2008年
Ready to Fly R/C Plane SKYHAWK (1966 USA)



 
2008年も何とか無事に迎えることができました。とはいっても、いよいよ21世紀の変動が目の前に迫って来ています。原油は$100超えちゃいましたし、株価は下がるし、物価は上がるし。食料で燃料なんか作るなよな!罰当たりな!

 年末に大きな荷物が米国より届きました。TestorsのReady to Flyのラジコン機SKYHAWKです。ギャロッピングゴーストのラダーオンリー機で、エンジンはCOX049。完成品ですからこのまますぐに飛ばせます。トイラジの元祖みたいな物ですが、ギャロッピングゴーストはこれぐらいしかありません。(最近のマグネットアクチュエータを使ったトイラジは、ギャロッピングゴーストと言えなくはありませんけど。) 主翼と水平尾翼は発泡スチロール、胴体はプラスチック製で、木材は垂直尾翼などごく一部にしか使われていません。
 これはおそらく1966年頃の製品ですが、Testorsは1970年代前半?までほぼ同じものを量産していたみたいです。




 
こんなにでっかい箱に入って届きました。破損せずよく無事に届いたものです。最近の物流は優秀ですね。
 何しろ40年も前の物なので、外箱は小汚いです。邪魔なので捨てちゃう前に記念撮影。
(1月6日)



鏡音リン・レン (2007 JAPAN)



 
昨年末に発売されたVocaloid2の新人です。ニコニコ動画なんか見ていると初音ミクに比べてかなり癖がありそうなので、どうしようか迷っていましたが、やっぱり買ってしまいました。
 しかし使ってみると、やっぱりイマイチです。初音ミクのVSQファイルそのままではうまく歌いません。パラメータ調整による変化量は増したんでしょうが、同じシーケンシャルファイルでここまで違うと、技術者としては製品の完成度に疑問があります。歌声のパワーもちょっと期待はずれでしたし、その割にきちんと発音できない音が増えたような気がします。特にレンの鼻声が気になります。やっぱり初音ミクの歌声の方が好きですね。
ただ初音ミクとユニゾン組ませると初音ミクのパワー不足と鏡音リンの不安定さが相殺されて、良い感じになりそうです。.


Hand made Radio (1966? JAPAN)



 1960年代中頃に自作された1CHアナログプロポです。送信機のダイアルを回すと変調周波数が変化し、それを受信機のディスクリミネータが直流電圧に変換、電圧フィードバックサーボを制御します。エンジンコントロールは送信機の押しボタンを押すと電波が停止し、受信機はそれを検出してエスケープメントを作動させます。回路構成は昭和38年にNHK出版協会から出版された「ラジコン模型の制作」に記載されている物と同じです。(たぶん原典は電波科学の製作記事。)
 送信機を以前入手していましたが、最近、別の人が作った受信機を運良く入手できましたのでセットを再現してみました。自作のサーボはまず入手できないでしょうから作ろうかな?とも思いましたが、JUNK箱を漁ったところ、スペースコントロールのサーボが出てきたのでレストアして使いました。エスケープメントはKOのクロックモーターコン。ぜんまいで動くので動かして遊ぶには最適です。
 動作は当時OSやヒノデから販売されていたシングルプロポと同じです。送信機の変調周波数の安定度が良くないので、サーボのニュートラルがどんどんずれますが、ちゃんとシングルプロポとして動作しています。





 送信機と受信機の内部です。送信機はCBか何かのJUNK改造で作られた物で、ケースもCB無線機流用です。受信機はきちんとガラスエポキシ基板をエッチングして作られています。エッチングで66/11と書かれていますから、たぶん1966年11月に作ったんでしょう。東光のIFブロックが使われており、ディスクリミネータのコイルには山水のトランジスタラジオ用トランスST−20が使われています。自作例の対極のような送信機と受信機です。私としてはJUNKの改造で作った、送信機の製作者の根性が好きです。
(2月9日)



