでしょう?




MICROと一緒に付いてきたKRAFT KP-5CS。Sellerは新品箱入りって言ってたけど、そんな訳ねーってえーの。1978年製?
綺麗だけど邪魔だなー。




これもMICROと一緒に付いてきたKSEの5CH。メーカー名は違うけど中身はKRAFTですな。上のKRAFTと同年代製。メータも割れてないので部品取り用かな




もう一丁阿呆な衝動買い。HeathkitのDistortion Meter kit IM-58。歪率計ってQメータと並んで、使うわけでもないのに欲しくなる測定器の代表格、って私だけ?
未組み立てってだけで衝動買いしましたが、ずいぶん前に元箱から出されたみたいでケースなんか傷だらけ。これなら誰かが組み立てたJUNK買った方がよほど程度が良いかも?。まあ歪率測るには低歪の発振器の方が重要で、歪率計なんか無くてもパソコンのFFTソフト使えば測れるんだから要らないんだけど。しかし、昔はよくもこんなマイナーな機械が組み立てkitとして成立してたもんです。最近は堕落してる?いや方向が変わっているだけだよね。
(4月24日)



Orbit 7-14 Digital Prop (USA 1965)



 ゴールデンウイークです。ずっと天候不順でしたが、5月に入って連休中は良い天気が続きそうです。
 時間があるので、また不健康にも放置してある無線機を少しレストアしてます。今度はOrbitの7-14。昨年、誰かがラジコン技術誌で沢山並べて自慢してましたが、うちにも7-14はあるんですよ。写真はなんかピンボケですね。接写で撮らずに、引いて撮影して拡大した方が良いかな?ケースが真っ黒なんで?ホワイトバランスも変ですね。


 
この無線機は、受信機のスイッチがエンジンオイルで茶色く変色するほど使い込まれていたんですが、とても大切に使ったらしく綺麗です。分解掃除して、組み立てて、バッテリーを組み込んだだけで動きました。送信機を分解掃除する際に配線を切ったことに気付かずに、「なんか動作がおかしいな?」てんで、エンコーダのマルチバイブレータのトランジスタを交換してしまいましたが、配線直せば良いだけで、トランジスタの交換は不要でした。(まあ1個はhfeが18しか無かったので、いずれは交換することになったでしょうし。)

 
ニュートラルのパルス幅をいくらに調節するべきなのか?4-8はどうしたっけ?サーボを測ったら4個が約1.7msecだったし、送信機の調整用のポテンショも中央で1.7msec付近だったのでこの値で調整しました。F&Mは確か1.7msec、MICRO AVIONICSは1.5msecだったはず。動作は40年以上前の製品とは思えないほど安定しています。ジッタも無いし。大切に使っていた理由が良く分かりますね。
(5月1日)



Digicon (USA 1963)



 今日はDIGICONをいじりました。これは6年も前にレストア済み?ですが、サーボのギアに変なグリスを塗ってしまったので、全て拭き取って塗り直しました。
 サーボはBONNERデュラマイトの部品を使って作られていますが、BONNERのサーボは共通の弱点があります。それはモータ。BONNERが苦労して開発したモータですが、あんまり性能良くないです。DCブラシモータをサーボに使うとギューンと回ることは無くて、僅かな回転で行ったり来たりするだけなので、あんまりモータにとっては快適では無いようです。デジマイトのサーボなんかでも回路部品は正常なのにモータが不調で動作がおかしい場合があります。こんなときはモータを取り外して、無負荷で電圧加えてギューンと回すと正常になることが多いです。見ていると最初は回転が遅い割りに電流が多いのに、回していると回転数が上がって消費電流が減っていきます。

 以前レストアした際にはサーボの調子が悪いまま放置したんですが、今回はもう少し良くしようと回路を弄ろうかなと思いましたが、サーボのグリス塗り直した際にモータをギューンと回して組み立てたら、4CHとも何とか動いています。バッテリーにも問題あるし、貴重な無線機なので、回路はこのまま触らず放置かな?。
(5月2日)



Flight Link Control 4CH? (UK 1966?)



 
ゴールデンウイークも、もう終わりです。家にある変な無線機としてはたぶん最期?(方式としてです。ただ変なだけならまだ沢山。)のFlight Link Controlの4CHをレストアしてたんですが、時間切れでした。イギリスのRadio Control Models and Electronicsを見ても、広告にそれらしい写真があるぐらいで、型式名称が分かりません。ついでにシリアル番号も無し。

 
送信機の回路はデジタルプロポに似ています。エンコーダ回路は基本となる周期を作るマルチバイブレータがあり、その信号をトリガとして5回路のハーフショットマルチがつながります。デジタルプロポと異なるのは、ハーフショットマルチのパルス幅は全て同じに固定されており、各パルスの期間だけスティックに付いたポテンショメータの作る電圧を、トランジスタスイッチを通じて出力します。残った期間は固定電位となり同期信号となります。こうして作られた電圧をサブキャリアを発振するマルチバイブレータの電源電圧とすることで、サブキャリアにFM変調を掛けます。各スティックの位置はサブキャリアの周波数として時分割で送り出されます。キャリアはAM変調で、周波数は27.145MHz。
 
ハーフショットマルチは5回路あるんですが、1回路は固定抵抗が付いています。送信機横にエンコンとならんで5CH目の操作レバーは付いていて、配線も直ぐ傍まで来てるんですが、なぜかポテンショメータが未実装で配線の先に抵抗が付いてました。なんで?

