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幼虫の死因は? |
まだ上陸用水槽や屋外の飼育場所に入れていない幼虫の飼育槽に死幼虫が多くなってきた。はじめは脱皮前の状態なのかと思い、その後の様子をしばらく観察したが、わずかに動いていた幼虫も完全に死亡してしまった。 これまでにはない高い死亡率である。(下左写真は、3日間で死んだ幼虫) |
死亡率が急に高くなった原因として考えられることは、 (1) 上陸の時期を迎え、成長の遅れが気になるものに対してたくさんの餌を与えた。(事情により7月に成虫が必要となり、 餌をこれまで以上に与えてしまった。)これにより水質が早く悪化し、水替えを多く行ったた め、急激な環境変化の繰り返しに耐えられなくなった。特に上陸前の幼虫は、これまでの 幼虫期と比べて敏感な体質なのかもしれない。・・・? (2) 与える餌が多くなり、餌が不足してきた。そのため、採取してきたタニシをき れいな 水で飼育する前に粉砕して与えてしまったため、幼虫に悪影響を与えるような病気が感 染した。・・・? (3) 脱皮前、脱皮直後と思われる幼虫も多かった。大きい他の幼虫が、脱皮を阻害した可 能性がある。・・・? (4)上陸の時期に上陸できなっかため。 確かな死因はわからないが、貝は内臓を取り除いて与え、水換えによる刺激もできるだけ少なくなるようにしたい。 |
平成18年6月24日、上陸用水槽の中にたくさんの死骸があった。すでに死んでから数日たっていて、周りにカビが広がっているものもあった。今回も死亡数が多いので、すべて取り出し、その状態を確認してみた。 前回もあったのかもしれないが、今回の観察で体に小さな突起物がのある個体が確認された。 |
突起物は、まだ生きているものにもできていた。また、その数は、個体によって違う。数の少ないものは、これから増えてくるのかもしれない。 さらに、突起物をよく見ると、卵のようなものが入っていることがわかる。 |
突起物内の卵のようなものは、幼虫の体内でできたものが外側に出てきたものと思われる。幼虫の腹部を見ると、内部に突起物内のものと同様のものが見える。 腹部内を確認するため、数匹の腹部を裂いてみた。すると、無数の卵らしきものが出てきた。幼虫の内部はこれで充満しているといったような状態である。 この正体は明らかではない。しばらく、今後の様子を観察していきたい。 |
平成18年6月30日、幼虫の異変について「板橋区ホタル飼育施設」に問い合わせしたところ、次のようなメールが届いた。 1 写真から原因は「真菌類」と判断される。非常に悪い菌が水槽・室内に蔓延している可能性がある。 2 たくさんの球体は、脂肪と卵巣内の卵の一部である。(脂肪球は、上陸後の栄養源となるもの) 4 鰓管は、明らかに真菌類に犯されている。 板橋区ホタル飼育施設では、 「ナノ銀」の除菌効果を活用しているとのことである。 |