目指せ、D1グランプリ!

ドラ・テク修行記

ドラ・テク修行記  序 章 その2

「もっと運転が上手くなりたい!」と言う一心で申し込んでしまった18万円もするドライビングスクール。
場所は宿泊先の茨城県水戸市のホテルから、さらにバスで1時間半はかかると言う茨城県の山奥に在る某タイヤメーカーのテストコース。
交通費を含めれば、20万円オーバーもするドライビングスクール。
決してレーシングドライバーを養成するためのスクールでもなければ、これに出たからと言って特別な資格が取れるわけでもないし、警察に誉められるわけでもありません。
一部のお金持ちを除けば、そんなお金が有れば、海外旅行にでも行くというのがマトモな人間の考えだと思います。

思い起こせば、社会人になった1年目のとある日、ワタクシは箱根にドライブに行っておりました。
気持ちよくドライブしてたのもつかの間、何時しか雨が降ってきて、目の前にハエが停まりそうな速度で走るVW ビートル号が現れました。
苛立ったワタクシは、対向車が来ない事を確認し、下り坂の右コーナーで、そのチンタラ走るビートル号一気にを抜き去り、 速度を落とす為ブレーキを踏んだ時、不幸がやって来ました。

僕の青春時代をともにした愛車セリカちゃん
ごめんね、セリカちゃ~ん
さようならセリカちゃ~ん~
合掌。

前回初めてドライビングスクールに出た事で、箱根でおきた悪夢の出来事が理解できました。
もしあの時、ABSの附いた高級外車に乗っていたら、悪夢は起きなかったかもしれません。
しかし、例え、お金持ちに成って高級外車を手に入れたとしても、何時もその車にしか乗らないとは限りません。
高級外車、車から降りたらただの人。
例え、オンボロ車に乗ろうとも、スーパードライビングテクニックでコーナーを駆け抜けて行く、そんな男にワタクシは成りたい。
本当はスーパードライビングテクニックで高級外車を乗りこなしたいです。ついでに綺麗なおネェさんにも。(笑)

18万円で事故から自分や同乗者の命・愛車を守る事が出来るなら安いもんだと、無理やり自分に言い聞かせ、参加したドライビングスクール。
このドライビングスクールは何回も受講するリピーターが多いと、Kインストラクターから聞いていましたが、今回参加してビックリ!
10回以上も参加していると言う人が、4・5名いらっしゃいました。 そのうち2名は女性で、な、ナ、何と、この2人は海外で開催したスクールにも参加しているとの事。
最低でも6万円はするというのに!一体どんな職業をしているのか?
1人は漫画家で、1人はバレエの先生か何かをしているとか。
また、ワタクシのように遠隔地から参加している人も何人かいて、長野から10回以上も参加しているという人や、 な、ナ、何と、岡山から来ているという人もいました。 しかもこの人の弟さんは、何度も参加しているとの事。

前回参加したコンパクトコースは、1日で座学と実技を行うコースであったが、このアドバンストコースは、夕方集合し、座学を行い、翌日・翌々日と実技を行うというコースで、 コンパクトコースで行った基本メニューに加え、「セーフティ・ディスタンス」「ハイドロプレーン」ジムカーナ大会、等といったメニューがありました。

前回、一番楽しかったスキッドパットは、今回は本格的なテストコースで広く、また路面のミューも低い為か、難しく上手くカウンターを切る事が出来ませんでした。
そして問題のブレーキングも全く駄目で、悔しいやら、情けないやら。(なみだ!ナミダ!涙!)
「セーフティ・ディスタンス」では安全な車間距離と制動距離について習いました。
先頭のインストラクター車の速度に合わせて車間距離を保つ練習をしたり、インストラクター車と並走して走り、インストラクターの急ブレーキに合わせて同時にブレーキング、両車の停止位置の差からドライバーのブレーキ反射時間を測定したりして、車間距離の大切さを学びます。
「ハイドロプレーン」では、ゆるいカーブの途中に水深1・2㎝の水溜りがあるコースを、初め時速60キロぐらいで走行し、 次にもう少し速度を上げるとどうなるか体験し、どう対処すればいいのかを学びました。
60キロぐらいでは何事も無く通過出来たものが、たった5キロ速くなっただけで、ハンドルが効かず真っ直ぐ走ってしまったのには驚きました。
では、そうした時にどう対処すれば良いかと言えば、"何もしない事。"とのことで、ハンドルを切り足しても、余計曲がらないばかりか、水溜りを通過しタイヤのグリップが回復した時 スピンする可能性が多いからです。
こうして体験することでよく理解は出来たが、実際に一般道で直面し、ガードレールが迫ってきたら、そうする事が出来るかどうか?
やはり、こうした安全なスクールなどで、何度も経験し、身体で覚えないと対処出来ないなと、つくづく思いました。

運転って、楽し~い!
もっと上手くなりたい!
ドリドリした~い!


この瞬間から、ドラ・テク修業の長く、険しい、
ドリフト・ジャック?への「茨の道」が始まったのであります。

序 章 おわり




BACK