 
受信機はサーボの回路も入っていてプリント基板が3枚も入っています。1枚はスーパーヘテロダインの受信機とデコーダ、2枚はサーボの回路が2回路ずつ入っていて4CH分ありますが、サーボに配線されているのは3CH分のみです。なんで?
 受信信号は検波、波形整形されてサブキャリアと同じ信号となります。その信号でモノマルチをトリガすることで周波数を一定振幅の信号のduty比に変換します。その信号を積分器で積分すれば、スティック位置と一致した直流電圧になります。同時にデコーダ回路はどの位置がどのスティック位置かを検出するための同期信号も作ります。


 
サーボの回路は結構大変です。同期信号からモノマルチでスティック位置に相当する位置のパルスを作り、その位置で一定時間サンプリングします。サンプリングした電圧とサーボ軸に付いたポテンショメータの作る電圧を比較し、DCモータを制御するのは他のアナログサーボと同じです。直列に並んだ電圧の特定位置をサンプリングして制御電圧としますので、制御電圧は電解コンデンサで保持されるにしても、サンプリング周期で変動します。そのためどうしてもその周期で誤差増幅器の出力電圧も変動しますから、モータがサンプリング周期でチャカチャカ言ってます。調整すればもっと良くなるのかもしれませんが、3CHとも同じ動作してますから、たぶんこんな感じなんでしょう?
 この動作を驚くほど簡単な回路で実現していて、最初はまったく動作が分からず、「今回は駄目かな?」と思いましたが、色々弄くっていたらなんとかなるもんです。


 
残った問題はサーボ本体。元々2個しか付いていなかったんですが、2個とも機械的に駄目。3+1のサーボと同じですが、3+1はエルロン以外はコネクタを使わず配線直付けなんで共用できません。エルロン用サーボのみコネクタが付いていて今回の4CHと同じなので、これを使ってサーボ回路の動作チェックを行うことは出来ました。


 
 
サーボ本体にはモータとギアとポテンショメータしか入っていないんですが、今回はポテンショメータが駄目です。巻き線型の抵抗器が使われていますが、固定のために使われた接着剤が悪く、この場所で断線しています。(写真の茶色のところ) 1箇所ぐらいなら繋ぎますが、無数に断線しているので手の打ちようがありません。
他のポテンショメータを分解して無理やり組み込むか?巻き線抵抗の材料があれば巻き直せるかな?


 ちゃんとレストアするにはサーボを何とかしないといけません。2個修理できれば3+1のエルロン用と合わせればなんとか揃います。でも受信機内のサーボ回路はもう1個残っています。なぜか出力段のトランジスタのみ未実装ですが、その他は実装されており動作もOKです。デザインもグロテスクだし、回路も変な面白い無線機なので配線引き出して4個動かしたい。でもサーボはどうしよう。
(5月5日)



Controlaire Mule Mark2 & Robot (USA 1968?)



 Flight Link のサーボを修理するためには巻き線ボテンショが必要ですが、入手するのに時間が掛かりそうなので、とりあえず他の無線機をレストアしました。

 
Controlaire のRobotは珍しいシングル受信機とリレーレスサーボが一体になった物です。リード式はリレーが沢山必要なので信頼性が問題ですが、シングルの場合は必要なリレーは1個だけですので、コストも考えるとリレーレスにするメリットは少ないように思います。そのためかシングルのリレーレスサーボは日本でも珍しくて、初期の双葉製ぐらいしか思いつきません。(私の手元にも日本製は有りません。)
 レストアはいつものごとくモータの樹脂製ピニオンギアが割れていて交換したいところですが、米国規格?のピニオンギアは入手できませんので修理しました。割れたピニオンギアは接着しても、軸に押し込むとまた裂けてしまいますので、軸にすっぽり入るぐらいまで穴を大きくしておいて軸に接着します。
 受信機、サーボの電源は単3電池3本のみで、元気にジャージャー動いています。これ専用のエンコンサーボもあるようですが入手は難しいですね。
(5月15日)


National CRM oscilloscope (USA 1937)




