AtoZ

あ行
か行
さ行

た行

な・は行

ま行

や・ら・わ行



鎌倉

読み:かまくら
 
太郎の母の思い出の地。そこに一度行ってみたいということで、彼一人で 鎌倉に出かけた事がある。ただ、完全に一人という訳ではなく警備部隊員が太郎に気付かれぬ様、護衛はしていた。
しかし、赤色王旗紫皇院)の企てにより花右京家の警備システムが全て妨害され、太郎を見失なうことに。結果、第1級臨戦態勢が発令され、警備部隊長コノヱまでが出動する騒ぎになった。
その後、グレースが警備システムを復旧させ太郎の所在を確認。コノヱにより太郎は無事保護された。
所在が分からず花右京家が大騒ぎになっていた時、当の本人太郎がどうしていたかというと、変装した紫皇院に連れられて鎌倉、江ノ島界隈をドライブしていた。もちろん、太郎は彼女が赤色王旗のリーダーで、この出合い自体が仕組まれたものであることに気付いていなかった。



(補)
 太郎の所在が確認できなくなり花右京家に第1級臨戦態勢が発令された状況下、コノヱは自らが動くかどうか迷っていた。こんな時こそ部下を信頼しなくてはいけないとの思いが強かったからだ。

薄々感付いてはいた。花右京家の全警備システムを妨害し、警備部隊員を出し抜く様な真似ができるのは“彼女”くらいしかいないことを。

「コノヱさんは行かないのですか?」

 執務室に入ってきたマリエルが言った。心の中を見透かしたような表情。明らかにいつもの彼女ではない。

「行きなさい剣コノヱ 太郎様がお呼びです」

 その威圧感のある言動と雰囲気に戸惑うコノヱに、グレースが覚醒し警備システムの復旧に取り掛かったとの報告が入る。システム回復は時間の問題となり、屋敷の方は任せられる状態になった。コノヱはマリエルとグレースに後押しされる形で、太郎の保護に自ら乗り出す事になった。

 その頃、太郎は長身の女が運転するスポーツカーの助手席に座り、ドライブがてら彼女に付合っていた。サイフを無くしてしまい、唯一持っていた小銭で屋敷に連絡を取ろうとしたがそれも出来ず、とぼとぼ歩いていたところを声を掛けられ車に乗ったのだ。彼女が赤色王旗リーダー紫皇院で、全ては仕組まれたことであると知らずに。

 車中、会話の中で彼を乗せた理由を話す紫皇院。それは、太郎が彼女の初恋の人に似ているというのが理由だった。そして、さらに続ける。

「その方は…死んだわ 私が殺したの」

 言葉の真偽のほどが分からず、どんな顔をしていいか戸惑う太郎を冗談だと笑う。その時、彼女の携帯電話が鳴った。

「防壁を突破されました じきに発見されます」

 と、電話の声。取込み中と察した太郎は気を使い「このへんで」と車を降りた。その別れ際、紫皇院に呼び寄せられ、ふいに頬に口付けされる。その後、彼は呆然といつまでも車の走り去った方を見ていた。

 程なくして、上空からヘリコプターの音。警備システムが回復し太郎の居場所を突き止めたコノヱがそこに到着した。ヘリコプターから降り彼の前に来ると、よほど安堵したのか彼女はそのまま地面に膝をつく。

「御無事で何よりでした……」

 帰りのヘリコプターの中、太郎はコノヱに今日あった事をあれこれと話す。

「今日はホントに疲れちゃったよ……」

 そう言い終わると眠気に襲われたのか、崩れるようにコノヱにもたれ掛かった。そのまま彼女の膝の上、眠る太郎。

 コノヱはしばらくの間彼を見つめ、その髪を慈しむように静かに、そして優しく撫でた。




Copyright"Taro and Maid, and their fans" All rights reserved.


トップページ花辞苑ギャラリー掲示板(グレースちゃんねる)シナリオ風TXT書籍このサイトについて


Maid in Hanaukyo fan site. Since December 2004. 本サイトに記載されている内容の無断転載はご遠慮ください。