緑内障
緑内障とは? なぜ眼圧があがるのか?
緑内障の症状は? 緑内障にどのくらいの割合でかかる?
緑内障の治療は? どうして緑内障がこわい?
緑内障とは
  眼圧(目のかたさ)などに影響を受けて視神経が徐々に減少してゆく病気です。  正常な視神経は約140万本の神経線維から形成されていますが、緑内障の場合はその神経線維がどんどん消失してゆきます。
なぜ眼圧があがるのか?
  眼の中には、圧力が低すぎて変形したり、高すぎて硬くなることがないように圧力を一定に保つための房水という水が絶えず循環しています。  循環して古くなった房水は角膜と虹彩の境から排出される仕組みですが、何らかの原因でこの部分が詰まったり、機能が低下すると房水の流れが滞り眼圧が上昇します。

緑内障の症状は?
  急性のもので非常に眼圧の高い場合は目の痛みや見えにくさを自覚したり、ものが虹色に見えたりします。さらに放置すると頭痛、吐き気など激しい症状を起こします。このような場合は早急な治療が必要です。
  慢性のものは自覚症状がほとんどないまま進行している場合が少なくありません。症状としては視野が狭くなったり、視力が下がったりします。視野が狭くなっていても進行がゆっくりの場合、初期には気付きにくいことが多いです。
  一般に視神経には予備能力があるため神経線維が半分になっても視野障害が見られない場合が多いですが、着実に進行しているものではある時期から急激に見えにくさがひどくなってきます。されに放置すると失明にいたってしまいます。早期発見、早期治療が必要です。


どのくらいの割合でかかる
  40歳以上の約20人に1人(5.0%)が緑内障にかかっています。
一度も検査したことのない人や家族に緑内障の人がいる場合は特に一度検査をおすすめいたします。  緑内障は本邦では失明原因の第1位に位置します。


緑内障の治療は?
  治療の基本は眼圧を下げることです。眼圧を下げることにより緑内障の進行をとめられる場合が多いからです。  その方法はまず点眼による治療です。それでも下がらなければ内服薬やレーザー治療や手術治療が必要になります。眼圧を緑内障が進行しないレベルまで下げるようにします。  進行しているかいないかは定期的な眼圧検査と視野検査ならびに眼底検査が必要です。  基本的には緑内障の場合、生涯にわたる治療が必要です。 加えて当院では最新式のスペクトラルドメイン方式を用いた光干渉断層計(OCT)にて詳細な経過観察が可能になっております。

どうして緑内障がこわい?
  「緑内障はこわい」とよくいわれます。それは一度傷ついた視神経の神経線維は決して回復しないからです。また早期には気付きにくく、気付いたときはかなり進行しているケースが多いからです。自覚症状がなくても緑内障と診断されれば定期的な眼科受診が必要です。  定期的に通院し加療すれば高い確率で進行しなくなったり進行を遅めることができます。