 昔から好きなものに高電圧デバイスと表示器があります。ご多分にもれず真空管は好きですし、マジックアイとかニキシー管とか光物も好きです。高電圧で表示器といえばやっぱりCRTで、要りもしないのにJUNKが何個かあります。手元に「ブラウン管及陰極線管オシログラフ」って昭和17年出版の本がありまして、その中にメタルチューブの頭が表示面になっているRCAの913ってCRTが出てきます。だいぶ前にハムフェアで見かけたことがありましたが、そのときは良く知らなかったので手に取っただけで購入しませんでした。(ネットが普及するよりずっと前で、情報がありませんでした。)

 最近ebay見ていたらこれを使ったオシロスコープが出ている!って落札してしまいました。(結構高かった。)
 オシロスコープといってもトリガ回路なんか無くて、X-Y入力のみですが、当時の広告を見ると「アマチュアはこれで送信機の変調度をチェックしなさい。」とか書いてあります。
 米国では昭和12年にアマチュア用のオシロスコープが発売されていたとは。これは厳しい。




 
 メーカーはNational。松下電器ではなくて米国のNational Company。この会社の商標のおかげで、松下電器はアメリカで「明るいナショナル」になれなくてPanasonicなんて変な(失礼)商標を名乗らざるを得なくなりました。確かそう。




 70年前の製品ですが綺麗です。ACケーブルは残念ながらどうしようもない状態でしたので交換しました。中央がRCAの913 CRT。ヘッド以外は6L6のようなメタルチューブです。最初の写真を見れば分かるように、残念ながら表示面に焼けがあります。CRTの下の銀色の四角いのは、電源平滑用の600V2μFペーパーコンデンサ。そのまま使うのは怖いのでフィルムコンデンサを追加して使っていませんが、その他はオリジナルのままです。
 
本物のレストアラー?は、密閉に使われたピッチを溶かして中身を入れ替えるところですが、軟弱なので外に付けました。フィルムコンデンサは良くある黄色では目立つので、茶色のを探してきました。最近は高耐圧のコンデンサを探すのがだんだん難しくなってきましたね。
(6月26日)


おまけ Testors Albatros DV (USA 197x)



おお! かっこえー! なつかしー! … だけ。


Flight Link Control Sovereign Series (UK 1968?)



 FLCがもう1台出てきました。「何か変な無線機?」って言うだけで購入したので、入手後は「ぶさいくなデジタルプロポだな!」と箱に放り込んでそのままになってました。調べてみたら4CHと同じ方式のアナログプロポ。たぶんアナログプロポでは唯一の6CHです。(昔のラジコン技術では4CH以上は出来ないって書いてあったけど出来るじゃん。)

 せっかくなのでレストア(掃除して動くようにするだけ)しました。FLCはどれも修理すること考えていないのではないか?と思われるぐらい分解、組み立てが困難です。送信機はスティック機構などを固定した上に化粧プレートを接着してあるので、ちゃんと分解するには化粧プレートを剥がさなければならず、完全に分解して掃除するのはあきらめました。受信機はサーボ6CH用の回路も全て入っているのでプリント基板が5枚も入っています。(RF、デコーダ、サーボ2CH×3) サーボはモータとポテンショメータしか入っていません。コネクタのピン配置は4CHなどと同じですが、ポテンショメータの抵抗値が異なるので、互換性は微妙。送信機と受信機には最初からクリスタルが2個入っていて、周波数をスイッチで切り替えられます。受信機表面の赤と緑の点が付いているところがスイッチです。’70年代のデジタルプロポでも少し流行りましたが、まさかアナログにもあったとは?
 一応動くようになりました。サーボの動作速度も結構速い。(モータはミクロマックスなのにね。) 本当はニュートラル調整とかもやりたいのですが、受信機なんか恐ろしく部品を詰め込んであって壊しそうなので止めておきます。(写真では受信機が手前にあるので大きく見えますが、実物はよくこんなに小さく作ったなって関心するぐらいの大きさ。表面実装も真っ青。英国人って器用です。)
まあ6CHともジャージャー動いていますし。



ジャン測?



 今使っている測定器はもう10年以上前から変わっていません。ヤフオクとか見ると昔では考えられない価格でジャン測が出てきます。「スペアナの良いの欲しいな。」とか、「ベクトルネットワークアナライザ使ってみたい。」とか、「SGもっと広帯域の欲しいな。」とか思いますが、「どうせ使わないよね。買い集めるのが癖になるだけだし。」と我慢することにしています。

 一番上の棚にあるのがNational(日本のね)のファンクションジェネレータVP-7421A。アンプやディスクリミネータの調整に使います。周波数は適当、電圧値も読めない代物ですが、どうせオシロで波形確認するので特に問題なし。

 オシロは岩通のSS-6123。2CHのアナログで管面のリードアウト機能もなし。25年前に新品で購入した思い出の品。さすがにデジタルストレージが必要な気もするが、まだちゃんと動くし、問題なし?

