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大阪中之島界隈 近代建築 | [大阪近代建築]へ戻る |
2003.10/19 | |
@ 大阪市中央公会堂 重要文化財 |
所在地 大阪市北区中之島1-1-27 設計者 岡田信一郎、辰野片岡建築事務所 建築年 1918年(大正7年) |
若くして株相場師として大成功を収めた岩本栄之助氏の寄贈100万円(現在の30億円以上)で建てられた中之島公園を代表するネオ・ルネッサンス様式の名建築です。1912年開催のコンペで30歳の若き建築家岡田氏の案が選出され、審査員の辰野、片岡両氏で設計がまとめられました。非常にダイナミックなデザインと、辰野氏独特の「赤煉瓦+白い花崗岩の組合せ」によるバランス感が絶妙で大正ロマンが漂い見る者を飽きさせません。周囲には多くの方が写生をされておられ、私もしばらくその場に釘付けでした。1970年代に取り壊しが検討された中、保存活動が起こり、3.5年に及ぶ保存・再生工事を経て2002年にリニューアルされました。 | |
A 大阪府中之島図書館 重要文化財 |
所在地 大阪市北区中之島1-2-10 設計者 野口孫市 日高胖 建築年 1904年(明治37年) |
中之島公会堂の隣に位置する、ネオバロック様式の堂々としたこの建物は、住友家第15代家長吉左衛門氏の寄付によって明治37年につくられたものです。 コリント式円柱に支えられた正面はギリシャ神殿を思わせる造りになっている。これら石柱やドームの銅屋根は当時のままの姿であり全国でも屈指の歴史がある図書館です。 |
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B 日本銀行大阪支店旧館 | 所在地 大阪市北区中之島2-1-45 設計者 辰野金吾 建築年 1903年(明治36年) |
中之島の建築群に対し御堂筋の大通りの対面にあるのがこの日銀大阪支店です。設計は中之島公会堂の設計も担当し、東京の日銀本店、京都支店も担当した明治建築界の第一人者の辰野金吾氏。 建物の形状はベルギー国立銀行をモデルにしており、外壁は花崗岩を積んでおり、玄関ポーチには角柱と丸柱が併用されたバロック調建築です。公会堂とはだいぶ趣が違い、外部から中身をしっかり守る銀行のコンセプトが感じられる建物です。 これも老朽化のため1980年から3年をかけ復元・改築工事がなされ、御堂筋を散策する我々に重厚な建築遺産を楽しまさせてくれています。 |