ホタル・飼育・手賀沼・釣り
トウキョウサンショウウオの成長
水中での生活


 ふ化したばかりの体長1.5〜2.0cmの幼生から飼育を始めた。この段階では、基本的には魚の飼育と同じであるが、餌の選択や共食いに対して気を配った。
 ウーパールーパーのようにエラが見え、とてもかわいい。

 ウーパールーパー:アホロートルと呼ばれているアメリカ産のサンショウウオの一種アンブリストマ・ティグリヌムの変態しない個体。エラ呼吸の幼生型のままで成熟する。メキシコ・シティー付近に住むものだけがこのように変態しないが、原因はよくわかっていない。気温が原因の一つのようである。「アホロートル」とは、「水に遊ぶ。」という意味。
 参考資料「標準図鑑原色全集」「世界大百科事典」


   飼育を始めてから約1ヶ月
 ・・・ミジンコ、ブラインシュリンプ、赤虫、イトミミズなどの生き餌がよい。赤虫はふ化したばかりのサンショウウオには大きすぎると思う。
 はじめは乾燥ミジンコを与えてみたが、あまり食べなかったので、我が家では、個体が小さい時はブラインシュリンプを与えた。ブラインシュリンプのことは、らんちゅうを飼育している方から聞いて知り、そのときにいただいたものを使った。これは、食塩水を使ってふ化させなければならない。ふ化には24時間くらいかかり、それを集めて水槽に入れる。

共食い・・・幼生時は、からだの小さいものや弱いものは他のなかまに食べられてしまう。これを少しでも防ぐため、稚魚飼育用のプラスチック容器を水槽に入れ、小さいものはこの中で分けて飼うことにした。自然界も共食いをしながら成長し、強いものだけが成体となる。



     もうすぐ上陸

           
陸上での生活  
 6月、エラが消え始める。エラがなくなったのもは、体色も変わる。

7月には全個体のエラが消え、陸上での生活が始まる。警戒心が強く、昼間はほとんど姿を見せない。無事冬を越し、2月になると活動がやや活発になり、明るいときでもポトスの葉の上や石に乗っていることがある。成体時も一番苦労したのは、餌の問題である。

  

  
 餌・・・上陸してからほとんど餌を食べなかった。幼生時の餌は使えず、また動かない餌は見向きもしなかった。からだは小さくなり、体力が衰えていくのがわかり、かわいそうであった。土中の小動物(ヤスデ、ダンゴムシ、ワラジムシ、・・・)を捕まえて与えたが、食べているようすはなかった。ワカサギ釣りなどで使うサシも今一歩。(サシは数日後、ハエとなって水槽内を飛んでいた。)
今のところ、生きた赤虫がよいと思われる。しかし、赤虫もサンショウウオと一緒に飼育しなければならない難点がある。幸い共食い防止用に準備した稚魚飼育用の容器があったので、そこに釣具屋から購入してきた赤虫を入れて飼うことにした。赤虫を食べるようになってからどんどん成長している。




 逃げる・・・夜になると水槽内を盛んに歩き回り、水槽のガラスも登ってしまう。気づくと居間の床を歩いていた。時には、死んで乾燥した状態で見つかることもあった。(妻や娘の「きゃーっ!」という叫び声をよく聞いた。サンショウウオは、家族からはあまり好かれていない。)きちんとしたふたをしないと隙間から出てしまうため、アクリル板を買い、水槽の大きさにあわせて切った。ふたをすると水槽のガラスの内側が水滴で曇ってしまうため、多数の穴をあけた。  




平成13年の5月で飼育開始から1年。今後も成長の記録を残していきたいと思います。

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