 スペアナはアドバンテストのR4131D。当時は100万以下で買える唯一の製品?新品で購入。信号純度なんか測れないけど、測らないから良いか。トラッキングジェネレータが作りたくて買ったようなもんだし。





 周波数カウンタは菊水のFCO1130。改造しまくって外付けプリスケーラで10GHz近くまで測れます。今ならマイクロ波カウンタも安いけど、昔は高かった。精度はそれなり?

 SGはNationalのVP-8177A。110MHzまでしか出ないのでもっと広帯域の欲しいけど、昔みたいに高い周波数でおもちゃを作る訳でもないので、たぶん買っても使わない。ジャンク屋で買ってきて修理した機械ですが、15年以上使っても故障なし。周波数精度はそれなりにずれてます。
 以前にルビジウム発振器のジャンクが市場に沢山出たときは欲しくなりましたが、しょせんは2次標準器だし、「ルビジウム発振器のクロックをマスタークロックに使うと音が良くなる派」でもないので止めておきました。「音の抜けが良くなる?」とか書いてあると「頭のねじが抜けてるんじゃないかな?」とも思いますが、MP3とかで音楽を聴いている一般人には分からない何かがあるようです。

 下の段のテクトロのオシロ434はコレクション。ストレージ管を使ったストレージオシロです。ストレージ管を使っていてこれだけ小型のオシロは少ない。ちゃんと動きます。宝物です。

 電源は3台。今回なんで測定器なんか公開しようと思ったのかと言うと、15年ぶり?に新顔が加わったから。真ん中のKENWOODのPS20-18がそれ。以前に流行ったスイッチングタイプの小型、高出力電源で20Vで18A出せます。ラジコンのモータとかテストするのに電流が取れる電圧可変の電源が欲しかったんですが、新品だと13万?もするんで買う気がしない。中古でも人気があるのか3万ぐらいはしますし、いつも品切れ。最近ヤフオク見てたら結構出てくるので、ついにジャン測に手を付けてしまいました。(測定器じゃ無いか。) 傷も殆どないし動作もOK。1万円で買えました。時代は変わりましたね。それにブランド名がTEXIOじゃなくてKENWOOD。KENWOODの測定器部門の技術者はかわいそう。どんどん売られて行っちゃいますね。アドバンテストも測定器から撤退しちゃったし。

 後の2台はメトロニクス。つぶれちゃって会社自体がもうありません。DMT 6-18はこれも一時期流行った3出力電源。±18V1Aのトラッキング出力と6V4Aがあるので通常の実験にはこれで十分。
 657Bは真空管のB電源用。350V0.2A出るので私には十分。この電源は出力段がトランジスタではなくて真空管。6GB8の2パラですよ!動作OK、外観も綺麗、宝物。

 
その下の段はマルチメータ。岩通のSC-7401。普段はテスターで十分なのであまり出番はなし。

 この程度でも結構なお金を掛けて集めたのだけど、今ではヤフオクでも買い手の付きそうにないがらくたばかり。
 これだけあれば不便はないし。でも、やっぱりデジタルストレージオシロと広帯域のSGと、もっと良いスペアナは欲しい?
いやいや、我慢が肝心。
(7月24日)



Flight Link Control 4CH 3Servo (UK 1966?)



 今年の夏は暑いですね!やってられません。冷房の効いた部屋でゴロゴロするばかりです。だいたい涼しい時期しかやる気が起こらないので毎年7,8,9月はオフシーズンですが、温暖化がこれ以上進むと死活問題となりそうです。

 FLCの4CH?もやっとレストア完了しました。よく作業途中を撮影して公開している人がいますが、あれには関心します。私の場合、やってる最中には写真どころではないので、終わってからは途中どうしたか思い出せないことも多いです。サーボのポテンショは東京コスモスの巻き線型ボリュームを分解して組み込みました。巻き線型のボリュームもまだ量産してるんですね。受信機バッテリーを作るのは面倒なので、6CHの物を流用しました。サーボはチャカチャカとうるさいですが、それなりに動いています。6CHはチャカチャカとい言わずにスムーズに動いてますので、回路はかなり改良されているようです。




 FLIGHT LINKの3兄弟です。送信機の大きさが年代を物語っています。しかし、見れば見るほどグロテスクなデザインです。
 電源スイッチを見ればイギリス製であることが分かりますね。結構、切り忘れます。


VT-4C (USA 1941?)



 円高だ!円高だ!と世間は大変ですが、外国から物を購入するにはメリットがあるわけで、この際にと前から欲しかった真空管を購入しました。VT-4C(211)はオーディオアンプで人気の球で、日本で購入するとかなり高価です。中国球は以前は安かったんですが最近は結構高価で、せっかく買うならGEかな?ってebayで落札しました。DATE 11-19-41が製造年月日1941年11月19日を示すなら日本軍が真珠湾を攻撃する数週間前に製造された訳で、この球もまさか日本に来るとは思っても見なかったでしょうね。
 アンプを作ると大型のトランスと結構な電気代が必要になるので、当面は眺めて楽しむだけです。
 ああでっかい、綺麗! あほですね。
(9月5日)



KRAFT KP4 (USA 1966?)