米国にラジコン無線機の博物館が出来たみたいです。スゲー!
こんなWeb見るとやっぱり米国人には敵わないな、と痛感しますね。
(2月11日)


http://www.rchalloffame.org/index.html


OS Guppy & Graupner miniPROP4 (JAPAN 197X)



 
確か1970年代前半のデジタルプロポです。変わったデザインの送信機で、日本では売れなかったのか?殆ど見かけません。GraupnerのminiPROP4はまったく同じデザインですが、中身は日本製でOSが製造してGraupnerに供給していたと思われます。miniPROP4はドイツではかなり売れたみたいで、ドイツのネットオークションでは結構見かけます。
 送信機のラダースティックはダイキャスト製で、トリムレバーが同軸で付いています。スティックに合わせて動きますので調整し難い上に、スティックを弾くとずれる恐れがあります。エンコンスティックもダイキャスト製で裏面にトリムレバーがあります。プラスチックケースもスティックもこれ専用で型代がかなり掛かったはずですから、GraupnerがデザインしてOSに注文したんでしょうか??。
(4月19日)



ラインアンプ VUメータ付き (2008年新作)



 
最近は全てデジタルの信号処理になって、アナログ信号のSNはまったく気にならなくなりました。そのためか?アナログの信号レベルがいい加減になっています。ビデオ信号は規格が決まっていますし、信号が小さいとすぐ表示で分かりますのでそれほどでもありませんが、オーディオのLINE信号レベルはボリュームで音量調節すれば良いのでかなりばらばらです。
 パワーアンプは電力ゲインはありますが、電圧ゲインはそれほど高くないので、LINE信号があまりにも小さいと実力が発揮できません。ハードディスクレコーダーなんかに録音するのでも、できるだけA/D変換器の入力ダイナミックレンジ一杯で録音する方が良いのは明らかです。と云う事で、昔ながらのVUメータ付きのラインアンプが欲しくなりました。市販品で探したんですがニーズが無いのかまったく見つかりません。仕方無いので作ることにしました。




 
美しく乱れたワイヤリング?。回路はラインアンプ、VUメータ駆動アンプとゲイン切り替えのアナログSWだけですから内部はすっからかんです。VUメータは昔、粗大ごみで捨ててあったカセットデッキから取り外した物です。消費電流は25mA弱ですので、単三アルカリ乾電池8本で3日連続ぐらいは動かせます。ラインアンプはアッテネータ+固定ゲインアンプが一般的ですが、良質のアッテネータは場所とコストがかさみますから、アンプのフィードバック抵抗をアナログSWで切り替えてゲインを切り替えています。ゲインは0,+6,+10,+14,+20dBの5ステップ。考えてみればこの方法だと、ゲインを変えると帯域も変わるので好ましくないのですが、オーディオの帯域内ではほぼ一定ですし切り替え回路が簡単なので採用しました。VUメータはVU表示なだけですが、1KHz 1mW 600Ω(約2.2Vp-p)で0VUとなるように調整してあります。だいたいこのメータでレッドゾーン(0VU+6dBまで)にぴょんぴょん針が動くぐらいが適当なレベル?です。
 使ってみるととても便利です。電池駆動にこだわったのでVUメータの照明が点灯しないのがちょっと残念。DVDなんか音声レベルばらばらですが、このアンプでVUメータ見ながらレベル調整すればばっちりです。なんと10dBも増幅しないといけないソースもありました。音ちいせいよ〜!
(4月19日)



DEE BEE QUADRUPLEX (USA 1962)



 
またゴールデンウイークがやって来ました。まとまった休みが取れるので、あれもやろう、これもやらなきゃ、と思いますが、差し当たってだいぶ前から机の上に転がっていて邪魔なQUADRUPLEXをレストアしました。

