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マリエル奪還作戦

読み:まりえる だっかん さくせん

意識不明の状態に陥り北斎に強制的に連れ去られたマリエル。その彼女を取り戻すべく、太郎花右京生体科学研究所に乗り込んだ。同行したのは剣コノヱ鈴木イクヨグレース、そして無断でヘリコプターに乗り込んでいた慈悲王リュウカの4人。 戦いは花右京生体科学研究所を守る赤色王旗を敵に回し、壮絶なものになった。



(補)
「こんなことになってしまって本当にゴメンね 僕はただ君の本当の心を知りたかっただけなんだ」

 紫皇院に頭を鷲掴みにされ、そのまま床に叩き付けられる太郎。液体に満たされたマリエルの漂う治療カプセルに這いずり近付きながら彼はつぶやいた。

 むきになってマリエルに本心を語るよう問い詰めたばかりに…。自分の感情を持たぬようマインドコントロールされた彼女に、強引にそれを求めたことを今更ながらに太郎は悔んだ。

「何をブツブツ言っている」

 非情にも抵抗できない太郎の頭を踏みにじりながら紫皇院。一切の感情を見せず冷酷に言い放つ。圧倒的な力で動きを封じ、彼を完全に支配下においた。

「マリエル… 君は僕に聞いたよね 僕の望みは何かって… 僕の望みはね… 君が心安らかに生きてくれて いつの日か僕に本当の笑顔を見せてくれることなんだよ」

 太郎の声もカプセル内のマリエルには届いていないのか、依然彼女の意識は戻らない。その間にも、北斎の命令通り彼に逆らった太郎に、紫皇院は“相応の罰”を与え続ける。もはや万策尽きてどうすることも出来ない太郎。皆が諦めかけたその時、かすかにカプセル内のマリエルの口が動いた。

「太郎・・・様・・・」

 突如マリエルの体が光を放ち、割れるはずのない特殊ガラスでできた治療カプセルが砕け散った。一瞬たじろぎ太郎から離れる紫皇院の目前、液体と共に解放されるマリエル。

 紫皇院の足が離れ自由になった太郎はマリエルを受け止め、そのまま一気に走り出した。コノヱらも後に続く。すぐさま赤色王旗はそれを捕獲せんと追いかけ、もうすぐ出口というところ、背後に迫った。

 次の瞬間、上空からの砲撃による爆発と煙が赤色王旗の行く手を阻む。見上げれば、リュウカの命令で援軍としてやってきた、慈悲王家の空中装甲艦ユングフラウ二世号。次弾発射をうかがわせながら警告を発し、赤色王旗を牽制する。

 その上空を一瞥すると不適な笑みを口元に浮かべる紫皇院。相手が装甲艦といえど戦力的には互角以上の赤色王旗ではあるが、あっさりとその場から撤退するのだった。まるで思惑通りと言わんばかりに…。

 危機は去った。程なくしてマリエルの意識が戻り、グレースに代わって覚醒したシンシアが彼女に駆け寄る。それを優しく見守る太郎。彼の表情には自らの力でマリエルを取り戻した自信と喜びが溢れていた。そして、周りに安堵の雰囲気が漂う中、太郎は皆の方を振り返り、言った。

「それじゃ みんな… 帰ろうか!」




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