 久しぶりにラジコン技術買いました。(10月号)
 最近はトイラジのヘリと本格的?なヘリの区別が付き難くなってきました。以前に流行ったハニービー以来、時々トイラジのヘリを買ってます。エルロンが操作できて私でも室内で飛ばせる物が欲しいのですが、まだこれ!といった感じの物には出会ってません。少し前の東京マルイのジャイロ付きは頑丈で安定してますが、エルロンが無い。京商のミニュームは高いし、私では室内で飛ばせない。(どんだけ下手なんだか?)

 ヘエー、最近はタンデムのトイラジヘリもあるんだ!でも昔、キーエンスからも出てたよね?と見ていたら、今月の馬庭コレクションはKRAFT!。じゃあ私も掲載しようってことで、昔の写真引っ張り出しました。金色アルマイトのケースは印刷?が剥がれ易く、左の送信機のように綺麗にロゴが残っているものは少なくて、右の送信機みたいに剥がれているのが殆どです。まあ綺麗ってだけですが。

 KRAFTってデジタルプロポになる前はぱっとしないし、デジタルプロポを開発した訳でもないですが(もちろん影響はしてますが)、ゴールドメダルシリーズ以後は日本勢に敗北するまで、基本となる製品を作り続けました。FM変調方式も確かKRAFTが最初?。RFモジュール方式もPLLシンセ採用も、スティック操作フィーリングを調整できるようにしたのも、確かKRAFTが最初のはず。そのため熱烈なコレクターもいるみたいですが、私はあんまり興味が湧きません。なんか優等生で商業的に成功したのは面白くない。双葉に興味が無いのと同じ?
 KRAFTが優勢になったのはDoug Sprengの功績が大きいのかな? F&Mはなんですぐ衰退してしまったんだろう。ORBITがKRAFTに成れなかったのはなぜ? PHIL KRAFTの商才?

 でもKRAFTも三和のミニプロポを見て、「もう時代は終わった」って撤退したんだっけ?
(9月10日)



HALLCO 123 (USA 1968?)



 っと涼しくなりました。なんか急にラジコンの無線機が弄りたくなって、久しぶりにギャロッピングゴーストをレストアしました。入手したのは7年ぐらい前ですがかなり状態が悪く、送信機のアンテナも折れていたので放置してありました。レストアのために部品取り用の送信機を入手したのは何年前だったけ?

 普通のギャロッピングゴーストですから特に特徴はありませんが、送信機はパルスエンコーダの周波数レートをHigh,Lowの2種類切り替えることができます。これができるのは他にはCitizen-Shipぐらいかな? Hレートで動くアクチュエータ持って来れば、あんまりパタパタしないパルスプロポになります。
 レストアは結構手こずりましたが、RANDも完全にオーバーホールしたので調子良く動きます。
 HALLCOってなんか日本的な名前で気に入っています。殆どが銀色のケースで、この青色は珍しいみたいです。
(9月26日)



CRESCENT PULSE PROPO. (USA 1960?)



 ギャロッピングゴーストは日本では殆ど使われませんでしたが、安くて簡単に比例制御が出来るので、米国では1950年代からグリッドリークなどにも自作例が紹介されています。シングルの送信機に機械式のパルサーを取り付けて、受信機側にはアクチュエータを付ければ、1CHならすぐにパルスプロポが完成します。ちょっと苦労すればラダー、エレベータ、エンコンのマルチチャンネルも可能です。とは言っても自作するのは大変ですので、部品やセットが市販されました。

 GLASS CITY MODEL ELECTRONICSは安物の機械式パルサーの部品やセットを作っていたメーカーです。CRESCENT RADIO CONTROLって名前が付いていますが、これが商標なんでしょうか?
 安物の無線機なんでぞんざいな扱いをされたのか、まともな形で出てくることが少ない機械です。私の手元にパラパラとジャンク部品がありましたので、組み合わせてセットを作りました。(1960〜64年ぐらいのジャンクです。)

 送信機はCRESCENTもあるんですが、受信機が無いので、MIN-Xの送信機にCRESCENT PULSERが付いたジャンクをレストアしました。押しボタン上の赤、黒のプラグジャックは、今回私が追加したものです。他にもパルサーがあるので、ここに接続してテストしようと思ったんですが、真空管式なんでB電圧が直接出てきており、触ると感電します。(電圧は135Vと、さほど高くはありませんが、久しぶりに感電してびっくりしました。やっぱり真空管式は注意しないと。)

