2009年
OS T-8D? (JAPAN 195X)




 
このサイトもそろそろ店じまいかなと思っていたんですが、珍しい写真を見つけたので掲載してみました。
 改造されてますし塗装もされていますが、たぶんOSの初期のリード式送信機T-8Dです。リード式で検索したらYahooのブログに出てきました。(勝手にダウンロードしたんで怒られるかな?宮崎県にあるらしい。)

 2001年頃にヤフオクで見た送信機で、その頃はそれほど貴重とは思わず同時に出品されていた三鴻通信の送信機を落札した記憶があります。(確か北海道の人が出品していた。) 同時にOSのおそらく最初のシングル送信機と思われる物も出品されていたんですが、これも汚かったので入札しませんでした。今から考えると一番しょーもない物を落札したようです。

 この送信機は右の四角い穴の所に、トグルスイッチを組み合わせたスティックが付いていました。スティック左右がエルロンかラダー操作で、左上のシーメンスキースイッチで切り替えになっていました。使い難いので改造したんだと思います。最初はT-10Dと思いましたが改造後は8CHですし、電源SWの隣の穴はT-10Dのシーメンスキースイッチの位置からずれているので、改造されたとき開けられた穴と思います。色は青色の塗装だったはずです。
1961年のラジコン技術創刊の頃には、型式は同じT-8D(T-10D)でも通常のシーメンスキースイッチのタイプとなっていましたから、不鮮明な写真ぐらいしか残っていません。





これは米国から入手したリード式無線機ですが、T-10D、R-10Dと思われます。上の送信機も右側はこのようになっていたはずです。上部の取っ手と色は日本で販売されていたものと異なります。銘盤は個人名が記載されています。


Citizen-Ship 8CH (USA 195X)




 元になったと思われるシチズンシップのMST-8です。
スティック左右がエルロンとラダー操作で、左のレバーで切り替えます。





 同じブログにあった三共の最初のデジタルプロポの送信機。
これ欲しいですね。私は受信機とサーボしか持っていません。
(2月25日)



CHEVROLET Model 985315 (USA 1961?)



 真空管の最末期、自動車ラジオ用に12Vで動作する真空管が作られました。それらの真空管を使ったラジオを長らく探していたんですが、国産品では殆ど入手不可能なようです。米国では今でも比較的簡単に見つかりますのでebayで購入しました。




空管ラインナップは、RF.12DZ6、Cov.12AD6、IF.12EK6、Det.12AE6A AudioはゲルマニウムTrでDS26、DS503。
 Audioはスペースチャージグリッド管を使って欲しいところですが、ヒータ電流が大飯ぐらいの割りに出力が数十mWでは、自動車でガンガン鳴らすには明らかにパワー不足だったのか、使われている例を見たことがありません。

 出品者はプッシュSWを押してもインジケータは動かないし、ラジオも鳴らないとのことだったんですが、選局のプッシュSW機構も正常でしたし、ラジオの機能も問題ありませんでした。どうやら使い方を知らなかっただけみたいです。おそらくこのタイプのラジオを使ったことが無い人も多いと思いますので説明してますが、右の選局用ノブを回すとインジケータが動いて、受信する周波数が変わります。プッシュSWにプリセットするには、一度プッシュSWノブを引き出して再び押し込みます。次からはプッシュSWを押すと、機械的にプリセットされた位置に自動的にインジケータが動いて選局できます。


 
思った以上に綺麗で何もしなくても動いてしまったので、適当に塵だけ叩いて当分放置です。


2009年新規プロジェクト 全真空管シングルプロポ製作開始




 12V管のラジオを入手してから色々調べてみました。ラジオにはあまり使われていませんが?12Vで動作するスペースチャージグリッド管があってプレート電圧がたったの12Vで50mA程度も電流が流せます。以前なら入手困難でしたが、良い時代になったもので結構容易に入手できます。この球を使ったらひょっとして半導体を使わずにサーボが作れるんじゃないか?とまた変なことを思いついてゴールデンウイークから開発を始めました。

