曲 の 紹 介

組曲かばざくら

作曲 川添講義   編曲 北本太鼓かばざくら

 北本市には日本五大桜の一つである、国指定の天然記念物「石戸カバザクラ」があります。樹齢およそ八百年と伝えられ、春先には見事な花を咲かせます。源頼朝の弟範頼(のりより)が蒲の冠者といわれ、その範頼の伝説が伝わっていることから、地域の人々により「石戸カバザクラ」として大切に育てられてきました。
 組曲かばざくらは、このカバザクラに感銘を受けた作曲家・川添講義氏により1997年に作曲されました。カバザクラの四季をモチーフに、全八楽章で構成された組曲で、従来の太鼓曲の曲調にこだわらず、洋楽やJAZZ的な手法を多く取り入れ、小、中学生にも分かりやすいリズムで構成されています。北本の新しい文化の創造をめざし、伝統の中にもオリジナリティーのあふれるリズムにより展開する組曲「かばざくら」は、聴く人の心に響きわたり、新しい伝統の誕生を感じさせることでしょう。
開〜OPENING〜 組曲のオープニング。とても短い曲ですが、躍動感にあふれ、今まさに公演の幕が開かれるといったイメージです。 一連の組曲かばざくらのオープニングとての曲。
根の章 大地の中にどんどん延びて行くカバザクラの根をイメージした導入部です。
幹の章 天に届けと伸び、樹齢を重ねる蒲ザクラの幹のイメージ。
華の章 桜の花のはかなさ、そして新たに広がる希望の華。
葉の章 カバザクラの葉が風に誘われてそよぐ風景。その動きを表現しています。日本人に馴染みやす いはねるリズムで、シンコペーションが多用されています。
実の章 はねないリズムの曲です。初めは速く有りませんが、途中からどんどんテンポが速くなります。
種の章 生命を内包した種子は、やがて新しい命の芽を吹き、大地に根を張っていく。そのような種 の持つ生命力や創造性を表現しています。16分音譜主体の早めの曲です。
この曲の前半は、毎年11月に行われる北本まつりの「北本ねぷた」において、「ねぷた囃子」として使わ れています。
地の章 カバザクラを育む大地のイメージ。組曲の中で一番長い曲です。おそいテンポなのでテンポキープの難しい曲です。
風の章 枝の間をそよぐ風のように、よどみなく流れる感じの曲。始まりは聞いている人には分かり難いリズムですが、他の太鼓が入ってくると見えるようになります。だんだんと盛り上っていきます。

大 太 鼓

編曲 中条きのこ・北本太鼓かばざくら

 直径4尺(1.2m)、一本の木をくり抜いて作った太鼓を両面から二人の打ち手が演奏します。勇壮な曲であるがゆえに、限りないイメージの世界が広がることでしょう。体全体で感じ取っ てください。
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