 受信機はMIN-XのCOMPACTを使いました。綺麗だったのですぐ動くかなと思ったんですが、うんともすうとも言いません。原因は低周波増幅のトランジスタ2個の故障だったのですが、なんとコレクタとエミッタが逆に配線されていました。最初から不良品だった訳です。(出荷検査はどうなってたんでしょうか?)。トランジスタを交換してテストしてたらまた突然停止。今度は高周波部のトランジスタが故障です。遮断周波数の高いゲルマニウムトランジスタは手持ちが少ないので、何とか探し出して交換しました。MIN-Xの受信機っていつもまともに動いてくれません。電解コンデンサも交換して、やっと快調に動作するようになりました。

 レートディテクタはCRESCNTの送信機と一緒に来た物なので、たぶん今回のパルサーより少し後年の物です。受信したパルスのレートを駆動Dutyに変換してエレベータ用の信号を作ります。また、パルスの有無を検出して、エンコンサーボをトリマブル動作させます。同時にラダー、エレベータ用アクチュエータがエンコン操作中に振り切ったままになるのを防ぐために、エンコン操作中にラダー、エレベータ信号をカットします。この動作をリレー3個とトランジスタ2個の他少々の部品で実現します。(こいつも電解コンデンサが逆に付いていました。加わる電圧が低いので、なんとか動いていたようですが?まったくもう。)

 エンコン用サーボはパルサーと同時期の物、ラダー、エルロン、エレベータ用アクチュエータはレートディテクタと同時期の物と思います。分解掃除してリターンスプリングを交換しました。エルロンとラダーはパラに接続されているだけなので、同じ動作をします。

 写真は動作中を撮影しました。送信機のパイロットランプが点灯していますが、実際はパルサーの信号に合わせて明暗してます。送信機のパルサーは中でモータが「ういーん」と回っていますし、3個のアクチュエータは「ちゃか ちゃか ちゃか」と振動しなから動きますから、動作中はにぎやかです。後年のRANDやCONTROLAIREのアクチュエータはモータ1個で3アクションをこなすので小型でスマートで実用的ですが、こういったマルチチャンネルのアクチュエータはにぎやかで楽しいですね。



KRAFT SIGNATURE SERIES (USA 1979)



 先月のラジコン技術にも掲載されていたKRAFT全盛期のカスタムメイドラジオです。送信機のプレートには発注者名と納入日?が書いてあります。こういった技術的に完成した無線機はあまり面白くないので買わないのですが、気になる付属品を動かすのには最高級品の方が良いかなって入手しました。
 気になる付属品の一つはシンセサイザーモジュールと受信機。私、「シンセサイザー」って言葉にちょっとトラウマがあります。子供の頃、シンセサイザーがあると富田勲は変わった音の音楽を作るし、コリンズ方式の受信機でもクリスタルを沢山付けなくても、オールウエーブ受信できるし、「シンセサイザー」ってすげーけど何??
ちゃんと英語は勉強したような気がするんですが?
と言うわけで、PLLとかは一時期にえらく凝ったことがありまして、ラジコン無線機用のシンセサイザーモジュールもサンプルを入手せずにはいられない訳です。たぶんKRAFTが最初だと思います。

 もう一つはサーボ。写真ではピンボケですが、デジタルの複合サーボです。デジタルでも受信機とサーボが一体となった複合サーボはありますが(KRAFTやCANNON、Logictrolも有ったような?)、これはリード式じゃあるまいにサーボだけ3個一体になった複合サーボです。KRAFTのカタログにも見当たらないし、型番も不明。他に写っているKPS-14Uが3個入っている感じです。サーボコレクターとしてはこれを動かさないといけない。

 この送信機、何かスイッチが一杯付いているけど使い方がよく分からない。調整するところも沢山あるし。
(11月1日)



CITIZEN-SHIP 2CH (USA 1968?)



 ここのところパソコンの不調で苦しんでいます。症状はネットでのダウンロードや特定のソフトでファイルをセーブしようとするとフリーズすると云う致命的な現象で、色々やりましたが改善されません。手の施しようがないので、「まあこのパソコンも3年使ったし、そろそろ更新しなけりゃいけないし、デスクトップでも組み立てようかな?」とパソコンショップに見に行きました。帰ってからいつも通りにパソコンを起動させて使っていると(メールやネットを見るだけなら快調に動きますので)、ファイルをダウンロードしてセーブしても今日はまったくフリーズしません。
なんで?
買い替えられると思って危機感から自己治癒したんでしょうか?不思議ですね?
(ウイルスバスターを2011にバージョンアップしてから不調が始まったような気がするんで、そっちの不具合があってなんか手当てされたのか?どうもウイルスバスターはバージョンアップの度に不調に悩まされます。クラウドってのが何か怪しい?
でも昨日までは停止させてもなんら状況は変わらなかったんですが。)

 とパソコンが動くようになったので、写真を取ってアップすることにしました。CITIZEN-SHIP末期の2CHデジタルプロポです。送信機DPT-2、受信機DPR-2、サーボはDMS。家の無線機では珍しい新品箱入りです。残念ながらニッカドと取り説がありません。(やっぱり完全じゃないのね。)
 受信機にはラダーサーボが2個接続できるようになっており、たぶん船用だと思います。私はたまに理由不明で欲しくなる無線機がありまして、これもそれの一つです。特に何も特徴はありません。しいて言えばデジタルプロポなのにトリムが無い。
なんで?



