The Word of Poropose

 

 

 

第一話 「復活のイデオン」
 
シナリオでは「甦えるイデオン」でした


:表紙、この時はまだ山の中にイデオンのロゴがあるバージョンです

ジャングル:
生茂る樹木、主に羊歯類の巨木で、地球の光景とは明らかに雰囲気が違う。
スーパーで「2300年代 地球人の移民星・ソロ」
と、異様な地響きと共に小枝の打ち砕かれる音が近づく。
慌てて逃げる小動物。  一斉に飛び立つ鳥の群れ。
やがて巨木をどっと倒して戦車が五台、かなりのスピードで現れる

戦車隊の内部のベスの描写「精悍な体にラフに軍服を着こなした、若き下士官・ベス」

戦車隊を追うコスモ、デク、カーシャの描写
血走った顔でハンドルを握る若者・コスモ。 車激しく揺れる。
コ 「戦車隊の奴等、まだ見えないな」
 
奥へずっと続く戦車道
一台のバイクが突っ走る。 ハンドルを握る気の強そうな娘・カーシャ
 
コ「スピードが上がらないんだよな、これじゃベスの戦車に追いつけないぞ。!?重量オーバーってこと!?」
シートの上を這う、可愛い小リス、ラパパ
 
コ「デク、隠れても駄目だ、出て来い!」
エヘヘと後席のシートの下から現れるデク少年、小リスを掴むとポケットへ。
デ「やっぱし、バレちゃったか」
コ「こいつ、あれ程ついて来るなと言ったのに!」
デ「でも、あんちゃん、戦車隊の動きをおいらに探らせておいてさ、置いてく手は無いと思うよ」
 
窓の外に並ぶカーシャのオートバイ。
コスモきっと睨んで
コ「何しに来た、カーシャ!」
カ「決まってるでしょ、見物よ。 あたし、火事と喧嘩が大好き!フフッ」
コ「こいつ!」
カ「口惜しかったら、あたしのこさえたメカに追いついてごらんなさい!」
コ「言ったな!」

無断出撃するカララととめようとするギジェとの会話
ギ 「しかし、捜索隊の隊長はこの私です。私の指示に従ってください」
カラ「お黙り!あなたは武人の中でも一番、階級の低いサビアの者、
   そのあなたが、宇宙軍総司令の娘のあたしに命令する気なの?!」


発掘現場でのベスとシェリルの会話
弾ける様に笑いながら現れるシェリル
シ「軍人さんの感覚なんて、その程度のものなのかしら」
ベ「あんた、言語学者フォルモッサ博士の娘だな」
シ「ええ、あなたは確か宇宙戦闘機のパイロットのジョーダン・ベスそうでしょ?」
ベ「よく知ってるな」
シ「この星の住人の数は、今日到着する第3次移民を除けば僅かに1851人、嫌でも顔を覚えてしまうわ」
(中略)
シ「発掘した遺跡を、一緒に見つかったこの図面通りに組みたてたら、こんな乗り物が三体、出来上がった訳」
(ファイルの中には古い図面と変わった文字の解説書)
ベ「見慣れない文字だな」
シ「第六文明人の使った言語よ」
ベ「第六文明人?」
シ「かつて、この広い宇宙を支配した優れた文明人の事よ。このイデオンが
  第六文明人の謎を解き明かす手がかりになる筈だわ」

不幸な出会い
コポラ6か7の機内
コパイ「機長!地上からのレーダに捕捉されました!」
パイ「よし殲滅しろ。我々の使命は悟られずに行動する事だからな!」

(1台目の戦車が爆発後)
ベ「くそっ・・撃て!」
戦車砲が一斉に火を吹く。コポラ集中砲火を浴びてたちまち火を吹く
コポラ内部
パイロット「こちらコポラ6、目下交戦中!至急応援を!」
言いかけた体、砲弾にやられてのけぞる。
コパイロットも炎で焼かれて絶叫!


