ホタル・飼育・手賀沼・釣り
手賀沼浄化2
我が家の娘は、毎年夏休みに手賀沼に関わることを題材にして実験・観察を行っています。その一部を紹介します。

 手賀沼の水をきれいにしよう!パート2(平成16年8月)

 昨年は、泥や砂利の自然浄化能力によって手賀沼の水がどのくらいきれいになるかを調べた。その研究の最後に備長炭を入れたところ、さらに大きな浄化効果が得られた。そこで今年は、備長炭などの木炭で手賀沼の水がどのくらいきれいになるかを調べて見たいと思う。
 
               
1 研究の目的
木炭によって手賀沼の水はどのくらいきれいになるだろうか。
2 研究の方法
(1)準備   
     水槽(4個)    手賀沼の水  備長炭  竹炭  ならかしわ炭
     パックテスト(COD アンモニウムイオン りん酸イオン)  ふるい  輪ゴム 
     金づち  水切りネット  
(2)方法
@ 手賀沼の水を採取する。
 (採取場所:手賀沼公園)

A 備長炭、竹炭、ならかしわ炭を金づちで細かく砕く。 
                       
B 2種類のふるいで粒の大きさをそろえる。
F 4つの水槽に手賀沼の水を500cm³ずつ入れ、それぞれをA、B、C、Dとする。

GBにEの備長炭、Cに竹炭、Dにならかしわ炭を入れる。

 A:手賀沼の水のみ
 B:手賀沼の水
      +備長炭
 C:手賀沼の水
      +竹炭
 D:手賀沼の水
   +ならかしわ炭



C 砕いた備長炭、竹炭、ならかしわ炭をよく洗い、乾かす。


D 軽量カップでそれぞれの木炭を100cm³ずつ量り取る。



E 量り取った木炭を目の細かい水きりネットに入れる。
H パックテストでCODの変化を調べる。


 [パックテストの使い方]
  1. ポリエチレンのパックの糸を抜き穴を開ける
  2. 指で押さえて中の空気を出す。
  3. パックの穴を開けた部分を試料水につけ、水をパックの中に吸い上げる。
  4. 定められた時間になったら変色表と照らし合わせて濃度を記録する。
3 予想
 ・ 備長炭もっとも浄化能力が高く、これを入れた水が一番きれいになると思う。
4 結果
  8月15日
 実験開始。
 4つの水槽に入れた手賀沼の水のCDDを測定したら

         7r/L

であった。
  8月17日
 A:手賀沼の水
    
・COD   6r/L
    ・水は濁っている。
             
 B:手賀沼の水+備長炭
   
・COD   5r/L
    ・水は少し濁っている。
 C 手賀沼の水+竹炭
      
・COD   4r/L 
    ・水は少し濁っている。
 
  
 
 D 手賀沼の水+ならかしわ炭
   ・COD   3r/L 
   ・水は少し濁っている。
(19日〜21日:省略)
 8月23日 
 A:手賀沼の水
    
・COD   4r/L
    ・水は濁っている。
             
                                    
B:手賀沼の水+備長炭
   
・COD   2r/L
    ・水は少し濁っている。
 
C 手賀沼の水+竹炭
      
・COD   2r/L 
    ・水は少し濁っている。
 
D 手賀沼の水+ならかしわ炭
   ・COD   2r/L 
   ・水は少し濁っている。
結果のまとめ
CODの変化(mg/L)
種類 8月15日 8月17日 8月19日 8月21日 8月23日
A:手賀沼の水 7 6 6 4 4
B:手賀沼の水+備長炭 7 4 3 2 2
C:手賀沼の水+竹炭 7 5 2 2 2
D:手賀沼の水+ならかしわ炭 7 3 2 2 2

6 考察・まとめ
1.  炭を入れない手賀沼の水も、数日後にはCODの値が下が
 手賀沼の水のCODの変化
    1日目 8日後
手賀沼の水 7mg/L 4mg/L
った。汚れの原因となるものが水槽の底に沈んでいるためであり、水をかき混ぜればもとの状態になるであろう。
2.  木炭の種類によって汚れの吸収速度が違った。2日間でもっともC
        2日間の木炭によるCODの変化
    1日目 2日後
手賀沼の水+備長炭 7mg/L 4mg/L
手賀沼の水+竹炭 7mg/L 5mg/L
手賀沼の水+ならかしわ炭 7mg/L 3mg/L
ODの値が下がったのが、ならかしわ炭であった。(2日間でCOD値が4mg/L減少)                                           
3.
8日間の木炭によるCODの変化
            1日目 8日後
手賀沼の水+備長炭 7mg/L 2mg/L
手賀沼の水+竹炭 7mg/L 2mg/L
手賀沼の水+ならかしわ炭 7mg/L 2mg/L
 8日後には、備長炭、竹炭、ならかしわ炭ともに同様の効果が見られる。(どれもCODの値が7mg/Lから2mg/Lとなった。)
 
4.  有機物だけでなく他の物質も木炭によって吸収されることも考えられるので、アンモニウムイオンとりん酸イオンの濃度も調べて見た。結果は実験開始から8日後の手賀沼の水および備長炭、竹炭、ならかしわ炭をそれぞれ入れたものについて調べた。(パックテストを用いて測定)
 結果は下記のとおりである。
  A:手賀沼の水
  アンモニウムイオン 0.5r/L
  りん酸イオン 0.5r/L
    
  B:手賀沼の水+備長炭
  アンモニウムイオン 0.2r/L
  りん酸イオン  0.15r/L
  C 手賀沼の水+竹炭
   アンモニウムイオン 0.2r/L
  りん酸イオン  2r/L以上         
         
  D 手賀沼の水+ならかしわ炭
  アンモニウムイオン 0.2r/L
  りん酸イオン  0.2r/L       
8日後のアンモニウムイオンとりん酸イオンの量
        アンモニウムイオン りん酸イオン
手賀沼の水 0.5mg/L 0.5mg/L
手賀沼の水+備長炭 0.2mg/L 0.15mg/L
手賀沼の水+竹炭 0.2mg/L 2mg/L以上
手賀沼の水+ならかしわ炭 0.2mg/L 0.2mg/L
 この結果から、備長炭とならかしわ炭を入れた手賀沼の水は入れなかったものと比べアンモニウムイオン、りん酸イオンともに値が小さく、この2つの木炭の吸収効果が確認できた。
しかし、今回使用した竹炭ではアンモニウムイオンの減少は確認できたが、りん酸イオンについては大きく増加してしまったことがわかった。
7 参考文献
  「だれでもできるパックテストで環境調べ」
                       岡内 完治 著  合同出版