Salty Dolphin
イルカと一緒に海水カクテルはいかが?






水族館でイルカやクジラを見るだけでなくよぉ〜く観察する事でテレビや人の話よりも素晴らしい発見ができるのだ。鰭の形や口の中、個体の癖や流れたウンチの消えるまで隅から隅まで彼らを観察する!一つの水族館には少なくとも複数種(そうでない所も有る)のイルカやクジラが居るはず。今度は他の種と比べると言う目から、いやまてよ?アレは何だ?と思うように成れば履歴書の趣味の欄が一つ増えるのだ。

さらにイルカやシャチが大好きだぁ〜という気持ちが熟成されると「イルカ・クジラと遊ぶ」という行為に発展してしまう人が居る。シャチに乗る、ベルーガと泳ぐ、イルカを撫でる等のイベントでは今コイツらに喰い殺されてもいいぞ〜何て思ってる方が居られるが私はイヤだ!私はアジじゃない。アジはタタキにして生姜を乗せて熱々のご飯で食べるのがよろしい。それにしても・・自由気ままにイルカに乗ったり戯れたりしたい!という方が沢山居られるが実際機会に恵まれないのが現状と、仮に恵まれたとしても彼らのその泳力に圧倒され成す術もなくイルカのプールでクラゲになってしまうのが最初である。当然だ。イルカ様・クジラ様のドルフィンキックは生まれた瞬間から培われ、DNAには6000万年分の技術が盛り込まれている。スイミングスクールで月4回とは訳が違のだ。

彼らに引っ張られる時の水圧と言ったらハンパではない。時速300キロで突っ走るカウンタックのリアスポイラーにしがみついたらたぶん同じ位かそれ以上だろう。それでも背鰭にしがみついているとヒレがもげてしまうのでは…と優しい気持ちになると背鰭を持つ手の力が抜け振り落とされてしまう。考えた、振り落とされない為にはどうしたら良いかプカプカ浮かびながら考えた末が「ヒレを二つ持てば良い」。気の合う2頭を呼んで2頭の背鰭を掴んでダッシュ!今度はカウンタックが600キロ位出した様な水圧だった!3秒でおわり。
(写真:この直後2台のカウンタックはホイルスピンをしながら疾走を始める!)何故だ?どうしたらイイ?何故に子イルカや子クジラが母親にひっ着きながら泳いでいるのか…それは水流の関係で親の泳ぐ廻りでは吸い寄せる力が働き子供が楽に泳げる為。渡り鳥のV字飛行も同じであり、大型トラックの横に並ぶと「うぉぉ〜〜吸い付きそうだ・・」と思ったのは本当の事、「ベルヌーイの法則」流体力学で証明されている。実際生まれたての仔イルカや仔クジラは、母親の背鰭の後ろを泳ぐ事により泳力の30%近く楽している。どうりで親と同じ様に回遊できる訳なのだ。しかし私はニンゲンだからして体型は紡錘型でない、離れてしまうと圧力をモロに喰らって流線型でない私などは一瞬でぶっ飛んでしまう。ぷかぷか浮かんでも一度考えた「ヒレを二つ持てば良い2」
今度はさっきの方法とは違う!
子イルカの様なマネは出来ないが「こばん鮫」のマネは出来る。頭に吸盤を着けてイルカに引っ付いておこぼれを貰うという意ではない。簡単だ、胸ビレと背ビレを同時に持ちながらイルカの体に引っ付くのだ。この方法だと最初の片手ヒレ持ちに比べると半分位の水圧で済む様な気がするのはイルカが泳ぎにくいという理由も有るだろう。実際に端から見れば某水族館でウミガメに張り付くジュゴンだったかマナティだったかに似ている。かなり変だ。
辛いけど両手で背ビレを持って引っ張られ、渾身の力であぶくと水の体当たりをガマンすれば自分がイルカと一緒で有る事を実感する。イルカ君は頭部の噴気孔を使いものの1秒で肺の空気の90%前後を入れ換える事が出来るが人間君は出来ない。息がちゃんと出来るようにイルカ君が気を使って泳いでくれる訳でもない。マネをして「プッパァー」と呼吸をしてみるとイルカのおしっこウンコその他の混合海水を何度も頂戴してしまうのだ。
今回は水族館での特別体験でしたが、皆優しい子達ばかりで乱暴な子は一頭も居ませんでした。野生のイルカではこう上手くは行かないでしょうけれども、大好きな彼らと自由に接する楽しさはひとしお。
貴方もイルカと一緒に、海水カクテルはいかがですか?

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