 QUADRUPLEXはマルチチャンネルのパルスプロポです。送信機のキャリアは3周波数が混合されて変調されており、各変調波のDutyはスティックで制御されます。変調波の周波数はラダーが4.5KHz、エルロンが5.6KHz、エレベータが6.5KHzと後の21よりかなり高く設定されています。エンジンコントロールは送信機上の赤、黒のプッシュボタンを押すと、ラダーの変調波のDutyが0%と100%となり、受信機がラダー用変調波のDutyを検出して、0%と100%の場合はエンコンサーボをトリマブル動作させます。エンコン操作時はラダー操作できませんので、強制的にニュートラルに固定されます。

 送信機は21より大きく、31×18×10cmもあり、おそらく手で持って操作する送信機では一番大きいのでは?と思います。驚いたのはケースの穴加工で、全て手作業で行われています。これのシリアルNo.は519ですが、どのぐらい作られたんでしょうか??
 回路は全て真空管でたぶん21とほぼ同じです。+B電圧供給用のDC−DCコンバータにだけ、ゲルマニウムトランジスタが使われています。送信機上のトグルスイッチはラダーをエルロンに連動させる切り替えスイッチです。

 受信機は超再生で真空管とトランジスタのハイブリッド回路になっています。真空管には+B電圧が必要ですが、これを供給するDC−DCコンバータが内蔵されており、受信機は4.8Vのみで動きます。色んな受信機を見ましたが、DC-DCコンバータを内蔵した受信機は初めて見ました。そのため受信機とバッテリー、サーボの配線は極めて簡単です。

 サーボ(アクチュエータと呼ぶべきでしょうね。)は手元にTTサーボが3個あったので、これをレストアして使いました。エンコンはボナーのDURAMITE改造品だったはずなので、DURAMITEを使いました。

 動かして遊ぶにはこの手の無線機が一番楽しいです。パルスプロポですから、送信機のスティックを操作すると、サーボは7Hzでプルプルしながら動きます。
(4月30日)



Citizen-Ship 8CH (USA 1961)



 47年前のある日の光景です。Citizen-Shipの無線機を買ってきました。
 送信機はMST-8、受信機はMSR-8、サーボはRNA。電池はやはりEVEREADYですね。
さて組み立てますか!




 と云う事で47年後に完成した8CHのリード式セットです。MST-8は変な操作機構を持った送信機です。大型のトグルスイッチを2個組み合わせた機構のスティックとレバー式の切り替えスイッチがあります。通常はスティック上下がエレベータ、左右がラダー操作ですが、レバーを上に押し上げると、スティック左右でエルロンが操作できます。エンコンはトリマブル動作なので2個の押しボタンで操作します。あんまり使い易いとは言えません。
受信機は超再生式で真空管とトランジスタのハイブリット回路。リレー式なのでサーボには電子部品はありません。
シチズンシップのリード式無線機は初めて組み立てましたが、この送信機は変調トーンの調整範囲が狭く調整が容易です。通常は経時変化などを恐れてか広めになっていて、ボテンショメータを回すと隣のリードの共振周波数に間違えてあわせたりしますが、MST-8は最大に回しても隣のリードの共振周波数まで変化したりしません。50年近く前に製造され、受信機とペアで販売された物でもないのに、組み立てて直ぐ無調整で動作しました。これはびっくり!

 しかし、リード式の無線機はあんまり楽しくありません。何CHでもリードリレーの共振子とサーボの数が変わるだけ。サーボは調子良くジャージャー動きますけど。
(5月4日)



ARCON 6CH (JAPAN 1964?)



 
これは私が最初に入手したリード式無線機です。これを入手してから悪い収集癖が始まりました。リード式なんて子供の頃には絶滅してしましたから、記憶はありませんし情報も無かったので、入手後は適当に修理して動かして遊んでいました。いつかはまともな状態にしてやろうと思っていたのですがなかなか手が付かず、今回やっと再レストアすることが出来ました。