シラクが加わり、盛り返すバッフ軍
戦車隊が壊滅後、Bメカに乗りこむベスとシェリルの会話
ベ「あの乗り物の動かした方を教えてくれ!」
シ「え?」
ベ「素手じゃ、UFOと戦えないからな!」(乗り込む)
シ「待って、あたし、詳しい事は分からないのよ・・・」
ベ「なんだと?!」
シ「そのハンドルだって、レバーだって後でつけてみたものなの。
  それに肝心の動力の事がさっぱり分からなくって・・」
ベ「(歯噛み)」

攻撃の中動き出したイデオンメカ
コ「武器・・・武器が分からない!どうしたらいいんだ!?」
焦るコスモ、デクの体激しい動揺に跳びはね、天井のスイッチに頭をぶつける
その瞬間!Aメカは地上走行型から、ホバークラフト型へ変る。

(Bメカ)連動する変形スイッチ。とタンクローリー型から戦車型へと変る
(Cメカ)同じく連動するスイッチ。Cメカバス型から飛行型へと変る!
変形したもののおぼつかない動きの3台のメカ

コポラパイロット(シラク?)「へっ、こけおどしかい!」
コポラ猛然たる勢いで攻撃を加えてくる
激しく回転する車体。コスモ半ば気を失う
デクの朦朧とした目に、一杯に迫ってくるコポラ
デ「うわっ・・・」デクの恐怖の顔
パイロット「異性人奴!死ねェ!」引き金を力一杯引く

とその時実に不思議な事が起こったのだ。
3台のメカが神秘的なまでのバリエーションで合体すると−−
なんと、巨大ロボット(寝たままの姿)となる
イデオンの誕生である!

驚愕の顔で見るシェリルとユウキ
ユ「何という事だ、信じられん、科学の常識を超えた何かが起こったのだ・・」
シ「な、なんだ!?あの巨人の形をしたメカは!?残りのミサイルを全部ブチ込んでやる!」
イデオン閃光と炎に包まれるが、ビクともせず、片手を動かす。続いて上半身を起こす
シ「う、動いた!た、たつのか? ど、どうするんだ!?」

上昇しようとしたコポラを殴りつける
たちまち、バランスを失って墜落していくコポラ
落ちるコポラ内
シ「う、うわー!き、巨人が・・・う、動いた!」
炎に包まれるパイロット

ラスト
聳え立つイデオン。
シェリルがつぶやく
シェリル 「イデオン・・・・」
ナレーター「今、ここに数多くの謎を含んだまま蘇った巨大ロボット・
      イデオン・・・数多くの若者達がこのイデオンと共に苛烈な戦いに
      巻き込まれていこうとしていた」

 
 
第二話「ニューロピア炎上」


表紙:今回から通常のロゴになってます

カララとベスの出会い
イデオンメカから飛び出したベス、生い茂る叢へ駆け込んでいく
突如カララと鉢合わせする
ベ「お前は?」カ「・・・」
ベ「見た事のない顔だ。今日ソロ星に着いた者か?」カ「・・・?!」
ベ「応えろ。第3次移民団として、先ほど到着したものだな?」
カ「(うなづく)」
ベ「恐れることはない。名前は?」カ「名前?!・・・カララ」
ベ「カララ?!何処の国のものだ?」カ「・・・」
ベ「何故こんな所にいる?」「カ「道に、迷って・・」
ベ「そうか、俺は宇宙士官候補生、ジョーダン・ベスだ」カ「・・・」
ベ「移民船は向うだ。真っ直ぐ行けば着く」カ「はい」
ベ「一人歩きは危険だ。皆の所へすぐ戻れ。いいな」
カ「ありがとう、ジョーダン・ベス」
頷き走り去るベス。 瞳を輝かし、ベスの後姿を見るカララ。
だが、一瞬後厳しい顔に戻り、ベスが来た繁みの中へと走り行く。
Cメカコクピットに入り、ポケットから小型カメラで次々とコクピット内を写していく。
ギジェとダミドのシーン
宇宙空間に飛ぶバッフ戦闘母艦グラン・ザム(初期の名称?)
兵士A「(敬礼し)バッフ軍兵士、階段(階級?)ラス!ネームは」
ダミド「貴様の名前などどうでもよい」A「はい」
ギジェ「出動準備は整ったのか?」
A「まもなく完了致します」ダ「バカ者!」
ビシッと兵士Aを殴るダミド。もんどりうって倒れるが、直ぐに直立不動の姿勢をとる兵士A
無言で見つめるギジェ
ダ「今度、まもなくなどという曖昧な言葉は使うな!」A「はい」
ギ「一刻も早く、カララ様を探さねばならぬ。捜索隊が編成出来次第、直ぐに飛べ」
ダ「1分だ。1分以内だぞ!」A「は、はい!」 敬礼し去る兵士A
 