BELLAPHON 3KANAL (GERMANY 1960)



 レストアしてると部品を探すためにあちこちのダンボール箱をひっくり返します。そうすると「こんな物買ったけ?」と、忘れていたガラクタを再発見したりします。
 これは一時期Bellaphon 10kanalが欲しくて、Bellaphonと名が付く無線機を片っ端から入手していた時に我が家に来た物です。アンテナもスティックも折れていましたし、目的の10Kanalでも無かったんですが、なんかこの形状と色が気に入って捨てずに保管してました。もう収納するスペースが無いので不要な物は処分しているんですが、もう1台JUNKのBellaphon 3kanalがありましたので、それから部品取りしてニコイチでレストアしました。
 完全に分解して掃除したら思った以上に綺麗になりました。受信機が無いのでセットに出来ませんでしたが、これの受信機Polyton3は入手困難な上に、未使用で入手してもまず動作しないし修理も困難、といった代物ですから、まあ当面はこのままですね。





 我が家にあるBellaphon3兄弟です。とてもラジコン送信機とは思えない形状と色です。一番奥が欲しかった10kanal。これもJUNKのニコイチでレストアしたものです。これだけ揃って日本にあるのは奇跡か?


CITIZEN-SHIP GG (USA 1966?)



 ギャロッピングゴースト(GG)は好きなんで色々ありますが、殆どがJUNKでレストア待ちの状態です。これは珍しくほぼ新品(使った形跡なし)のセットです。といっても、送信機とエアボーンは別に入手したのですが。

 ギャロッピングゴーストはデジタルプロポが出現しても廉価なため生き残っていましたが、さすがに60年代末になると終末を迎えます。(70年代もACEやMATTELでは生き残ってますが、全て小型の1CHのみです。マルチチャンネルは60年代末にほぼ終わったと思います。)
 CITIZEN-SHIPはそれまでGGには見向きもしてなかったのに、終末期になって唯一?の製品を出しました。送信機NPTがそれです。受信機はシングルの受信機と同じですから、GG用って訳ではありません。受信機はSSH。スーパーヘテロダインのリレーレス受信機です。アクチュエータ駆動用インバータやレートディテクタはRAND側に内蔵されていて、リレーはありません。リレーレスなので信頼性と安定度は高いです。RANDも未使用だったのですが、レートディレクタが死んでました。初期のIC RTLが使われていて、完全に壊れていました。ICといってもトランジスタが4個入っているだけですので、ディスクリート部品で組んでも大したことはありませんが、見た目が不細工になるので交換したいところです。といってもRTL ICの入手は極めて難しい。(ほぼ無理じゃないかな?)
 そういえば、ロジテックのサーボに同じようなICが使われていたことを思い出して、手持ちを分解してみたら、ありました。取り外して交換したら動作はばっちり。だからJUNKが捨てられないんですよね。
(11月21日)


中国人民解放軍1101? (China 1975?)



 最近は何かにつけて中国が話題に上ります。昔は「歴史があるだけあって懐が深いな」と思ってましたが、最近は体制維持に余裕が無くなったのか、キャンキャン過敏に反応するのが気になります。豊かさと人の資質は反比例するんですかね?

 ヤフオクで中国製のグローエンジン入手しました。人民解放軍の検査証が入っていて75-12とあるので1975年12月の製造なんでしょう。品番は1101。どういう意味があるのか分かりません。60より一回り大きい気がするので15ccぐらいは有りそうです。スロットルバルブは純正ではありません。エンコン可能なキャブが付いてなかったので出品者におねだりしてもらったものです。サイズもぴったりだったので付けてみました。Webraかな?けっこうカッコいいです。
 なんで中国製のエンジンなんか入札したのかって言うと、バックプレートに付いているエアーポンプ。そうStegmaier System用のエンジンだから。周りにあるのは中国製のStegmaier Systemの無線機部品。とてもラジコン無線機の部品には見えませんけど。送信機の右下にも1101と書かれてますが、エンジンの1101と同じ意味なのか、単なる偶然なのか不明です。





 以前に無線機の出品者にもらった配管?図。エンジンのエアーポンプが作る負圧でエアアクチュエータを作動させます。この図見るとエンコン無いんですね。燃料カットバルブのみ。エンジンはスロットル無しで良かったみたいです。まあ部品は残っているし、スロットルバルブ有る方がカッコいいのでそのままにしておきます。でもマフラー無しは分かりますが、エンコン無しは結構辛いと思いますけど。人民解放軍の検査証が入っているし、当時の中国で一般人がラジコンで遊ぶとは思えないので (エリートの子弟なら輸入品で遊ぶでしょうけど) よく標的機とか言われますが、これを見る限り標的機にはちょっと無理があるような?これを飛ばしてバリバリ撃つの?、ドローン引っ張るにはパワー不足だし。