 ARCONはプロポーショナル化の時代について行けず消えていったメーカーです。これの受信機は当時でも珍しいリレー式、サーボはMK製です。リニアホーンのサーボも出てきたので、コネクタ差し替えて遊べるように配線しました。送信機は6CHですがSIMULTANEOUSなのでラダーとエレベータまたはエンコンが同時操作できます。と云っても安定して動作するリード式無線機は少ないのですが、このARCONなかなかどうして安定して同時操作できます。リレー式受信機なので、サーボの代わりにモーターを接続すれば、このまま戦車のラジコンに使えそうです。
(5月13日)



COWON A3 Portable Multimedia Player (Korea 2007)



 
You tubeやニコニコ動画などの動画で気に入ったのをダウンロードしますが、いつもパソコンを起動しないと見られないのは不便です。ベッドで寝転がりながら見たいのですが、最近はやりの小型ノートパソコンでは負荷が重いので厳しいですし、電池がまったく持ちません。小型で数時間は電池が持つPMPを探していました。

COWONのA3は昨年末発売されたPMPです。4インチのTFTで800x480とかなり精細な表示、動作時間は動画表示で公称7時間(おおぅ!)、一番気になったのがH264が対応可能との事!
 これまでは全てxvidにエンコードし直してSHIMONのPMPで見ていたのですが、エンコードし直すのは面倒くさいので、ダウンロードしたファイルがそのまま見れるものを探していました。FLVのVP6に対応したPMPは皆無なんですが、最近はYou tubeやニコニコ動画がH264に対応したので、もしかしたら表示できるかもしれない?と思って買っちゃいました。

 さっそくパソコンに入っているH264形式の動画ファイルの拡張子を.mp4に書き換えてA3に書き込みました。表示させると「H264HPは非対応です」と悲しいお返事。やっぱり駄目か!がっかり。FLVのVP6も表示させてみましたが、当たり前だけどやっぱり駄目。
仕方ないのでファームウエアだけでも最新版にしておこうと思い、COWON JAPANのダウンロードページを見たんですが、そこに開発中のv1.24Betaがありました。内容を読むとH264HP形式に対応と書いてあります。どうやらH264にも複数の形式があって、製品版の最新ファームウエアv1.15ではMP対応で、ニコニコ動画はHP(high profile)とのことみたいです。開発中らしいのでどうしようか迷いましたが、問題があれば元に戻せばいいや、とダウンロードしてインストールします。

もう一どチャレンジ、なんと表示しています。スゲー!

 とはいっても全ての動画が表示できる状態ではありません。10個のファイルを表示させてみましたが、どうしようも無いのが2個、表示は綺麗なのに音がおかしくなるのが1個 Why?、表示の速度が遅く、音からずれるのが1個、時々部分的に表示にエラーが出るもの(モザイク状の表示になる。すごく気になるほどではない。)のが2個、ほぼ問題ないのが4個、と鑑賞に堪えるのは半分程度です。調べたところ、表示画素数が多いものや、画面がいびつでスケーリングが大変そうなのはまだ駄目みたいです。といってもダウンロードしたファイルがそのまま見られるPMPはこれまでありませんでしたから大きな進歩です。xvidにエンコードしたファイルと表示を比較してみましたが、xvidはエンコードしたときビットレート上げてあるのに(ファイルサイズ1.5〜2倍ぐらい)、なんとなくH264の方が綺麗な気がします。

電池も連続3時間は大丈夫そう。唯一気に入らないのは操作SWで、右上の4方向に倒すレバーが中央で押せるんですが、まっすぐ押し難く、しばしば間違えて倒した操作になってしまいます。このSWが殆どの決定SWになっているので結構イライラします。

 日本のメーカもワンセグなんかどうでもいいので、こんなPMP作ってくれませんかね?一般人にはニーズが無いから作らないのか?、それとも作れないのか?
COWONの技術者様、高性能のファームウエア完成お願い!。
(6月21日)



鏡音リン、レン ACT.2 (Japan 2008)



 
やっと来ましたACT.2。じゃじゃ馬の初代より少しお淑やかに、風邪もだいぶ良くなったみたいです。滑舌の悪さは相変わらずですけど。
今度はうまく歌ってくれますか?それとも使い方が悪いだけなのか?
(7月16日)