参考文献・藤井邦蔵『イヌの権勢症候群』

犬のリーダーになるには

愛犬を飼ってしつけをしょうとしている方で、次のように考えて
おられる方はいませんか?
「犬と深い愛情関係を築き、同等な地位で、友達や家族と同じ
ように擬人化した犬と暮らしたい」と。

しかしこの様な考えでしつけを行えば、将来、犬や飼主にとって
色々な問題が起きることは目に見えています。

犬の社会では順位性という習性があり、強さにより地位をきめて
対応をしています。犬と人間のかかわりは古来より良きパートナー
(仲間・同伴者)として関わってきましたが、決して同等の地位でな
く、犬のボスとして君臨することが必要不可欠です。

犬はグループ生活する習性があり、強きリーダー犬に従い、弱き
犬はリーダー犬の庇護を受けながらも、少しでも地位を上げようと
努力しつつグループ生活を行う習性が有ります。この事から犬は
主導者(ボス・権勢)にも従属者(服従)にも成り得る本能を持って
います(順位性)。



人間家庭は犬にとって一つの群れ(グループ社会)であり、家族で
犬の意志を尊重し、犬の欲求行動に言いなりになれば、犬が主導
性を発揮してリーダーシップ(統率力)を取り、ボスとなって家庭(グ
ループ)を取り仕切るようになり、色々な問題を起こすようになります。


犬をしつけをしながら従属者として位置づけて、家族全員が主導者
として犬と対応してしつけていけば、従順な対応(服従)をするよう
になり、人間社会に順応したすばらしき犬に育っていきます。




以下に日常生活における犬との対応のし方を簡単に説明します。

散歩に行こうとして首輪やリードを付ける時、犬が静かに出来るま
では絶対に散歩に連れ出さず、犬を無視してリーダーの威厳を見
せる。
ドアから出るときでも、まずリーダーから先に出て犬に許可を与え
てから連れ出す。「散歩に行きたがってこんなに喜んでるのに」な
どという、犬に迎合するような態度はあなたは犬の従属者になって
しまいます。
散歩の時犬の行きたい方向に後ろからついて行くのは、従属者と
なってしまいます。犬社会ではボスが先頭にたってグループを引き
連れて歩きます。犬を横側(脚側)か後ろにつけて歩くのがボスの
理想的な姿です。(リーダーウォーク

室内では家族の食事が終わってから犬に食事を与え、犬の存在を
無視し、食べ物を絶対与えない。
犬にリーダーとして認めてもらえ無い人は、しつこく撫でたり、犬の
名を口にしながら、ベタベタするのは自分の地位がどんどん下がっ
てしまいます。

以上簡単な例をあげましたが、日常の対応において家族全員で犬
のボスとなり、犬を従属者として接することが、犬と人間が幸せに
暮らしていくコツとなります。



しつけポイント2はこちら  をご覧下さい。