ダ「・・・カララ様が救えなかったら、俺たちは」
ギ「ダミド、愚痴るな」
ダ「しかし、カララ様の勝手な行動で!」
キッとダミドを見るギジェ。  黙るダミド
ギ「我々バッフ・クランの伝説にあるイデなるエネルギーは、もうロゴ・ダウにしかありえない。
  なんとしてもイデを探し出そうとするカララ様の気持、俺には良くわかる」
ダ「総司令官ドバ・アジバ様に引きが強いおまえなら当然そう思うだろうよ」
ギ「・・・」
ダ「どんな父親でも、娘は可愛いものだ。上手くすればおまえは一挙にハングの位にのし上がれる」
ギ「(無視して)捜索隊が出動した」  スクリーンに出動する戦闘機が映る
     ダ「話をそらすな」
ギ「ダミド、俺は野望の為だけで、カララ様を救うのではない」
      ダ「・・・」
ギ「我々も出動だ!」
 



ロゴダウ・農園の描写
円盤型メカの上で、設置した噴霧器を使って殺虫剤をまいている女。
トラクターで別の畑を耕す女。
ビニールハウスに入った西瓜を一つ一つ調べている女などがあちこちで働いている
青果類の成長を調査して、メモしながら歩くバンダ・ロッタ(15歳)
子供達を見てにっこりと微笑む

 

ロゴ・ダウ戦闘機・コクピット
ギョッと目を見張る軍人
操縦士「あ、あれが異星人の・・・!」
その途端、ビーム砲を浴びるコクピット
真赤な炎がコクピットを包む
操「こんな僻地の星で、死にたくない!」


Cメカの武装を追えたジョリバとベスの会話
ベ「ジョリバ、マシンに武器を取りつけてくれたか?」
ジ「ニュートロンミサイル一器、ヒートガン五器、レイガン三器取り付けた」
だっとCメカに入りこむベス

密林の中、岩場近く
キッと上空を見上げるロダン
シ「パパ・・・」
ロ「皆をメイフラワ号に避難させるんだ」
シ「メイフラワ号に?」
ロ「ニューロピア市民の命を救え!」
シ「はい」と駆けていく

密林の中巨木地帯
Bメカの前でウロウロする軍人達
軍人C「うわ。助けてくれ!」一方から駆けてくるカーシャ
C「ミス・カーシャ。危ない、早く逃げろ!」
カ「男のくせに・・・逃げたければ逃げなさい!」

農園・マイクロバスの中
ロ「いつまでもここにいては危険だわ」
リ「ええ、早く避難地区に行かなくちゃ」
その時運転席近くが爆撃を受ける
あ、と目を閉じる一同。数人の大人達がバタバタと倒れる
「ママ!」と倒れた女にすがりつく少女、ノバク・アーシュラ
ア「ママ、ママァ!」リ「アーシュラ・・・」とアーシュラを抱きしめる
呆然とたたずむロッタ
ロ「(我に返り)リン、早く避難所にいかないと・・・」
物凄い形相でロッタを睨むリン。 ロッタの瞳から涙がこぼれている
リ「(形相が崩れて)ごめんなさい・(アーシュラに)さぁ、ここにお別れして!」
泣きじゃくるアーシュラ
リ「さぁ、避難所に行くのよ」いやいやするアーシュラ
リ「あなたまで殺すわけには・・・」嗚咽し強引にアーシュラの手を取って外に飛び出す。続くロッタ