 スペースチャージグリッド管が電流が流せるといっても高々数十mAですから、少電流で動作するモータが必要です。昔のミクロマックスを使えばたぶん大丈夫ですが、面白くないので他を探します。太陽電池で動かすソーラーモータは少電流で回りますので、市販品からチョイスしました。見つけたのは、RF-510TN。動作電圧1.5〜12V、無負荷時消費電流10〜15mA。ロータのボリュームが大きくてサーボ用には向きませんが、なんといっても少電流で動作電圧範囲が広い。通常はDCモータで1.5Vから12Vまで電圧を上げると恐ろしく回転が上がって、消費電流が大幅に増える筈ですが、このモータは電圧を上げても消費電流は殆ど変わらず、回転数もあまり上がりません。不思議なモータですが、真空管式DCサーボにはぴったりです。

 スペースチャージグリッド管の12K5を使ってSEPPもどきの回路を作ってモータを駆動します。主電源は24V(±12V)を予定。12K5 3本でモータ駆動回路を試作して本当にモータが回るんだろうか?と思っていたら、あっけなく回りました。

 次の難関は誤差アンプ。電圧制御サーボですから誤差アンプのゲインが精度を決定します。最初は差動増幅+インピーダンス変換?のオーソドックスな構成で試作したんですが、まったくゲインが取れません。段数増やせば良いかとも思いましたが、真空管だとコンプリメンタリなんてありませんから、電源電圧の数がどんどん増えます。真空管式のオペアンプ回路を眺めたんですが、電源電圧を高く取らないとやっぱり難しい。どうしたものかと悩みましたが、HeathkitのアナログコンピュータEC-1の回路が参考になりました。
 EC-1のオペアンプは6U8 1本で出来ています。6U8は5極管と3極管の複合管なので、初段を5極管部分で増幅し、次段を3極管をカソードフォロワとして初段に正帰還をかけてゲインを稼いでいます。12V用の双3極管の12AE7が入手出来ましたので、片側で増幅して、もう片側をカソードフォロワとして正帰還をかけました。正帰還なんかかけたら不安定で使えないんじゃないか?と思いましたが、結果は大成功で十分なゲインを確保できました。正帰還量を調整することでスムーズにゲインが調整できますし、心配した発振も起こりません。正帰還量を上げ過ぎると発振せずにヒステリシスを持つようになります。(ヒステリシス付きコンパレータとして使えますね。)12V管だけで真空管式のアナログコンピュータも作れそうです。

 二つの関門を突破できたので、電圧フィードバック式のDCサーボモータを作りました。電源電圧はB電圧が24V(±12V)とC電圧の12Vで合計でも36V。ヒータは2本を直列にして24Vから供給します。モータの減速ギア比は試行錯誤の結果162:1、トルクはギャロッピングゴーストのアクチュエータよりは十分あるので、まあ完成と言えるでしょう。真空管だけで、それも36Vの低電圧でDCサーボを作ったのはおそらく世界初?消費電力はなんと23W。93%がヒータ電力です。スゲー大飯ぐらい。
次は受信機ですね。
(6月19日)


受信機出来ました?




  回路は昔モービルハムで流行った12AF6を使った超再生。超再生回路って不思議なことに、AF出力が電波強度によってあまり変動しません。今回は約50dBの範囲でほぼ一定になりました。これは変調周波数をディスクリミネータで電圧変換してサーボを制御するには好都合で、AUDIO振幅を一定にするリミッティングアンプが不要になります。

 AUDIOは12AF6と12EK6の2段増幅。ディスクリミネータを駆動するのに大きな電圧がいるので60dB弱のゲインが欲しかったのですが、2段で60dBは無理でした。トランスを多用して何とかゲインを確保しましたが不足気味です。やっぱり1段あたり20dB程度で見積もらないと厳しいです。

