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第57回 日本癌学会総会(パシフィコ横浜)

P8-3-1954
マクロファージ誘導能および血中の癌細胞増殖抑制作用によるAHCC(担子菌培養抽出物)の活性物質探索
孫歩祥, 金沢勉, 大野優子, 向田朋美, 小砂憲一(アミノアップ化学生化学研究室)

Fractions of AHCC (Active Hexose Correlated Compound) and Their Effects on Macrophages and tumor cell lines:Buxiang Sun, Tsutomu Kanazawa, Yuko Ono, Tomomi, Mukoda, Kenichi Kosuna (Amino Up Chemical, Co., Ltd.)

【目的】AHCCは多方面に及ぼす作用が見られており、そのメカニズムも多様であることが考えられる。 この多方面の作用がAHCCの構成と構造の複雑性をも示している。 そこで、われわれはAHCCを種々の方法により分画し、それぞれの画分の生理活性の差異を動物実験で調べた。

【方法】1、分画法 遠心分離、透析、種々のカラムクロマトグラフィーなどでAHCC分画が得られた。
2、分析法 得られたAHCC分画をBALB/cマウスに3日間p.o.投与した(500-1000mg/kg)。 最終投与の4時間後、動物の血清と腹内マクロファージ細胞を採取した。 そして、血清の癌細胞増殖抑制作用とマクロファージのNO産生能を分析した。

【結果】AHCCが投与血清の癌細胞増殖抑制作用とマクロファージNO生産能の誘導作用を両方持つに対して、低分子画分が主に癌細胞の増殖抑制作用を示したが、高分子画分が主にマクロファージのNO生産能を誘導した。

【考察】AHCCは分子量の数百〜数十万までの物質で構成され、1万以下の低分子部分は生体の中で何らかの機構で癌細胞抑制因子となる。 一方、1〜3万以上の高分子部分は直接作用ではなく、免疫系の介在が必要であることが示唆された。

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