農園
アーシュラをひきづるようにしながら走るリン
農園のビニールハウスが崩壊し、西瓜が割れて真っ赤な色を見せている
破壊された農園を呆然と見るロッタ
ロ「みんなの・・・私達みんなの農園が・・・」
彼方前方でパイパールウが泣いている
突如上空から低空飛行してくる戦闘機
ルウ目指し、必死に駆けるロッタ
リ「(見て)ロッタ!」
蒼白となる。 グングン迫る戦闘機

(中CM)

機銃を撃ちながら向かってくる戦闘機
突如片翼から火を吹き墜落、爆発する。
後方でジープに乗ったコスモ。再び戦闘機が急降下
ジープ上の小型バズーカ砲に弾を込めるコスモ
照準を合わせて発射、戦闘機に命中
コ「早く乗るんだ!」ルウを抱きジープに乗るロッタ
(中略)
コ「避難所まで行くのは無理だ、皆こっちへ」前方にAメカがある
次々と乗りこむ一同

密林の中Aシェリルを先頭に逃げるニューロピア市民達
別の道から人々が合流してくる。
湿地帯を走る男の子の背負ったリュックから人形が落ちる
あっと気付き、取りに戻る男の子。  振り向く中年女
女「ファード、早く来なさい!」
声にかまわず人形を拾いに行くファード
追って来る中年女。 近くの叢でガサゴソと音がする。
振り向く中年女。 叢の中にバッフ兵士Bが銃を構えている
あっとなる中年女。  銃を撃つバッフ兵士B  叢に倒れる中年女

バシャバシャと水音がする。 
キッと銃を構えるバッフ兵士B
人形を抱いたファードが駆けて来た。 
一瞬、銃を身構えるが撃たずに叢に潜む兵士B
何も知らずに走っていくファード。 

ファードを見送り、足元に倒れた中年女を一瞬見つめるが、そのまま奥へと進んでいく

密林の中B
ロダンを先頭に走る市民たち
林の奥から姿を見せるバッフ兵士たち
振り向きアッとなるロダン
ロ「銃を持っている者は奴らをここで食い止めるんだ」
男たち「オウ!」
ロ「女、子供は先に行け!」走る人々

密林の中C
四方八方から集い来る人々
シェリルを先頭に走る
「メイフラワに」 「メイフラワ号に!」
合言葉のごとく、口々に叫びながら走る人の群が次第に大きくなっていく
その中に、カララとマヤヤの姿もある
マ「メイフラワ号って一体なんなのでしょうか?」
応えずに走りいくカララ

ギジェとイデオンの戦闘
ギ「たかが宇宙の離れ小島同然のロゴ・ダウに、これほど手ごわい相手がいるとは・・・
  だが、我々バッフ星と闘って勝つ者はいない!素粒子ミサイル発射!

ギジェ戦闘機からミサイルが発射され、始めは小型だがみるみる増大化する

激突寸前ミサイルを割けるAメカ
ミサイルが落下して、メイフラワの方に向かっていく

突進するミサイルが展望ガラスに映る
ギョッとなる人々、驚愕するシェリル、カララ
その途端、号内がハレーションを起こす。閃光に一瞬見えなくなる人々

ミサイルがメイフラワに激突
その寸前ハレーションで辺り一帯が輝き渡る
ドカン!と激しい爆音のみ
閃光がやむとメイフラワの姿だけそこにあった
ギ「ミサイルが・・・素粒子ミサイルが拡散してしまった・・・」

ギジェ戦闘機から再びミサイルが発射される
その時A・B・Cメカが合体し、イデオンとなる
コ「が、合体した”!」スクリーンに飛来するミサイルが映る
あっとなり操縦桿を作動する

Bメカ
カ「何をしているの、早く避けなさい!、足を、足を動かして!」
Cメカ
ベ「出来れば苦労はしない!」

ミサイルが激突寸前イデオンの腕がミサイルを叩き壊す

ベ「(モニターのコスモに)よくやった!」
コ「俺がやった訳じゃねぇ!」
とヤケ気味にいう

ギ「恐ろしい武器だ。だが、いつか俺の手で必ず倒してみせる!」


イデオンから離れるギジェ戦闘機
別の戦闘機も後を追って逃げる
大地にすっくと立つイデオン。 その勇士

<つづく>