 ディスクリミネータとエンコン用リレー駆動は12U7を2本使いました。12U7は12V用に作られた球ですが、特性は12AU7のプレート電圧50V以下とほぼ同じです。最初は12U7が手に入らなかったので5963でテストしたんですが、差し換えても動作は変わりませんでした。リレーも12U7で駆動しますが、プレート電流は1mA程度しか流れませんので、リレーは秘蔵のCitizen-Ship Super Sencitive Relayを使いました。電池管でももう少しプレート電流流せる物はあるので、それを使えばリレーの選択範囲が広がりますが、直熱管なのでディスクリミネータに使うとA電池が個別に必要になります。傍熱管でも電流流せる球はありますが(サーボに使った12AE7とか)、ヒータ電力が大きいので止めました。

 一応動作はOKですが、なぜか時間が経つとサーボの動作範囲が狭まります。温度上昇により受信機の出力電圧範囲が減少するようです。原因はディスクリミネータの温特じゃなさそうで、AUDIO増幅段のゲイン変動みたいです。もう少しいじってみるか??
 エンコン回路の感度も良くないので、電波が弱くなるとエンコン制御が先にダウンします。やっぱりゲインに余裕が無いのが問題。もう1本真空管足しておけば良かったんでしょうね。これでも消費電力は約10W。傍熱管のヒータ電流はきつい。

 エンコンサーボは自作するまでも無いので、Citizen-Shipの3Rを使いました。後ろにあるのはスイッチハーネスをまとめたBOXで、起動時のヒータ突入電流を制限するリレーが入っています。(タイマーリレーじゃないよ。)

 送信機も新規に作るほどでもないので、手持ちの真空管式シングル送信機を改造します。エンコンボタンSWの論理を変えて、変調回路の周波数を変えられるようにするだけ。もう少しです。
(7月12日)





 今日は日蝕を見ようと思って会社を休みました。結構のんきに暮らしています。あいにくの曇り空でしたが、それが幸いして肉眼で直接見る事が出来ました。愛知県では80%ぐらいまでしか欠けませんが、部分日蝕でも始めて見たのでちょっと感動。太陽が暗くなるのを感じたのか、蝕が最大になった頃にはセミの鳴き声が殆ど聞こえなくなりました。自然の感覚は偉大です。こんなこと書くならブログに移行するべきか。

 F&MのVENUS送信機を改造しました。米国製なので周波数は27.255MHz、使用している真空管は1L4と3A4。1L4のブロッキング発振回路で変調トーン発生させて、3A4のクリスタル発振回路に直接変調をかけています。送信機が一番簡単な回路構成です。+B電圧はオリジナルでは135Vですが、送信電力がオーバーパワーなので67.5Vに下げて使います。遊ぶには数十メートルも届けば十分ですので問題ありません。押しボタンSWをマイクロSWタイプと交換して、押したときブロッキング発振が停止するように配線を変更しました。発振回路の抵抗を引き出し、可変抵抗と交換して、送信機上部のスティックで操作できるようにしました。スティックはジャンク部品の組み合わせで作りましたが、結構良い感じで出来たと思っています。

 受信機、サーボと組み合わせて動作テスト。受信機、サーボ電源のバッテリーはまだ作っていないので、手持ちのスイッチング電源を総動員しています。動作は一応OKかな?

 送信機のスティックの可変抵抗器には手持ちの250KΩを使ったんですが、変化範囲が大きすぎて使い難い。今度200KΩ買ってきて交換します。受信機はやっぱりいまいち。ディスクリミネータに使う球のばらつきに敏感だし、AFゲインが不足気味なので、どうもサーボへの出力電圧が不安定です。実際に船に積んで走らせようと計画しているので、もう少し安定していないと使うのは不安です。トランジスタをポンと追加すればOKなんでしょうが、半導体は一切使わないと決めたので、なんとかしないと





 暗くしてサーボと受信機の写真撮りました。真空管のヒータの明かりは綺麗ですね。
(7月22日)





