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01NHK杯in熊本 12月1日/12月2日(準備中)

ともあれ熊本へ向かう

 02年NHKが熊本開催だと知った時、私が友人に出したメール。
「世界選手権が長野であってよかったねえ。熊本なんて、遠すぎて行けないし」
 それに対する友人の返信。
「何言ってるの。両方行くに決まってるでしょ
 …そんなこんなで、この日の朝、私は名古屋空港に居ました。NHK杯を見に行くのは95年以来2回目
(代々木のGPFは近所だったから見に行ったけど)だというのに、よもや飛行機に乗ってはるばる九州まで観戦に出かけることになろうとは。
 そりゃオリンピックシーズンだからいい演技が期待できそうだし、贔屓のアニシナ&ペーゼラが日本に来るのはこれで最後かも知れないという理由があったとはいえ、飛行機に乗って九州…。
 まあ超割シーズン片道1万円だったので、むしろ東京に新幹線で出かけるよりは安上がりだったんですが、こう、「飛行機に乗って観戦!」というのが、金持ち社会人
(去年まで学生だったのです)は一味違うというか、マニアの道まっしぐらというか。
 そもそも名古屋空港を利用するのが初という飛行機初心者のため、フライト5分前になっても飛行機の中に入れない国内線の混みっぷりにはあせってしまいました。そして結局予定時刻より10分ほど遅れて離陸。時間の余裕がないのに大丈夫なんだろうか…。

 と心配していたら、離陸は予定より遅れたものの、福岡空港への到着は予定より少し早め。その後地下鉄とJR九州を乗り継ぎ、一路熊本へ。割引回数券を発見したので2人で往復8000円と随分お得でした。
 駅前で花を買い、ラッピングしてもらっている間に昼食を食べ、早速会場へ。事前にタクシーで1000円程度で会場のアクアドームに行けると聞いていたので、タクシーを使用。ああ、こんなところが社会人、学生とは一味違う(といっても2人で高々1000円)。
 タクシーの運転手は「〜しとっと?」という熊本弁の語尾が可愛い、親切なおっちゃん。大通りは時間がかかるからと裏道をばんばん飛ばしてくれるし、向うにうっすら見えるのは雲仙普賢岳だとか教えてくれるし。「今日は花を持った女の人がいっぱい乗ってくれるけど、何かあるの?
(標準語変換済)」と訊かれました。フィギュアスケートです。
 予想外に早く会場に着いてしまったので、とりあえず会場内をぐるーっと歩く。新しくできたスケート場だから綺麗だし、トイレも広い。そしてさすが九州、地元名産物産展コーナーまで…。

男子SP

 私が今まで見ていたスケート番組は地上波とNHKのBSのみ。そうなると当然NHK杯には今まで一度も見たことがない人がたくさん…。というわけで、印象に残った人についてだけしか書けません。フィギュアスケート見るようになってからは結構経つのに、未だにジャンプの見分けもちゃんとできないし。いつまでたっても初心者です。


張民(CHN)ウォームアップ中に気になって仕方なかった、キャンデロロのダルタニアンに衣装がそっくりな人。「まさか曲まで一緒ではないよね?」とちょっと要らぬ心配をしてしまいました。もちろん曲は違う曲で、ジャンプは少し失敗。

本田武志(JPN)この大会で私が知っている数少ない男子選手の一人。そして日本男子期待の星。曲は「ドン・キホーテ」。この曲は過去いろんな人が使っていて、どうも印象が被ってしまう(ちなみに一番思い出すのはサラ・ヒューズ)。演技の方は4回転のコンビネーションを成功!すげえ!と思っていたら次のジャンプ失敗…。

Jeffrey BUTTLE(CAN)まず選曲がオッケー!私の大好きな坂本龍一の「ラストエンペラー」の曲がかかった瞬間「坂本龍一!ラストエンペラー!」と小声で叫びながら、嬉しくてつい隣席の友人を叩いてしまいました。写真撮る邪魔してすんません…。そして不可思議な動きを見せるスピン。上半身の動きと、半分赤半分黒の衣装が面白い効果を出してました。かなり面白い演技だったから、余分に花買っておいて投げ込めればよかったなあと後悔。