一緒にもらった機体の図面。漢字だけど意味が分からない。(調べていないし)
 スキー?ソリ?が付いているのは、やっぱり華北は寒いから?軍隊で何に使ったんですかね?
(12月12日)


カセット型MP3プレーヤ (China 2008)



 久しぶりに感動しました。カセット式のウオークマンが生産中止になったので、昔のウオークマンを動かしてみようかなと思ったんですが (また変なことばかり考えますね〜)、テープはあっても録音が出来ません。カセットアダプタって言われるカセットテープの代わりに入れて、外にMP3プレーヤを繋ぐものはまだ結構売ってますが、外にプレーヤが付くのは興ざめですし、音声ケーブルを繋ぐ必要があるのでウオークマンでは改造が必要になります。
 確かカセットテープ型のMP3プレーヤがあったよな?と探したんですが、もう需要が無いのかあまり見つかりません。これは今入手出来る唯一の製品じゃないか?と思います。バッテリーも入っているので、SDカードに音楽データを入れてカセットテープの代わりに放り込めばOK!

 … とこれで音楽が出ても驚きませんが、このプレーヤはなんとカセットの操作スイッチに反応します。
 ネットで調べた範囲では本体のスイッチでしか操作できないので、わざわざスイッチを外に引き出して改造した人も居たんですが、取り扱い説明書(英語)を読んでみると、カセットの操作スイッチで操作できるように書いてあります。そんなまさか?と思って操作してみると反応はかなり遅いですが、ちゃんと反応します。ウオークマンはまだ見つからないのでラジカセでテストしたのですが、PLAY、STOPはもちろん、PLAY中に早送り、巻き戻しを一定時間押すと次の曲、前の曲に飛びます。なんと一時停止もOK。ヘッドの周りにそれらしいセンサなんてありませんし、どうやって検出してるんでしょう??分解用にもう1個買おうかな?

おもちゃみたいな安物なのに中華プレーヤってすげえ! 日本人はもっと頑張らないと、ショックです。
(12月14日)



SONY First Walkman TPS-L2 (Japan 1979)



 2010年ももう直ぐ終わりです。早いですね。

 皆さんは今年の計画を完了出来たでしょうか? 私は結構頑張っているつもりですが、宿題は増える一方のような気がします。いつもろくなことを考えませんし、本当に全て完了しちゃったら死んじゃうような気がするので、「ちっとも進まねえなあ!」と焦っている方が健全な生活を送れそうです。

 といっても中途半端が残るのは気になって仕方無いので、とりあえずこれはクローズさせます。カセットのウォークマンが生産終了したので、最初のウォークマン再生計画。発売はもう30年も前になります。電気的には問題無かったんですが、案の定機械的にはうんともすうとも言いません。分解してモータの軸を固着さている劣化したグリスを洗浄して注油。(面倒なのでWD40浸み込ませてぐりぐり回すだけですが) ゴムベルトは劣化していて使い物にならないので交換。(2000年頃まではソニーサービスでも交換部品を入手できたみたいですが、さすがにもう無理だろうなと思って、千石電商から近いサイズを購入して交換しました。) 各部も分解掃除して組み立てたら快調に動くようになりました。昔のカセットテープも見つけたので聞いてみましたが、音も悪くない。(年のせいで高音の感度が落ちているため?最近はMP3ばかりで聞いているから多少の事は気にならない?)

 カセットテープの録音環境はもはや無いので、新曲聴くには中華MP3プレーヤが必要です。テープでは問題ないんですが、中華プレーヤだとヘッドの位置が微妙に合わないようで、左右での音量差が発生しました。仕方無いので中華プレーヤ分解して、ヘッドの位置を0.2mmぐらいずらしたら良くなりました。懐かしいノイズと適度な歪感で、結構ご機嫌な音です。プレーヤはカセットの操作スイッチで操作できますので使っていて楽しいのですが、ヘッド同士の接触で音声伝達してますのであまり衝撃に強くありませんし、本体の電池BOXもあまり接触が良くないので、Walkmanって言う割には携帯に向きません。(結構重いし。昔はよくこんな物持ち歩いていたな?)

 中華プレーヤのカセットの操作スイッチの検出は、カセット軸の回転を検出しているようです。一定速度で回転していたらPlay。止まったらPause。CueとRevはPlayより早く回っていたら検出して(だからCueとRevの反応は悪い)曲送り(戻し)と、分かってみれば「なんだ〜」ってことです。でもこれを廉価でちゃんと作ってあるのはえらい!
(12月26日)