ささき内科クリニック 本文へジャンプ

 



最終更新日20127

睡眠時無呼吸症候群とは?

毎晩いびきをかく方のなかに息がとまってしまう方がいます。
なかでも10秒以上止まっている場合を無呼吸と言います。
この無呼吸が一晩に30回以上あるいは1時間当たり5回以上出る状態を睡眠時無呼吸症候群と言います。



もっとも多い症状はいびきです。
いびきが睡眠時無呼吸症候群を見つける重要なサインとなります。

次に重要なのは昼間の眠気です。
無呼吸で深い睡眠状態にならないため睡眠が浅くなり質が悪くなり、翌日眠気が出て集中力が低下します。
集中力の低下は学業の悪化や仕事の能率低下、
重要な会議中に居眠りしてしまうなどの悪影響を及ぼします。


眠気が強いと居眠り運転をして交通事故を起こす方もいます。
睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは交通事故を起こしやすいとの報告もあります。
当院の患者さんでも睡眠時無呼吸症候群の治療前に居眠り運転にてガードレールに突っ込み、車を大破された方がいます。

その他にも夜間頻尿やインポテンツ、頭痛・頭重感や口渇などの症状があります。

小児の場合には成長障害を引き起こすことがあります。

   

睡眠時無呼吸症候群の検査法


a.スクリーニング検査


自宅で無呼吸、酸素濃度を測定できる装置です。
これを自宅でご自分で装していただき検査します。
翌日返却してもらい、その場でコンピューター解析し結果を説明します。
無呼吸回数、無呼吸指数、動脈血酸素飽和度などがわかります。


b.ポリソムノグラフィー


スクリーニング検査にて
無呼吸低呼吸指数が20以上、あるいは20未満でも眠気が強いなどの自覚症状があり、治療が必要な可能性が高いときに行います。
治療方針を決定するためには必ず行い必要があります。


c.その他

必要に応じて、胸部レントゲン、心電図、心エコー、血液ガス、肺機能検査、採血、動脈硬化の検査(頸動脈エコー、血管年齢)などを行います。

 


睡眠時無呼吸症候群の治療法
睡眠時無呼吸症候群には閉塞型と中枢型と混合型がありますが、
多くの場合で原因となるのは上気道がつまる閉塞型です。
その場合に最も有効な治療法がNCPAP(シーパップ)療法です。
これは重症の睡眠時無呼吸症候群患者さんの生存率低下を抑制する効果があります。
寝るときにプラスチックのマスクを装着し、空気を送る装置とホースでつなぎ空気を送り込みます。
この空気の圧力で閉塞した上気道を広げ、いびきや無呼吸を起こらなくします。(写真1,2)

シーパップを行うと昼間の眠気も無くなり日常生活の活動力も高まります。
酸素も下がらなくなり心臓に対する悪影響も消失します。
心肥大や心不全、高血圧なども良くなってきます。
世界的に見ても最も普及し安全性の高い治療法ですが、この装置をつけないとまた無呼吸が出現しますので、基本的には毎晩付けて寝る必要があります。
なおこの治療は保険診療で受けることができます。
そのためには月1回の受診が必要です。

 治療例のページへ

また軽症の場合にはマウスピース様の器具による治療法も有効です。
これは下顎を前方に位置するように固定し、上気道を広げる治療法です。(写真3)

@AB




睡眠時無呼吸症候群の予後

無呼吸の回数や時間が長くなりますと、無呼吸のたびに血液中の酸素濃度が下がり血圧を上昇させ、心拍(脈拍)の変動を大きくします。
高血圧や不整脈の原因になり、また心臓への負担が増えることから心肥大を引き起こします。
重症の睡眠時無呼吸症候群を放置すると最悪の場合突然死がおこる可能性も否定できません。

無呼吸指数が20以上の方の群(1時間に20回以上無呼吸が出現する重症患者さんの群)では、数年後には無呼吸指数が20以下の方たちの群に比べて生存率が低下するとの報告もあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療をおこなうことで生存率はもちろん、
質の良い睡眠を取り戻し、昼間の眠気などの症状をなくして、
活動力あふれる生活を送ることが可能になります。
高血圧、心肥大などの疾患を改善することもできます。
睡眠時無呼吸症候群の心配のある方はそのままにせず、お気軽にまずご相談を。