Anthony LIU (AUS)この人って95年のNHK杯に来ていたような…?(当時アジアン外見と英語風名前という組合せに違和感を持った記憶が)と思ったら、それはデイビッド・リュウという台湾の人だったようです。記憶っていい加減…。

愛子様誕生、そしてアイスダンスFD

 席に着くなり気になっていた、会場内に張ってある旗。黄色い衣装、ストレートの髪のアニシナのイラストの旗。NHKではまだラリックトロフィーの放送をしていないので、アニシナ&ペーゼラの新しいプログラム(と衣装)をまだ知らなかったのです。
 「…もしかしてこれが新衣装?」
 と、ちょっと微妙な気分。アニシナの派手な蛍光イエロー、そして地味な色のペイゼラ。「カルミナ・ブラーナ」や「ベートーベン」、「仮面の男」の衣装にかっこ良さで負けていると思う…。前日のTV放送でペイゼラの髪が黒くなっていた(スパニッシュメドレーに合わせて)のを見たのと同じ気分…
(ちなみに友人はペーゼラの髭にびっくりしたらしい)。いやまあ、スパニッシュは黒髪のほうが映えるとは思うけど。

 この日皇太子妃雅子様が女の子をご出産なさったそうで、競技開始前に会場でもアナウンスが流れた。
 「おー、めでたいねー!」
と友人とのんきに喜ぶ。客席からも拍手。そしてしばらくしてからようやく「今日の放送はどうなるんだ!?」と慌てる。反応の鈍い我々。発表があった瞬間観客席がざわめいたのは、きっと喜びの声だけではなかったんだろう。
 結局、放送が深夜に移動になったことを競技終了後に係員がロビーで説明してました。そこにいた皆様、早速携帯片手に録画を頼んでいました。もちろん私も母に電話して録画時間変更を頼む。
サンキューママン。


有川 / 宮本(JPN)曲が喜多朗の「古事記」。この曲も好きだ!そして中国的な衣装と振り付け。あいさつはどことなくタイ。古事記、日本の曲なのに。まあいいけど。スピードがないから迫力はいまいちだけど、独特の雰囲気があって素敵。東洋人が東洋的(日中泰入り混ざり)なものを踊ると似合うなあ。

HUMPHREYS / BARANOV(GBR)コミカルな演技と豪快なリフトがかなり好き。旦那(夫婦らしいので)の髪型とか服装が愛嬌があるというか何というか…。女性は背が高くて可愛くて、華があっていいなあ。

DENKOVA / STAVIYSKI (BUL)会場にはこの人たちを応援するブルガリア国旗が沢山。しかし私は彼らを全く知らない…。まず目に付く不思議な衣装。何か胸のところに顔があるんですが…?アイスダンスってこんな衣装ありなんだ。衣装だけでなく振り付けもくねくねしてて、独特で奇妙で面白い!日本で人気がある(旗が多いから多分ファンが多いんだろう)のも納得。皆さんスカパーもってちゃんとチェックしてるのね。

DROBIAZKO / VANAGAS(LTU)彼らはよくNHK杯に出場していたので以前から知っている、顔と名前が一致する数少ない選手の2人…。ドラマチックな曲、大きな動きが似合うカップルだから、この曲は似合っていると思う。

DUBREUIL / LAUZON(CAN)確かオペラの蝶々夫人。外国人から見たエキゾチックジャポーンといった風情。オリンピックはスルーして、長野の世界選手権に合わせて選曲したのか?日本だと思うと衣装が奇妙だけど、東南アジアのどこか、と思ってみるとあまり違和感ないかも。リフトは豪快だし、スタート時のポーズも可愛いし、かなり好みです。