 受信機内部です。真空管は立体配線になるのでグチャグチャです。AFゲインはどうしてもこれ以上上がらなかったので、超再生の回路いじりました。結局、グリッドのコンデンサを小さくすることで、AF出力を約1.5倍に増やすことができました。ディスクリミネータのオフセット調整ボリュームも追加してこれで完成。




 サーボの内部。モータとラグ板が干渉してしてラグ板削ったので、ちょっとみっともないです。抵抗値調整してニュートラル合わせて完成。
 バッテリーは単3サイズの2500mAhのニッケル水素電池を既に購入してあるんですが、搭載スペースに合わせてパッキングするのでまだ当分先です。
(8月1日)





 無線機が出来たので、実際に使ってみたくなりました。飛行機はちょっと無理ですが、ボートなら何とかなりそうです?

 ボートの素材は、以前ヤフオクでおまけに付いてきたJUNKのボートがあったので、これを修理することにしました。(捨てなくて良かった。) 恐ろしく汚れていて塗装も傷んでいたのですが、一から作るよりは楽だろうと思って修理を始めました。塗装を剥がして傷を埋め、下塗りのクリア塗装まで漕ぎ着けましたが、思ったより大変でした。このボートは40年以上前に作られたもので、最初は船外エンジンで走らせるようになっていたと思われます。バルサで作られていて、とても軽量です。最近はこんな平底の幅の広いボートなんてありませんし、そもそもボートのキットが売っていません。

 一度プロペラボートを作ってみたかったので、プロペラボートに改造することにしました。モータのパイロンが完成した所です。
 モータは380ですが、最近市販されているマブチの380モータは進角が付いているので、電圧極性を変えて逆回転ができません。ヤフオクで進角なしのモータが売っていたのでそれを使いました。模型屋さん行っても車ばかりでリンケージ用の部品も入手し難いし、ハケで下塗りなんてする人は居ないのか、良質なハケさえも入手困難です。ここ数年で急激に無くなったような気がします。昔ながらの作り方するのはだんだん困難になってきますね。
9月中に完成できるかな??
(9月6日)



GRAMOPHONE PETER PAN




この大きさ見たら欲しくなりました。また衝動買いです。




蓋を開けると




組み立てると蓄音機です。ちゃんと動きます。最小って訳ではありませんが、これは楽しい。


HMV 102



 PETER PANは楽しいけど、いかんせん音が悪い。と云う事でもう少し良い音の蓄音機が欲しくなって、また衝動買い。

 ポータブルでは音が良い、との評価が高いHMVの102です。1930年頃から約30年も製造された人気機種らしいです。以前にクレデンザを聞いてから蓄音機が欲しいとは思っていたんですが、クレデンザは無理すれば買えますが、それを置く部屋がある家はとても買えません。ポータブルなんてしょーもないだろうと思っていたんですが、結構聞けます。驚いたのはサウンドBOXをレコードの始めの位置に持っていくとターンテーブルの回転が始まって、終わると自動停止。オオー!
 片面聞く度に、針を換えて、ぜんまいを巻いてって手間が掛かるのがなんか楽しい。たぶんすぐ飽きるだろうけど。


 
しかし、なんでぜんまいの力だけでこんなに大きな音が出るんだろう? うるさくて夜には聞けません。吸音材の良いの買ってきてホーンに突っ込んだら音量下がるかな?
(9月11日)





 やっとほぼ完成しました。無線機は7月末には一応完成してましたので、ボート作るのに5ヶ月も掛かったことになります。
何が大変って、塗装が大変。1回塗装すると3日は放置したいし、何回もしくじってやり直していたら嫌になりました。8割方完成するとやる気が無くなるいつもの悪い癖も出て、ちっとも進みません。




 小さい船体なので、搭載はきっちきちです。プロペラボートでないと、推進用のモータさえ搭載できませんでした。アクリルのカバーは出来ればドーム状が格好良いんですが、作るのが大変なので諦めました。

 気が付くとすでにシーズンオフ。まだ手直ししたい所が少しありますので、暇を見てちまちまやります。
 走行テストは暖かくなるまでお預け。
(12月29日)