ANISSINA / PEIZERAT(FRA)私が九州は熊本まで来る原動力となったカップル。ええ好きですとも。生で見るのは初めて、そしてこのプログラムを見るのも初めて。ステップは少な目で、その代わりに手の動き(特にアニシナの)が印象に残るプログラム。それからスピン(ペアスピン?二人が組んでスピンするやつ)が綺麗。途中ペーゼラがいきなり視界から消えた!と思ったら転倒?してました…。元世界チャンピオンながら、転倒の多いペアのような気もする…心臓に悪いよ。ソルトレークオリンピックは頑張ってねー(と日本語で言ったら「サンキュー」とアニシナが答えてくれました。ひゃっほう)


 結果は1位:ANISSINA / PEIZERAT、2位:DROBIAZKO / VANAGAS、3位:DENKOVA / STAVIYSKIでした。

 それにしても、間近で見たアニシナは美人さんでした…。

女子SP

さて、女子フリー。特別贔屓の選手がいないのと、アイスダンスで全精力を使い果たした感があったため、比較的まったりと観戦。…拍手しすぎで手痛くなりましたけどね。それは「まったり」なんだろうか。


村主章枝(JPN)曲は「月光」。もっと上位争いをする選手だと思っていたので、この順番で滑っているのは残念。ジャンプのミスが多い。静かな曲なので、ミスが重なってくると思い雰囲気になる…。最後のスピンは凄く早い!

恩田美栄(JPN)いつものことだけど、演技開始時の緊張した表情が気になる…作り笑顔でもいいからにこっと笑えばいいのになあ。まあそのせいで最後のジャンプを跳び終わった後の笑顔が引き立つのかもしれないが。とにかくジャンプが豪快で高い!トリプルアクセルは跳ばなかったけど、十分堪能しました。

Elena LIASHENKO (UKR)西洋人というのは分かっているけれど、彼女からはオリエンタルな雰囲気を感じる。長野オリンピックの時にCMに出て以来なんとなく気になる。出来は良くもなく悪くもなく、というところ。

Tatiana MALININA (UZB)随分前NHK杯で優勝したのを見て好きになった。軸がぶれないジャンプを跳ぶ人だと思う。最初のジャンプで転んだけど、後は踏ん張って頑張った!そして逆転優勝!花束と歓声が多い。やっぱりいつも日本に来てくれる選手には愛着がわきます。


 恩田さん2位入賞!表彰台に上る動作がちょっとぎこちなくて、可愛らしかった。初々しいわぁ。それから日本国旗が掲揚されるって、嬉しい…。

なぜか名古屋づくし、それからテレビ

 アイスダンスの表彰式後、友人は近くにいた見知らぬ人と盛り上がっていた。
 彼女も我々同様アニシナ&ペーゼラのファンらしい。そして、会話をしていてもしや、と思ったが、案の定名古屋の人であった。言葉のイントネーションで分かる。
 そして帰りに乗り合いタクシー
(お金がないから目的地が同じ人と一緒に乗った。貧乏)で一緒になった女性2人連れも名古屋人。なぜ熊本まで来たのに、遭遇する人が地元人ばかりなんだ。

 さて、雅子様ご出産のあおりを受けて深夜に放送時間が移動になった本日のNHK杯。おお、怪我の功名というか、今日すぐにTVで演技を反復できるなんて宜しいじゃないか!
 …寝ちゃいましたがね、私は。
寄る年波には勝てません。ちゃんと起きていた友人が起こそうと頑張ったそうですが、爆睡していたそうです。
で、放送を見た友人の印象に残ったことは
 ・男子SP、ほとんど放送してたのに、岡崎真はカットされていた。日本人なのに。
 ・何と我々が一瞬映っていた。あまりの嬉しそうな笑顔で、すぐには自分たちと気付かないくらい顔が違っていた。
だそうです。いやあの、演技とか五十嵐さん解説についての感想はないんですか。


→12月2日(準備中)

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